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現在地 福島県立ふくしま医療センターこころの杜 > 児童思春期初診のご説明・流れ・治療プログラム

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更新日:2024年4月1日更新

児童思春期初診のご説明・流れ・治療プログラム

児童思春期外来(完全予約制)

 子どもたちの心の問題は、教育や福祉の現場などで課題となっていますが、専門に取り扱う医療機関や医師は全国的に不足していて、福島県内でも診療施設は数少なく、何ヶ月も診療待ちとなっているのが現状です。

 そこで当院では、県内、特に県南地域等の児童思春期診療の充実を図るために、2011年8月より「児童思春期外来」を開設しました。

 一般の精神科外来とは別の専用の診療室等において、発達障害や適応障害などの診療を完全予約制にて実施しております。

 当院の児童思春期外来では、「ふくしまモデル」に基づいて、申し込みから診察後のフォローアップまでを丁寧に行ってまいります。

診療対象年齢・疾患

対象年齢

3歳~15歳(中学3年生)までが対象です。

治療・支援の対象となる主な疾患

  1. 不安障害、適応障害、解離性障害、強迫性障害などのストレス性関連障害
  2. うつ病、躁うつ病などの気分障害
  3. ここリス統合失調症などの精神病性障害
  4. 神経性やせ症、過食症などの摂食障害
  5. 注意欠如多動症、自閉スペクトラム症などの発達障害

(実際にどのような状態にある子どもたちが受診されているかは、以下のQ&Aをご参照ください。)

予約方法(完全予約制)

診察希望の方は、電話にて予約してください。

はじめて受診される方

予約受付時間 平日 10時30分から12時30分、14時00分から16時00分
電話番号 0248-42-3111(代表)

 

初診のご説明

初診時にお持ちいただくもの

  • 健康保険証またはマイナンバーカード
  • 受給者証
  • 母子手帳
  • 学校の成績表
  • 学校(園)の様子のお手紙
  • (他院受診中の方は)紹介状(診療情報提供書)

児童思春期外来の診療に関するQ&A

(1) 実際にどのような状態にある子どもたちが受診されていますか?

児童思春期外来を受診される子どもたちは、様々なこころの症状や発達の特性、そして悩みを抱えています。このために

○心理的な苦痛が著しい場合

○学習や課題に取り組みにくくなっている場合

○学校内や地域での子ども同士の対人関係がうまくいかない場合

○家族関係がうまくいかない場合

など、生活上の困難さが強くなったときに受診を検討されています。

 

子どもたちは、言葉にはできなくても、本当は自分自身の生活がうまくいくことを願っており、子どもたちなりに対処を試みている場合も少なくないのですが、以下のような様々な自覚症状がその邪魔をしている可能性があります。これらの症状が軽減するにはどうしたらよいか児童思春期外来での治療を検討していくことになります。

<よく認められる自覚症状の例>
  1. 不安・緊張や気分のおちこみ
  2. つらいことを考えてしまう
  3. 眠れなくなる、寝すぎてしまう
  4. 疲れやすく、気力がでにくい
  5. ささいな刺激によっていらだちを感じる
  6. 自分の体型や体重が気になってしまう
  7. 過去のつらい出来事が急によみがえる
  8. 他の人には聞こえない声が聞こえる       など

 

また、子どもたちは幼児期から、さまざまな発達特性を持っていることがあります。当院では発達特性を理解と配慮の対象としてとらえ、子どもたちが力を発揮しやすい環境を作っていくために児童思春期外来でご一緒に考えていくことができます。

<よく認められる発達特性の例>
  1. 言葉の発達が同年代の子どもよりもゆっくりである。
  2. 子ども同士の遊びが苦手
  3. 友達を作りにくく、コミュニケーションが一方向的になりやすい
  4. 音、触覚、視覚、味覚など様々な感覚のびんかんさがある
  5. 予定外の出来事や、変化があると混乱しやすい
  6. 興味の対象が広がりにくい
  7. じっとしていること、待つことが難しい
  8. 忘れ物が多く、うっかりミスが多い
  9. 時間管理が苦手で、予定に遅れやすい
  10. 話し言葉の遅れはないが、読み書きに著しい困難さがある      など

 

これらが重なった結果、さまざまな行動の問題をきたすことがありますが、不適切な行動があったとしても子どもたちを叱責するだけでは解決しないことも多いようです。

<よく認められる行動の問題の例>
  1. ケンカや他者と衝突することが多くなる
  2. 大人からの指示に従いにくい
  3. 園や学校などでの集団活動への参加が難しくなる
  4. 食行動が乱れ、体重が著しく変化する
  5. 自分の体を傷つけてしまう
  6. これまで取り組めていた学習や課題に取り組めなくなる      など

 

こうした問題を解決していくために、児童思春期外来では子どもたちとご家族の願いを聞きながら心理的な症状や発達特性を見立て、現時点で可能な治療や支援の選択肢をご提案していきたいと存じます。

(2)治療はどのように行うのですか?

  • 問診や検査(心理検査など)による診断のほか、必要に応じて薬物療法やカウンセリングなどにより治療を行います。
  • 学校、児童相談所など関係機関と連携をとりながら治療を進めていくこともあります。

(3)どのように予約すればいいですか?

  • お電話にて「児童思春期外来」の診療予約の旨を、お申し出ください。
  • 初診の場合は、診察に1~2時間程度の時間が必要となります。あらかじめご承知ください。

(4)対象年齢の制限はありますか?

「3歳から15歳(中学3年生)まで」を診療の対象年齢としています。

治療プログラム

当院では、お子さんのニーズに合わせて、様々な治療プログラムを準備しております。その一部を紹介させていただきます。

グループ活動

できるだけ安心した環境を提供し、2~5人といった少ない人数で活動を行います。中学・高校生の方には、お料理教室やスポーツ体験などがあります。小学生の方には、友達とのコミュニケーションの勉強会があります。

カヌー体験の写真

平成28年度カヌー体験:カヌー体験は今年度で2年目となり、前回は岸から離れられなかった方も、漕ぎ出すことができるようになりました。

プレイセラピー

お子さんと臨床心理士が1対1で行います。お子さんの特徴に合わせてプログラムを組み立てて実施しています。

プレイセラピーの写真 プレイセラピーの写真2

ペアレントトレーニング

保護者の方への支援も非常に重要であると考えており、効果的なお子さんとのコミュニケーションの方法をお伝えするを実施しております。また、ペアレントトレーニングを終了された方を中心に、親御さんたちの情報交換の場として、【家族教室】があります。

ペアレントトレーニングの写真

ペアレントトレーニングの様子


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