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除染作業の流れ

印刷用ページ表示 更新日:2021年5月13日更新

住民の被ばく線量低減のために、汚染状況を測定し、除染を行い、除去土壌等を運搬・保管しました。
なお、具体的な除染方法は、その土地の放射線量、除去対象物の特性や状況等に応じて異なるため、状況に応じた適切な方法を選択しました。
住民の被ばく線量低減を第一に考え、子供の生活環境から優先的に除染を実施しました。

計画策定

(1)除染実施計画の策定

「汚染状況重点調査地域」として環境大臣が指定した市町村は、その地域の汚染状況等を把握するために事前調査を実施し除染実施区域を設定するとともに、除染実施計画を策定しました。福島県内では汚染状況重点調査地域の指定を受け、36市町村が除染実施計画を策定しました。

除染作業

(1)詳細測定

詳細測定を実施し、個々の現場に応じて除染実施の必要性の判断および除染作業の対象、手法などを検討したうえで、適切な作業計画を作成しました。また、作成した作業計画等について住民に説明しました。

※ 詳細測定と(3)の事前測定を兼ねる場合もありました。

(2)準備

作業に伴う公衆や作業者の被ばくの防止など、安全を確保するために必要な措置を実施しました。作業者は被ばくがないよう服装を整え、作業現場には関係者でない人が進入することのないよう、囲いや標識を立て立入を制限しました。
また、除染等の措置および除去土壌等の回収のために必要な容器等を用意しました。

除染作業員の服装イラスト 土壌、シート、フレキシブルコンテナ、ドラム缶のイラスト

(3)事前測定

除染作業による除染の効果を確認するために、作業開始前と作業終了後における空間線量率や除染対象の表面汚染密度を測定しました。
測定は、除染対象となる建物等の生活空間における平均的な空間線量を把握するため、居住者等が多くの時間を過ごす生活空間を中心に測定しました。また汚染の程度を確認するため、雨水等により放射性物質が濃集しやすい雨樋下や軒下、雨水枡など、生活空間における放射線量への影響が大きいと考えられる比較的高い濃度で汚染された場所を測定しました。
なお測定の結果、空間線量が低い場合は、除染作業を実施しない場合もありました。

どのように測定を行うのかを示した図
主な測定ポイント

(4)除染作業

除染作業は、空間線量への影響が大きいと判断された場所を中心に実施しました。作業計画に基づき、放射線量等に応じてきめ細かい措置を実施しました。

除染を行う作業員のイラスト
除染作業の例

(5)作業後の汚染検査、洗浄など

除染作業によって生じた除去土壌等や排水の処理、用具の洗浄等を実施しました。

  • 排水が発生する場合は必要に応じて排水の処理を行いました。放射性セシウムは土粒子等に付着するため、土粒子等を沈殿させ回収するなど、排水中の粒子分を除去しました。
  • 使用した用具等は汚染土壌の付着状況の確認を行い、付着が多いものについては、指定された場所で洗浄するなど、汚染土壌等をみだりに拡散しないようにしました。
作業後の措置の流れを説明するイラスト
汚染検査と車の洗浄の例

(6)事後測定と記録

作業終了後における空間線量率等を測定し観測点ごとに取りまとめを行い、作業開始前の測定結果と比較し除染の効果を検証しました。

仮置場等への運搬

(1)除去土壌等の運搬

除去土壌等については、土壌と草木等をできる限り分別するとともに、袋等の容器に入れるなどし、飛散・流出・漏れ出し防止のために必要な措置を講じました。
これらを混雑時間帯等を避けて、仮置場等に運搬しました。

除去した土壌等を運搬するトラックのイラスト


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