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知事記者会見 令和6年10月7日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2024年10月10日更新

【質問事項】

1 石破新内閣の発足について

【記者】
 先週金曜日に石破首相の所信表明演説が行われて、本県復興のほかに、地方創生施策の再起動や、防災庁の設置に言及されました。知事の受け止めを伺います。

【知事】
 まず、総論についてお話をします。
 我が国は、人口減少対策を始め、地域経済の活性化、激甚化・頻発化する自然災害への対応、さらに、東日本大震災と原発事故からの復興など、様々な重要課題を抱えています。
 そのような中、先週、石破内閣の基本方針が発表されました。その際、石破総理は、「東日本大震災の被災地の復興・再生に全力を挙げる」と述べられ、4日の所信表明演説においても、「福島の復興なくして、東北の復興なし。東北の復興なくして、日本の再生なし」と力強く述べておられました。
 福島県は、世界でも例のない過酷な原発事故によって甚大な被害を受けており、それは過去形ではなく、現在進行形の災害であります。
 震災と原発事故から13年半が経過しましたが、石破総理におかれては、今後も長く厳しい対応が続く福島の問題を絶対に風化させてはならないという強い決意を持って、本県の復興・再生に力を尽くしていただきたいと考えております。
 次は地方創生の関係です。
 地方創生は10年の節目を迎えましたが、日本全体の人口減少や東京一極集中の流れを変えるには至っておりません。
 今なお地方における人口減少は極めて厳しい状況にあります。
 石破総理においては、先週の所信表明演説において、「地方を守る」「地方こそが成長の主役である」として、「新しい地方経済・生活環境創生本部」を創設し、担当大臣を設置するとともに、地方創生の取組を支援する交付金を当初予算ベースで倍増することを目指すと表明されました。
 これは、かつて地方創生の初代担当大臣を務められた石破総理が、強い決意を持って課題解決に取り組むとの意思を表明されたものと受け止めております。
 全国知事会においても、人口戦略対策本部を立ち上げたところであり、国においては、強い危機感を持って、地方創生、特に人口減少対策や東京一極集中の是正に向け、地方と一体となり、様々な取組を強力に推進していただきたいと考えております。
 続いて、防災省の関係であります。
 国においては、これまで大規模災害等が発生した際、関係省庁が連携して対応に当たっておられますが、今後、国難レベルの大規模災害が発生した場合に備え、体制の在り方についての検証や議論を行っていくことは重要であります。
 一方、復興庁でありますが、東日本大震災からの復興に向けた司令塔組織であり、被災地における様々な課題や相談等について一元的に対応していただいているところであります。
 本県は、今もなお、原子力災害に伴う困難な課題が山積しており、復興の進捗に伴って生じる新たな課題やニーズにも的確に対応していく必要があるなど、今後も長く厳しい戦いが続きます。
 このため、今後も復興庁が、福島を始めとする被災地の復興の実現に向けた司令塔機能や、予算を含めた総合調整機能をしっかりと発揮していくことが極めて重要であります。
 引き続き、関係自治体等と連携しながら、国が前面に立って、未曽有の複合災害に見舞われた福島の復興に最後まで責任を果たしていただきたいと考えております。

【記者】
 防災庁の関係です。先ほど福島や東日本大震災被災地の復興を最後までやってほしいという御回答があったと思いますが、この防災庁を設置するに当たっては、復興庁との統合か、それとはまず別にしたほうがいいのか、その辺どのような考えがあるのか伺います。

【知事】
 復興庁については、現在法律によって10年間、時限的に設置されている状況にございます。また、防災庁の在り方についても、まだ具体的な内容が示されておりませんので、現時点でそこに踏み込んでコメントするタイミングではないと考えております。

2 衆議院選挙について

【記者】
 先週、衆議院選の日程が10月27日投開票に固まり、昨日までに県内関係の立候補者はおおむね出そろったかと思いますが、改めてどのような論戦、議論を期待されるか伺います。

【知事】
 現在、この衆議院選の方向性というものが見えてきているところであります。
 今後、福島県内においても、各候補がそれぞれの主張、思いを述べられると思います。
 県民の皆さん自身が、今福島県が抱えている復興の問題、あるいは人口減少問題への対応、こういったものも念頭に置き、我が国全体の制度論等も含め、真剣に考えられると思います。
 この衆議院選の行く末を県としても注視していきたいと考えております。

【記者】
 衆院選の絡みで、政治と金の関係ですが、石破首相は、昨日、裏金議員とされる方たちの重複立候補を認めないという方針を示されましたが、そのことをどのように評価されるか伺います。

【知事】
 まず、この政治資金規正法については、先般改正法が成立したところでありますが、その後においても、国民の皆さん含め、様々な声が上がっているところかと思います。石破総理においては、そういった状況等を総合的に勘案した上で、今回の方向性を示されたと考えておりますが、現時点ではまだ概要であって、具体的な内容が率直に言ってよく分からないというのが現実かと思います。

【記者】
 今の時点では評価は難しいというか、まだできないということでしょうか。

【知事】
 今申し上げたとおりであります。

【記者】
 少し気が早いですが、来週には衆院選が始まるかもということで、知事としては、どなたか特定の候補を支援されるというお考えは今のところあるでしょうか。

【知事】
 私は今、知事に就任して3期目でありますが、これまでと同様の対応でございます。

【記者】
 これまでと同様に特定の候補の支援をしないということでよろしいでしょうか。

【知事】
 そのとおりです。

3 県民世論調査の結果について

【記者】
 先日、福島民報社・福島テレビ両社で県民世論調査を実施したところ、石破内閣支持率が45.6%と上昇した一方で、政治と金の問題についての県民の受け止めとして、解決していないという項目が8割を超えるということで、やはり多くの県民が、まだ取組が不十分だと受け止めている現状になりました。
 衆院選後の議論も含めて、改めて知事のお考えを伺います。

【知事】
 今回の調査結果でありますが、県民の皆さんの様々な思いが表れていると受け止めております。
 石破内閣においては、まず、人口減少問題や地域経済の活性化、激甚化・頻発化している自然災害への対応など、我が国が直面する様々な課題に対し、しっかりと対応していくことが重要であります。
 特に福島県としては、震災・原発事故からの復興と地方創生が最重要課題であります。
 引き続き、県民の皆さんの声に耳を傾けながら、思いを一つにして、取り組んでいただきたいと思います。
 次に、政治資金の問題であります。
 石破総理は所信表明演説において、「政治への信頼を取り戻し、納得と共感を頂きながら、安全・安心で豊かな日本を再構築する」と述べられています。
 一方、先の国会で改正政治資金規正法が成立して以降も、各方面から様々な意見が示されているところであります。
 また、今回の調査結果においても、県民の皆さんの思いが示されていると思います。
 新政権においては、説明責任や透明性の更なる向上を図り、政治への信頼回復に努めていただきたいと考えております。また、当面のこの衆院選においても、こういった問題が非常に重要な論点になってくると考えておりますので、今後の行く末をしっかりと注視してまいります。

 

4 宮城県による阿武隈急行調査結果の新聞報道について

【記者】
 阿武隈急行について伺います。
 先日、宮城県と宮城県側の沿線自治体の協議で、宮城県側としても鉄路を維持するという方向で合意したということです。
 負担面での課題の声も一部あったようですが、福島県側としては以前から存続方針でまとまっているため、全線が維持される見通しとなりました。
 可能であれば、福島県側としての受け止めや今後の方針などを伺います。

【知事】
 まず、そうした報道を拝見しております。
 この件については、宮城県から正式にお話を頂いていないため、現時点でのコメントは差し控えさせていただきます。
 なお、秋頃までに、宮城県側で意見集約を図ると伺っており、今後、在り方検討会の場において、宮城県側のお考えが示され、議論が進められるものと考えています。
 いずれにしても、福島県としては、福島県側区間における「鉄路維持」のスタンスを明確にし、利用者数の回復を図るため、増便や運行ダイヤの見直しなど、利用される皆さんのニーズを踏まえた利便性向上策を在り方検討会に提案しているところであります。
 阿武隈急行は、地域住民の皆さんの日常生活を支える足として大切な路線であり、引き続き、在り方検討会において、宮城県や沿線自治体等と共に、持続可能な在り方を丁寧に議論していきたいと考えております。

 

5 東北電力女川原発について

【記者】
 東北電力女川原発についてお伺いします。先週土曜日に東北電力の社長が10月下旬にも再稼働し11月から送電を始めると述べました。震災後、東北電力の(原発の)再稼働が初めてになりますし、福島県は東北電力管内ということで、原発の電気が福島に流れてくる形になりますが、それを踏まえて、今回の再稼働についてどうお考えか、知事の御見解を伺います。

【知事】
 現在、女川原発においてそういった状況が進んでいるという報道等は拝見しております。
 福島県が2011年3月の原発事故以降、大切にしているスタンス、それは原子力に依存しない社会をつくるということで、政府に対しては、政府自身が原子力政策を検討するに当たっては、まず、(福島)第一原発の過酷な事故、この厳しい現状、課題というものをしっかり受け止めることが重要だということ。また、二度とこうした原発事故を起こさないように対応すべきであるということを、これまで機会あるごとに強く訴えてきたところであります。
 福島県としては、県内における10基廃炉の方向性というものを確立した上で、再生可能エネルギー100%を、2040年に向かってしっかりと実現していく、その途上にあるところであり、我々としては、再エネの飛躍的な発展、そして二度とこうした過酷な原発事故を起こすことがないようにという強い思いを国内外に発信をしていく、このような考えであります。

(終了)

 

1 石破新内閣の発足について
 →企画調整部復興・総合計画課 電話024-521-7922
 →企画調整部企画調整課 電話024-521-8624
 →危機管理部災害対策課 電話024-521-8275

4 宮城県による阿武隈急行調査結果の新聞報道について
 →生活環境部生活交通課 電話024-521-7157

5 東北電力女川原発の再稼働について
 →企画調整部エネルギー課 電話024-521-7120