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知事記者会見 令和6年10月28日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2024年10月30日更新

知事定例記者会見

■日時 令和6年10月28日(月)10時00分~10時15分
■会場 応接室

【質問事項】
1 衆議院議員総選挙の結果について
2 東北電力女川原発2号機再稼働について
3 燃料デブリの試験的取り出し作業について
 令和6年10月28日知事定例記者会見写真 動画を再生する

 

 

【質問事項】

1 衆議院議員総選挙の結果について

【記者】
 昨夜、衆院選が投開票されました。このことへの受け止めを伺います。
 また、今回、県内で自民党が5議席あったのが、比例復活も含めて2議席にとどまりました。
 第2期復興・創生期間が終わりますが、今後の復興予算やその後の影響など、懸念している点があれば、知事のお考えを伺います。

【知事】
 まず、当選された皆さんに、心からお祝いを申し上げます。
 今回の選挙は、今ほど御指摘があったような県内の議席の変動も含めてでありますが、政治資金問題を受けた政治改革の在り方や、物価高への対応を含む経済対策、子育て支援を始めとした社会保障政策などが注目を集める中で、今後の日本の方向性が問われた重要な選挙でありました。
 そうした中で、今回の選挙結果には、福島県内も含め、争点である政治資金を巡る問題に対する有権者の思いが表れたと受け止めております。
 当選された方々には、引き続き、政治への信頼回復に向けた議論を重ねていただくことはもとより、今回の選挙戦を通して届けられた国民・県民の切実な思いをしっかりと受け止め、本県の最重要課題である震災と原発事故からの復興、さらには、深刻化する人口減少問題や地域経済の活性化、頻発化・激甚化する自然災害への対応など、我が国、そして地方が抱える様々な課題の克服に向け、全力で取り組んでいただくとともに、我が国の更なる発展のため、国政の場で活躍されることを期待しております。
 また今回、与党と野党の議席数が変わることとなりました。
 福島県の震災と原発事故からの復興については、与野党を問わず、これまで国を挙げて取り組んでいただいたものと考えております。
 まず、この13年半でありますが、初期においては、民主党政権でありました。その後、自民党、公明党の与党という構成になっておりますが、政党それぞれが福島県内の状況をしっかりと認識し、復興と地方創生に力を尽くしていただいたと考えております。
 私自身、実際に要望に伺う際には、こういった垣根を考えずに、各政党に対し、丁寧に御説明を行っているところであり、今後とも、与党と野党を問わず、国を挙げて、福島の長い戦い、復興の戦いに対し、しっかりと力を尽くしていただくよう訴えてまいります。

【記者】
 震災と原発事故からの復興について、政権与党の県内の国会議員が果たしてきた役割をどのように捉えているのか伺います。
 また、そうした与党の国会議員が県内から減ることで、政権とのパイプが少なからず細ると、復興への影響を懸念する県民も多いと思われますが、そうした懸念にはどのように答えられるのか伺います。

【知事】
 まず福島県内の(小選挙区について)、特に2011年3月以降、当時は5区ありまして、今回は4区ということになりましたが、衆議院議員、参議院議員それぞれの皆さん御自身が、福島県の思い、特に被災地域の住民の皆さんの思いを受け止め、国、あるいは政府に対して積極的に働き掛けを行い、これまで福島県の復興・再生が前に進んできたと受け止めております。
 これは与野党の垣根があるわけではありません。
 例えば、私自身、既に新しい政権下の復興大臣、環境大臣、経産大臣と直接お会いし、現在の県内、特に被災地等が抱えている状況について率直な意見交換を行っているところでありますが、大切なことは、福島県自身が、まず政府と向き合い、今何が必要なのか、特に第2期復興・創生期間が残り1年半を切っているわけでありますので、次の(第2期復興・創生期間後の)新しい期間に向け、政府自身に財源と制度といった復興を支援するための枠組みを、しっかりとつくり上げるよう訴えていくことが重要だと考えております。
 また、今回新たに選ばれた国会議員の皆さんや市町村長さんを始め、関係の皆さんと「福島県が東日本大震災と原発事故を乗り越えて、未来に向かって進んでいくためには、こういった課題解決が必要だ」「国が特に原子力災害からの復興について最後の最後まで全責任を持ってやり遂げることが必要だ」ということを、力を合わせて訴え、形にしていきたいと考えています。

【記者】
 今回、政権与党が過半数割れをして、政権運営が不安定になるとの見方もありますが、その辺りは政権にどのような動きを今後期待したいでしょうか。

【知事】
 まず、昨晩でありますが、石破首相は、「今回の選挙結果を極めて厳しい状況だと認識している」と受け止めた上で、苦戦の要因を、「政治と金の問題について私どもの説明が十分ではなく、全く御理解を頂けていないことが一番大きかった」と分析しておられました。
 今回のこの政治資金の問題、やはり政治家として、資金管理は、政治不信を招くことがないよう関係制度を踏まえた、適正性と透明性を確保することが不可欠であります。
 まず、当選された方々においては、今後、政治に対する信頼回復を図ることを最優先に対応していただきたいと考えております。
 また、国全体においては、内政の問題のみならず、外交、安全保障、あるいはエネルギー政策、食料問題、環境問題など、今、日本が抱えている重要な課題が多々あるわけであります。
 また福島県の震災と原発事故からの復興という大きな課題もあります。是非、国が総力を挙げて国内外の重要な課題の解決に向け、しっかりと取り組んでいただきたい、そのことを望んでおります。

2 東北電力女川原発2号機再稼働について

【記者】
 明日、東北電力女川原発2号機の再稼働、再起動ということになります。
 原発事故を経験した福島県にも、女川原発で作られた電力が来る可能性があると思われます。
 この再稼働について、改めて知事はどのようにお考えなのか伺います。
 また、東北電力が原発を再稼働することに対して、原発事故を経験した県の知事として求めていくことがあれば伺います。

【知事】
 原子力政策について、そうした動きを報道で拝見しております。
 原子力政策は、国自身がしっかり対応していくべきものでありますが、その検討に際しては、原発事故の現状と教訓を踏まえること、住民の安全・安心の確保を最優先にすべきことを国に対し、繰り返し申し上げてきているところであります。
 こういった福島県の過酷な原発事故の経験を踏まえた上での対応が、何よりも重要であります。
 また、福島県自身、2040年頃に向けて再生可能エネルギー100%ということで取組を続けているところであります。
 再エネ100%は、決して容易な道のりではございませんが、これまでの13年間で一定の成果を上げてきたと考えております。
 今後とも、再エネ100%に向け、原発事故に見舞われた福島県だからこそ、引き続き真剣に取り組んでいきたいと考えております。

【記者】
 東北電力に求めていきたい部分は何かありますでしょうか。

【知事】
 政府に対して求めることと一緒であります。
 まず大事なことは、原発事故の現状と教訓を踏まえること、住民の安全・安心の確保を最優先にすべきこと。これを国と電力事業者に対し求めたいと考えております。

3 燃料デブリの試験的取り出し作業について

【記者】
  東京電力福島第一原発のデブリの試験的取り出しですが、準備開始から2か月以上経って、今日再開が決まりました。ただ、東電は原因が完全に特定できないまま、とりあえずカメラを交換してやるという若干見切り発車的な再開になりますが、知事はどのような思いがあるか伺います。

【知事】
 東京電力福島第一原発2号機からの燃料デブリの試験的取り出し作業については、東京電力から、不具合のあったカメラの交換などが完了し、本日から作業を再開するとの報告を受けています。
 一方で、8月の作業開始から2か月以上にわたって作業が中断するなど、トラブルが相次いでおり、また先ほどの御指摘の部分もあろうかと思います。
 そういう中で、県民の皆さんも廃炉の行く末に対し不安を感じておられると思います。東京電力においては、引き続き、万全の安全対策を講じ、確実に作業を前に進めていただきたいと考えております。
 明日午後から、私自身、福島第一原発の視察を行います。今回のポイントは、今お話をした2号機における燃料デブリの試験的取り出し作業であります。そのため、遠隔操作室や2号機とほぼ同じ構造である5号機原子炉格納容器内などを中心に確認を行う予定であります。福島第一原発の廃炉については、昨年10月以降、作業員の身体汚染などのトラブルが繰り返し発生している中で、今回の試験的取り出しにおいても、2度にわたり作業の中断が発生しました。
 今回の視察においては、改めて廃炉に向けた東京電力の取組を確認するとともに、小早川社長に対し、徹底的に安全を確保した上で廃炉作業に取り組むよう求めてまいります。

【記者】
 今の質問にも関係しますが、先週の廃炉安全監視協議会で、専門委員の方から、カメラの不具合について原因をしっかり特定しなければ、また再発するのではないかという意見が続出しております。それに対して東電としては、時間もかかるので、まずデブリの取り出しを優先したいというような回答がありました。知事としては、やはり安全を最優先にというふうに求めるのならば、まずはカメラの不具合の原因を突き止めるべきではないかとお考えではないのでしょうか。

【知事】
 まず、私自身は常に東京電力の廃炉作業、廃炉対策において、安全を最優先に対応してほしいと求め続けております。また、今回の試験的取り出しにおいても、そういった外部への影響というものが生じないように対応することが何よりも重要であります。東京電力、政府、あるいは原子力規制委員会等も今回の取組の確認をしているところでありますが、そういった思いは私と一緒であろうかと思います。
 いずれにしても、今回の作業、これを安全に確実に行うことは、今後の廃炉を進めていく上での前提となりますので、明日、そういった点も含めて確認をしていきたいと考えております。

(終了)

2 東北電力女川原発2号機再稼働について
 →企画調整部エネルギー課 電話024-521-7120

3 燃料デブリの試験的取り出し作業について
 →危機管理部原子力安全対策課 電話024-521-7252