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知事記者会見 令和7年10月27日(月曜日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2025年11月4日更新

【質問事項】

1 宮城県知事選挙の結果について

【記者】
 隣県である宮城県の知事選挙で、現職の村井知事が6選を果たされたことの受け止めを伺います。また、今回の選挙は、兵庫県知事選と同じようにSNSを使った選挙になり、ネット上での誹謗中傷等が問題になりました。
 こうした選挙の在り方についてどうお考えかお伺いします。

【知事】
 当選された村井さんに心からお祝いを申し上げます。
 村井知事とは全国知事会を始め、各種会合等でお会いする機会も多く、これまでも様々な取組を連携して進めてきました。
 また、震災以降、宮城県には、本県からの避難者の受入れを始め、多くの御支援を頂いてきました。本県が大規模な自然災害に見舞われた際にも、応援職員の派遣など、継続的な御支援を頂いております。
 引き続き、福島県の復興はもとより、地方創生や観光・交流など、多くの取組について宮城県と連携しながら進めていきたいと考えております。
 また、SNS等の関係であります。今回の(宮城県)知事選に関するそうした報道を拝見しております。最近の選挙においては、動画投稿サイトやSNSの積極的な活用が見られ、投票行動に一定の影響を与えていると受け止めております。 
 一方、そうしたSNS等のソーシャルメディアには、真偽を含めて、様々な情報が投稿されており、誹謗中傷や虚偽情報の拡散など、健全な選挙を阻害するおそれも指摘されています。
 全国知事会においても、こうした問題を受け、公明かつ適正な選挙を確保するため、選挙における「不適切なインターネット等の利用への対応」を国に求めているところであります。
 引き続き、全国知事会と連携しながら、国に対応を求めてまいります。

2 コメ政策の転換について

【記者】
 コメ政策の関係ですが、石破政権ではコメの増産という方針を説明されていた一方、新しく高市政権に代わり、鈴木農相は、増産から一転し、減産の方針を表明されました。
 コメの減産により、生産を絞ることで農家の収入に影響する一方で、消費価格が上がります。今、コメの高騰が続く中で、国はこのような決断をされましたが、こうした政策の転換についてどのように受け止めていますか。また、これによって起こり得る影響に対し、何か対策を考えているかお伺いします。

【知事】
 先週行われた鈴木農林水産大臣の就任会見において、「コメについては、需要に応じた生産が基本である」という発言がありました。
 また、令和8年産の主食用米の生産量の目安について、令和7年産より37万トン少ない711万トンとするとともに、備蓄米については、民間備蓄を活用しつつ、現在の水準を維持することとされました。
 コメ政策については、生産者の皆さんが、今後も安心して米づくりを続けられることが重要であり、今後とも国の動向を注視してまいります。
 あわせて、新米が店頭に出回る中、全国のスーパーにおけるコメ5キロ当たりの平均販売価格が、4,000円前後で推移しています。
 また、出荷団体と、卸売業者間における9月の新米の取引価格が、過去最高の玄米60キロ当たり3万6,895円となるなど、コメの価格高騰に関する様々な報道を拝見しています。
 これについて、先週、鈴木農林水産大臣は、「米価高騰を理由に政府備蓄米の放出を実施する考えはない」との認識を示しました。また、物価高騰対策として「おこめ券」を配布するなどの考えもあるという発言がありました。
 コメの価格については、消費者の皆さんの御理解が得られ、かつ、生産コストも適切に反映した上で、生産者の皆さんが、今後とも安心して米づくりを続けることができるよう、価格が安定することを期待しております。

3 多選に対する知事の考えについて

【記者】
 宮城県知事選の関係で、今回、村井さんは、かなり苦しい戦いを強いられましたが、その一因として多選への批判があったと思います。
 内堀知事は、多選についてどのように考えているか教えてください。

【知事】
 多選については、様々なお考えや御意見があろうかと思います。
 知事という職務は、県民の皆さんからの重い負託を受けているものであります。その重責を心の真ん中に置きながら、与えられた任期の中で、一つ一つ、着実に結果を出していくことが重要であると考えております。

【記者】
 任期の中でやり残したことがあった場合は、多選もやむを得ない、ということでしょうか。

【知事】
 それは宮城県知事選について言っておられるのでしょうか。

【記者】
 内堀知事の御自身の考えとしてはどうでしょうか。

【知事】
 今、申し上げたとおりであります。

4 副首都構想について

【記者】
 日本維新の会が掲げる副首都構想についてお伺いします。
 だいぶ前に、首都機能の移転が議論され、栃木・福島地域も候補地になり、県庁でも担当課が置かれていると思います。
 今回、日本維新の会が政権に入ったことで、実質、首都機能の移転先は大阪になるのではないかという印象を受けますが、知事としてはどのようにお考えでしょうか。

【知事】
 平成の時代に、活発に議論された首都機能移転について、基本的なお考えを申し上げます。
 東京一極集中の是正や災害時に支障を来さない体制などを確保する上で、首都機能の分散やバックアップ体制の整備等について、議論することは重要であると考えております。
 特に、首都機能移転に関して平成の時代に行われた議論では、栃木・福島地域が候補地の一つとなるなど、本県においても、首都機能移転について、強い思いを持っております。
 その上で、今回の副首都構想についてでありますが、現段階では、副首都構想の具体的な制度、内容が明らかになっておりません。引き続き、今後の動向を注視してまいります。

【記者】
 県としては、担当課は存続させ、諦めないということでよろしいでしょうか。

【知事】
 今後の政府の動向を注視してまいります。

5 ブランド米の戦略について

【記者】
 米価の話ですが、価格が高騰している中で、さらに減産するとなると、価格は高いままになるかと思います。このことは、ブランド米にとっては苦しい状況になるという印象を持っています。県では、例えば「福、笑い」などのブランド米に力を入れてきましたが、それらの戦略への影響についてはどのようにお考えでしょうか。

【知事】
 県では、「福、笑い」について、本県のトップブランド米ということで力を入れております。ブランド化して、福島ならではの独自の形で、全国、あるいは世界に展開していくことは重要であり、今後とも継続してまいります。
 また、本県においては、「里山のつぶ」や「天のつぶ」、本県産のコシヒカリといった品種もございます。こういった様々なお米について、それぞれの特性や価格帯に応じた幅広い施策を展開することが、福島県の農林水産業をしっかりと持続可能にしていくために重要だと考えております。
 こうした価格の問題は、消費者の皆さんのコメ離れを起こさないようにすること、生産者の皆さんが未来に希望を持って継続できる農業を構築できること、若い世代に積極的に新規就農していただけること、こうしたバランスのとれた米価政策が何よりも重要であると考えております。
 今後も、こうした思いを、政府に対して求めていきたいと考えております。

6 高市内閣の所信表明について

【記者】
 高市首相の所信表明についてお伺いします。
 所信表明で、「福島の復興なくして、東北の復興なし。東北の復興なくして、日本の再生なし」と明言され、被災者の生活や産業・生業の再建、福島イノベーション・コースト構想の推進に取り組むと発言されました。
 先週、高市内閣の3人の大臣が来県され、知事と会談されたかと思います。
 高市内閣の、福島復興に取り組む姿勢をどのように感じていらっしゃるかお聞かせください。

【知事】
 先週、臨時国会において自民党の高市総裁が内閣総理大臣に指名され、新たに高市内閣が発足しました。
 高市総理は、同日に行われた記者会見において「福島県にはまだまだ先の長い取組がある」「しっかりと人手を割き、力を抜くことはない」と発言されました。
 また、先週行われた所信表明演説では、これまでの総理や内閣が引き継いでこられた、「福島の復興なくして、東北の復興なし。東北の復興なくして、日本の再生なし」との言葉を力強く述べておられました。
 14年前に福島県を襲った未曽有の複合災害は、現在進行形であり、復興の進捗に伴い、新たな課題やニーズも生じているなど、今後も長く厳しい戦いが続きます。
 高市総理におかれては、リーダーシップを発揮していただき、世界に類を見ない、この過酷な災害を決して風化させることなく、本県の復興・再生に全力を尽くしていただきたいと考えております。
 そして、日本憲政史において、女性の首相が誕生したのは初めてのことであります。高市総理におかれては、更なる女性活躍社会の推進に向け、果敢に取り組んでいただくことを期待しております。
 さらに、高市総理は長らく総務大臣を経験しておられます。地方行政に精通している、こうしたこれまでの御経験をいかし、今後とも、過度な東京一極集中の是正を始めとする地方創生・人口減少対策に、地方と一体となって取り組んでいただきたいと考えております。

7 クマ対策について

【記者】
 クマ対策についてお伺いします。先週、予算の専決処分をされ、専門人材の派遣や箱罠等の資機材の購入、貸出しなどの支援を表明されたと思います。その後もクマの目撃が相次いている現状や、これからの対策の進め方などについてお聞かせください。

【知事】
 今年度におけるクマの目撃件数、人身被害が、現時点において既に過去最多を更新するなど、正に「非常事態」であります。また、22日には県議会の会派から緊急の要望を頂きました。
 こうしたことを踏まえ、補正予算の専決処分を行い、早急に緊急対策に着手することにしました。
 この補正予算では、先般の緊急連絡会議において、専門家の方から指摘されている、「クマの人馴れ」や、「人のクマ慣れ」への対策として、市町村に人的、財政的支援を行う経費や新聞広告を活用した情報発信などに要する経費を計上しています。
 市町村や関係団体等と連携して、効果的な対策を実施していきます。
 県民の皆さんにおかれましては、県のホームページに「人身事故を一人でも1件でも減らすためにできること10箇条」を掲載しておりますので、是非、こうした情報を確認していただくとともに、「非常事態」であることを踏まえて、「クマのエサとなるものを放置しない」「目撃情報がある場所では、朝夕の行動を避ける」「見通しの悪い場所には近づかない」「クマ鈴等を携帯し、クマに対して警戒を怠らない」など、クマを寄せつけない、クマに出会わないよう十分に注意をしていただきたいと考えております。
 次に、補正予算の具体的な内容についてお話をいたします。
 今回の補正予算では、市町村がクマ対策に円滑に取り組むことができるよう、人的支援及び財政的支援を行うとともに、県民一人一人が危機意識を高めていただき、自分事として捉えていただくための情報発信を行います。
 市町村への人的支援としては、地方振興局の職員や鳥獣保護管理員による緊急パトロールの強化に加え、野生鳥獣対策の専門家を市町村に派遣し、クマを人里に寄せつけないための対策や、出没した際の対応を支援してまいります。
 また、市町村への財政的な支援として、市町村の要望をお聞きしながら、捕獲用の箱罠やクマ撃退スプレーなど、クマ対策に必要な資機材を提供するほか、クマの通り道となる河川敷の刈り払いや、クマのエサとなる柿などの果実が収穫されないまま放置されている樹木の伐採などを行うこととしております。
 さらに、県民の皆さんに対する注意喚起を強化し、新聞広告や市町村の広報紙、地域の回覧板などの広報媒体を活用して、県民の皆さんお一人お一人に届くよう、繰り返し注意喚起を図ってまいります。

8 全国産業教育フェア福島大会について

【記者】
 25、26日の両日、ビックパレットで、県内で初めて開催された全国産業教育フェアについて、知事も会場に足を運ばれたと思いますが、成果をどのように受け止められたでしょうか。
 今後、本県の教育や産業の振興に、どのように役立てていくお考えでしょうか。

【知事】
 この週末、郡山市と伊達市を会場として、第35回全国産業教育フェア福島大会、「さんフェア福島」が開催されました。
 農業や工業、商業などの専門学科等で学ぶ高校生が、震災と原発事故からの復興と地方創生に向けて挑戦を続ける本県に集い、日頃の活動や学習成果等を発信する貴重な機会となりました。
 私自身も会場を訪れ、全国から集まった生徒の皆さんにエールを送ってきました。
 生徒実行委員会が中心となって、「福島ならでは」の大会となるよう検討を重ね、工夫を凝らした様々な企画は、全国各地から来場された方々にも大変好評であったと聞いております。
 生徒の皆さんには、本大会を契機として、それぞれの分野において、ますます活躍していただくことを期待しております。

9 高市内閣について

【記者】
 先週発足した高市内閣が、21日、労働時間の規制緩和の検討を指示しました。
 労働者組合側からは反発や懸念の声が出ていますが、県知事として、懸案があれば教えてください。

【知事】
 働き方改革において重要なことは、ワークライフバランスであります。
 現在、令和の時代における働き方改革について、様々な試行錯誤が、国、自治体、民間企業など、全国において行われております。
 仕事のやりがいがあり、一方で、自分自身の私生活も十分に楽しむ。こうしたワークライフバランスのとれた制度設計が重要であると考えております。

(終了)
【質問事項】

1 宮城県知事選挙の結果について
 →避難地域復興局避難者支援課 電話024-521-8046

2 コメ政策の転換について
 →農林水産部水田畑作課 電話024-521-7359

4 副首都構想について
 →企画調整部企画調整課 電話024-521-7110

5 ブランド米の戦略について
 →農林水産部水田畑作課 電話024-521-7359
 →農林水産部農産物流通課 電話024-521-7356

6 高市内閣の所信表明について
 →企画調整部企画調整課 電話024-521-8624
 →企画調整部復興・総合計画課 電話024-521-7922
 →避難地域復興局避難地域復興課 電話024-521-8434

7 クマ対策について
 →生活環境部自然保護課 電話024-521-7740

8 全国産業教育フェア福島大会について
 →教育庁高校教育課 電話024-521-7769 

9 高市内閣について
 →商工労働部雇用労政課 電話024-521-7294