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知事記者会見 令和7年2月10日(月曜日)

印刷用ページを表示する 掲載日:2025年2月13日更新

【質問事項】

1 大雪への対応について

【記者】
 雪の影響について伺います。会津地方を中心に大雪となっており、県として、現時点で把握されている被害と県の今後の対応を教えてください。

【知事】
 先週4日からの大雪によって、1名の方が亡くなられました。除雪作業等によるケガや、積雪及び雪崩による住家等の被害も発生しています。亡くなられた方に心から哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われ苦労されている方々に御見舞いを申し上げます。
 大雪が降り続くことにより、住家等への更なる被害が発生するおそれがあります。このため、会津地方の全市町村と、天栄村の計18市町村に対して災害救助法を適用しました。
 県民の皆さんの安全確保に向け、屋根の雪下ろしや住宅の応急修理等について、市町村と連携しながら対応してまいります。
 また、県民の皆さんには、引き続き、屋根の雪下ろしや家の周りの除雪作業等を行う際には、必ず複数人で行うなど、十分に安全を確認しながら作業を行っていただきたいと思います。
 屋根からの落雪や雪崩の発生にも十分に注意し、急斜面など危険な場所には近づかないようお願いいたします。
 県としては、今後も県政広報や(新聞やテレビ等の)皆さんのお力もお借りしながら、県民の皆さんに注意喚起を図っていきたいと考えております。
 次に、道路への影響についてであります。断続的に雪が降り続いたことにより、只見町や北塩原村では積雪が約3メートルとなっております。
 通行規制については、県管理道路においても大倉大橋浜野線などで全面通行止めとなっております。県管理道路の除雪等については、7日に道路雪害対策本部を設置するとともに、災害時の応援協定に基づく支援要請を関係団体に行うなど、情報連絡体制や除雪体制を強化しています。
 また、地域の方々が利用できる雪捨場の確保に向けて、道路の除雪で使用している雪捨場を可能な限り開放するなど、市町村と連携しながら対応しております。
 特に会津若松市で雪捨場が不足しております。住民用の新たな雪捨場とする県立病院跡地について、本日朝から除雪に着手しております。この除雪状況にもよりますが、明日11日から受入れを開始できる方向で作業を進めていきたいと考えております。
 さらに、会津地方で不足している除雪機械についてであります。県が各団体と締結している災害時の応援協定に基づき、福島県建設業協会や東北地方整備局に要請を行い、一定の追加支援を頂いているところでございます。引き続き、関係機関と連携しながら、円滑な道路交通の確保に努めてまいります。
 続いて、県道本宮土湯温泉線の雪崩についてであります。
 2月10日午前4時頃、福島市土温泉町地内の県道本宮土湯温泉線で雪崩が発生し、現在、通行止めとなっております。
 延長5.6キロメートルで迂回路がなく、温泉宿2軒が孤立状態にあります。こちらには従業員を含め約160人の方がおられます。7時15分現在、温泉宿2軒の宿泊者で体調を崩している方はおられません。また、ライフラインも問題なく、食料も今夜分まで備蓄があると伺っております。
 現在、福島側から除雪作業を進めております。既に10時になっておりますが、本日10時を目途に除雪が完了する見込みであります。その後、安全を確認した上で通行止めの解除を判断する予定でありますので、こちらについては、間もなく方向性が明確になるかと思います。
 現在の大雪対応の状況は以上でございます。

【記者】
 土曜日に会津の16、17市町村の方から要望がありました。現状の対応とともに、除雪費用がかさんで財政的な支援を国に求めてほしいというような声もございました。県としてどのように対応していくか改めて伺います。

【知事】
 一昨日でありますが、会津若松市、喜多方市、磐梯町の市長、町長の皆さんが来られまして、それぞれの自治体や会津地方全体における厳しい現況についてお話を伺い、具体的な要望項目を頂いているところであります。
 また要望項目になかった案件についてもその場でお話がありましたので、先ほどお話した内容には、そういったものも盛り込んでいるところでございます。
 また、災害救助法について、現在、会津地方を越えて指定をという話も一部出てきておりますので、これからも追加の要望がある場合には対応していきたいと考えております。
 そして、市町村への財政支援の関係であります。
 大雪に見舞われた市町村においては、除雪等の費用が大きな財政負担となっております。その経費については、特別交付税等で財政措置されているところであり、こちらで具体的な対応が可能かと考えております。
 現在、特別交付税の3月交付に向けた算定作業が進められており、この冬に生じた除雪等に係る財政需要について適切に反映されるものと考えております。
 引き続き、各市町村の状況や要望を丁寧に伺いながら、十分な財政支援が行われるよう各市町村の状況をしっかりと国に伝えてまいります。
 また、この特別交付税の交付については、一定の期間後に速やかになされるかと思いますが、それまでの間の資金繰り等、様々な状況も自治体によっては生じてくる可能性がございます。こういった点についても、県としてきめ細かく対応していきたいと考えております。

【記者】
 土湯の方で雪崩が起きて、今回孤立というのは一時的かとは思いますが、今週半ばにかけて気温が上昇して、雪崩の被害が大きく出てくるかと思います。先ほど知事も雪下ろしの関係のお話をされて、注意喚起もされていましたけれども、そういった雪崩被害等について県としてどのように呼びかけていくのか伺います。

【知事】
 ここまでは、非常に急速に大雪が降るということで御苦労されてきたわけでありますが、今はある程度小康状態だと、会津若松市、喜多方市から伺っております。
 今夜から明日の朝にかけては若干雪が降るようでありますが、その後は逆に、気温が少し緩んでいき、今お話があった雪崩等の危険性・リスクが増してくるかと思います。
 県民の皆さんは、今後も屋根の雪下ろし、あるいは家の周りの除雪作業等をされるかと思いますが、その際には、できれば複数人で行っていただき、十分に安全を確認しながら作業を行っていただくことが重要であります。
 また、屋根からの落雪、雪崩の発生のリスクがこれまで以上に高くなっていきます。
 そういったことを十分に心に置いて、特に急斜面など、危険な場所には近づかないようにお願いしたいと思います。
 県でも積極的に広報を行ってまいりますが、是非、新聞やテレビ等の皆さんのお力をお借りしながら、特に会津地方など、今後、雪崩あるいは落雪等の危険があるところに対して丁寧にお伝えしていきたいと考えております。

【記者】
 今回の大雪について、これだけ被害が大きくなっている要因には、雪が降る期間が長いということが一つあると思いますが、その辺について知事がどのようにお考えか伺います。また今後、農業被害などが拡大する恐れもあると思いますが、今後の対応について伺います。

【知事】
 今回、大雪への対応で非常に会津地方の方々が御苦労されております。
 私自身、市町村長の皆さんとお会いし、あるいは電話で、毎日のように話しておりますが、皆さんが口をそろえておっしゃるのは、「これだけの大雪を経験したことがない」ということです。
 その前提として、今回の大雪は、非常に短期間で大量に降っていることが一番のポイントであり、例えばこれまでにも2メートル、3メートルという積雪はありました。しかし、それは比較的段階的に増えていったわけです。
 それに対して、今回は、そうした累積の降雪量のようなレベルまで一晩で一気に降ってしまい、現場では、除雪、排雪が全く間に合わないという状況にあります。
 また、最近は少雪の傾向が多く、雪がない会津に皆さんが慣れておられた。そういう状況の中で、久しぶりに昭和の時代のような大雪がいっぺんに降ったことによって、現場では非常に御苦労があると私自身は考えております。
 市町村も非常に御苦労されておりますので、今後特に苦労している自治体等に対して、県からの人的支援等も含めて、是非、サポートしていきたいという考えを持っております。
 次に、農林水産業の関係であります。
 今回の大雪による農林水産業の被害については、現在、詳細を確認し始めているところでありますが、降ったばかりで、現地確認が難しい状況にあります。
 (そうした中で、)既に会津地方においてハウスの倒壊等があったという報告を受けております。
 今後、市町村や関係団体等と連携しながら、早急に被害状況の把握を行う、そして生産者の皆さんの意欲を損なうことがないよう、早期復旧や被害対策の技術指導など、県として必要な支援をしっかり行っていきたいと考えております。

2 除去土壌等の県外最終処分に向けた国の取組について

【記者】
 先週、環境省が除染土壌の最終処分に関して、四つのシナリオを提示されました。
 具体的にどれを採用するかというのは今後判断するということですが、採用するシナリオによって処分場の大きさとかそういったものが変わってくるようになるようです。
 それを受けて、知事はどのように受け止めたか伺います。

【知事】
 先週、環境省の有識者会議において、除去土壌等の県外最終処分方法に係る複数の選択肢案が示されたところであります。
 今後、国において、有識者会議での議論や、これまでの実証事業において得られた知見等を踏まえながら、検討が進められていくものと考えております。
 引き続き、有識者による議論を深めるなど、除去土壌等の県外最終処分の実現に向け、しっかりと取り組んでいただきたいと考えております。

3 埼玉県の道路陥没事故を受けた県管理の下水道施設の緊急点検について

【記者】
 埼玉県八潮市の下水道管の損傷に伴う事故は、今回かなり大きなことになっていますが、この下水道管の老朽化というのは全国的な問題で、知事が県内に関してどのような問題意識を持ってらっしゃるのか、また、県内で何か難しいと思っていることや早急に講じなければいけないようなことなど、お考えを伺います。

【知事】
 福島県が管理している流域下水道施設については、国が今回緊急点検の対象とした規模の施設はありません。
 しかし、県独自の対応として、先般、口径2メートル以上の下水道管を対象に緊急点検を実施しました。点検では、道路陥没の恐れや、下水道管の損傷による土砂流入の有無等を目視により実施したところでありますが、道路陥没につながるような異常は確認されなかったという報告を受けております。
 福島県では、月1回の通常点検に加え、5年から10年のサイクルで詳細調査を実施しております。現在、道路陥没の恐れのある箇所は確認されておりません。
 県の流域下水道には、50年とされている一般的な耐用年数を超える下水道管はありません。
 ただ、今回、こういった大きな事故が発生しているという現実もありますので、大きな陥没事故が発生することのないよう、これまで以上に緊張感を持って点検調査等に取り組んでまいります。

(終了)

 

【質問事項】

1 大雪への対応について
 →危機管理部災害対策課 電話021-521-7741
 →土木部道路管理課 電話024-521-7468
 →総務部市町村財政課 電話024-521-7305
 →農林水産部農林企画課 電話024-521-7315

2 除去土壌等の県外最終処分に向けた国の取組について
 →生活環境部中間貯蔵・除染対策課 電話024-521-8638

3 埼玉県の道路陥没事故を受けた県管理の下水道施設の緊急点検について
 →土木部下水道課 電話024-521-7513