知事定例記者会見
■日時 令和6年12月2日(月曜日)10時00分~10時14分
■会場 応接室
【発表事項】
1 新たなブランド牛の名称及びロゴデザインについて
【質問事項】
1 新たなブランド牛の名称及びロゴデザインについて
2 日本創生に向けた人口戦略フォーラムについて
3 県内初の日本版ライドシェア導入について
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【発表事項】
全農福島県本部や福島大学とタッグを組み、約4年の歳月をかけて開発した、新しい福島県オリジナルブランド牛の名称及びロゴデザインについて、発表いたします。
新たなブランド牛の名称は「福島牛『福粕花』」です。
この福島牛「福粕花」は、県内の酒蔵でつくられた酒粕を餌に加えて生産された牛肉で、柔らかくジューシーで脂の甘味が強いことが特徴です。
全国トップレベルの酒造技術を持つ福島の日本酒の酒粕と、畜産農家の情熱の結晶である福島牛が掛け合わさってできた、正に「ふくしまプライド。」を象徴する存在です。
名称については、全国から3,422件の応募を頂きました。
その中から、県クリエイティブディレクターの箭内道彦さんを始め、生産者団体や流通関係者等で構成する審査委員会で慎重に検討していただいた結果、「甘い華やかな香りから花開くおいしさ」のイメージが感じられる「福島牛『福粕花』」に決定いたしました。
また、ロゴデザインは、箭内クリエイティブディレクターの監修の下、福島牛をけん引していく新ブランドとして、プレミアム感のある王道的なデザインに仕上げました。
「福粕花」の特徴を表現する花のデザインと牛のシルエットを組み合わせて制作しております。
デビューイベントについては、来週9日に郡山市の農産物直売所愛情館で開催し、私も参加いたします。
このイベント後、県内の量販店や旅館、レストラン等での販売を開始し、関係の皆さんと力を合わせながら、認知度向上と販売促進に取り組んでまいります。
【質問事項】
【記者】
福粕花の件です。今、知事から「ふくしまプライド。」の象徴にもなりうる存在というお話がありましたが、改めて福粕花に対して、どのような思いを寄せていらっしゃるのか、今後どの地域やどの層に売り込んでいくのか、お考えを伺います。
【知事】
本県産牛肉に新たな付加価値を持たせ、価格向上と風評払拭につなげることを目的として、令和3年度から約4年にわたり、県産の酒粕を活用した福島牛の生産技術開発を進めてきました。 農業総合センター畜産研究所で行った実証試験では、出荷前の一定期間、酒粕パウダーを餌に加えることで、食べた時に柔らかくジューシーで脂の甘みが強いという特徴が確認されたことから、今回、新たなブランド牛として販売することを決定しました。
名称については、今年7月から8月までの間、募集したところ、全国3,369名の方から、3,422件の応募がありました。本県や福島牛に思いを寄せてすばらしい提案をたくさん頂いたことを本当にうれしく思います。関係団体の皆さん等で構成された審査委員会において、それぞれの専門分野の観点からも御意見を頂き、名称を決定したところであります。
そして、今後の販売促進等についてであります。
福島牛「福粕花」の生産面については、間もなく完成する生産技術マニュアルをもとに、県内の生産者に対し、「福粕花」の特徴や生産方法を説明し、生産者団体と連携しながら、生産頭数を増やしてまいります。「福粕花」には、福島牛の評価を更に高め、福島牛のブランド化をけん引する役割を期待しています。
また、販売面についてでありますが、県内で多くの方々に「福粕花」を評価していただけるよう、量販店での販売促進フェアの開催や、飲食店・宿泊施設での特別メニューの提供に加え、各種メディアでの情報発信等を通じて、認知度向上と販売促進に取り組んでまいります。
この福粕花は、お米の「福、笑い」と似ている傾向があると思います。もともと福島のお米や福島牛は、「品質が高い」という評価を頂いておりますが、「福、笑い」も、今回の「福粕花」にしても、更にプレミアム感を乗せて付加価値を高めるという取組であります。
したがって、この「福粕花」の生産についても非常に丁寧にきめ細かく品質管理を行っていただくことが重要であります。
御承知のとおり、「福、笑い」の生産は、認証Gapを取得している農家の方だけに限定しておりますが、同様に、しっかりとした品質を維持できるということが前提になろうかと思います。
まだ「福粕花」はデビューほやほやですので、まずは県内でしっかりとPRを行って、県民の皆さんに福島県のすばらしい新たなブランドができたことを知っていただいて、そして、生産頭数を増やしていくことが大事だと思っております。「福、笑い」の1年目、2年目の状況を踏襲しながら、今後の全国展開等につなげていくため、まずはしっかり足元を固めていきたいと考えています。
【記者】
先日、石破総理が鳥取県で開かれた「人口戦略フォーラム」で、本県にとっても課題である人口減少対策を巡って、若い人や女性に選ばれる地方づくりが重要だという話をされました。
男女の賃金格差の改めるや正規雇用の推進、男性の育休取得の推進が大事だという話をされたようですが、知事の受け止めを伺います。
【知事】
石破総理は、初代の地方創生担当大臣を務められました。
その段階から、地方における少子化対策、人口減少対策に非常に力を入れて取り組んでこられました。
また御自身が鳥取県選出の国会議員ということもあり、地方に対する熱い思いを持っていただいていると評価しているところであります。
今回、石破総理は鳥取県で、知事たちとも連携して、今後の地方創生にどう取り組むのか議論をされたようですが、今、表明されていることは、正に福島県の人口減少対策と本質的に同じ部分を含んでいると考えております。
特に地方部においては、若い世代が大都市圏に流出してしまう。そして、その後、中々帰ってくることがないということが、人口減少の非常に本質的な危機だと受け止めております。
鳥取県も福島県も同じ状況にあります。そういう意味で、これを食い止めていくために、何か一つの特効薬があるかと言えば、あるわけではありません。
例えば、今、福島県で行っていることは、福島で生まれ育った若い世代の皆さんに対して、福島県内の企業・事業所・工場を見てもらい、皆さん自身の運命の仕事として、福島で、古里で働いていくことにはすばらしい魅力がある、価値があるということをまず知っていただき、その上で、職業を選択していく際に、県外で働くことも一つの選択ですが、福島県内で私たちと一緒に古里を担っていくこともすばらしい選択肢だということを提示しているところであります。
若い世代に古里で働く魅力を知っていただくことと同時に、先ほど石破総理の話の中にもありましたが、福島県内の企業・事業所が、働き方改革を今の時代に応じてしっかり行い切れているかというと、まだまだ足らないところがあると思います。
例えば、女性活躍や賃金の問題、育児休暇の取得の問題、ワークライフバランス、健康経営など、都市部においては相当先端的に令和の働き方に移り変わっています。福島県内においては、まだそこまで至っていないところがあり、これは地方全体の課題でもあります。
先日、北海道東北地方知事会議において、各知事と議論をしておりますが、やはり東北地方は全体的にそういった取組が十分でないことが、若者世代が都市圏へ流出する大きな要因になっているというのが知事同士の共通の考え方でもあります。
したがって、若者に企業の魅力を発信するとともに、福島県内の企業、県庁、行政も含めて、更に働き方改革を行って、Z世代と呼ばれる若者が「福島で働くことはいいね」「運命の仕事は福島にある」ということを実感していただけるように、力を入れて取り組んでいきたいと考えています。
特に、石破総理が日本創生をうたっておられますが、今後の補正予算、あるいは当初予算においても、各種の交付金、補助金等が、充実・強化されてくると思います。
そういった財源をいかしながら、福島ならではの地方創生を進めていくことに、力を尽くしていきたいと考えています。
【記者】
ライドシェアで、二本松のタクシー会社さんが、本県で最初の認定を受けられて、年明けから、タクシー車両の不足する平日の日中に運行するという計画を発表されていますが、それについての受け止めを伺います。
【知事】
先週、タクシー事業者による管理の下、一般ドライバーが自家用車を使って有償で運送サービスを提供される「日本版ライドシェア」について、二本松市内のタクシー事業者が福島県内初の事業許可を受けました。
県内の市町村では、コミュニティバスやデマンド型乗合タクシーなど、様々な手法を組み合わせながら、それぞれの地域の実情に応じて、交通空白地における移動手段の確保に取り組んでおります。
この日本版ライドシェアも新たな選択肢の一つになるものと期待しています。
県としては、引き続き、市町村や交通事業者の皆さんの取組に対する支援等を通じて、それぞれの地域における公共交通の維持・確保に努めていきたいと考えております。
(終了)
【発言事項】
1 新たなブランド牛の名称及びロゴデザインについて
→農林水産部畜産課 電話024-521-7362
【質問事項】
1 新たなブランド牛の名称及びロゴデザインについて
→農林水産部畜産課 電話024-521-7362
2 日本創生に向けた人口戦略フォーラムについて
→企画調整部復興・総合計画課 電話024-521-7922
3 県内初の日本版ライドシェア導入について
→生活環境部生活交通課 電話024-521-8709