知事定例記者会見
■日時 令和5年11月13日(月曜日)10時00分~10時20分
■会場 応接室
【発表事項】
1 「こどもまんなか応援サポーター」への就任について
【質問事項】
1 「こどもまんなか応援サポーター」への就任について
2 県議選について
3 知事就任三期目の一年経過について
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【発表事項】
「こどもまんなか応援サポーター」について、発表いたします。
このたび、こども家庭庁の「こどもたちが健やかで幸せに成長できる社会を実現する」という、「こどもまんなか宣言」の趣旨に賛同し、今月12日から25日までの県の子育て週間に合わせ、本日、「こどもまんなか応援サポーター」に就任することといたしました。
これまで県においては、結婚・出産・子育ての希望をかなえる環境づくりを目指し、ライフステージに応じた切れ目のない施策を展開してきました。
今回のサポータ-就任を契機に、「こどもまんなか社会」の実現に向けた「こどもまんなかアクション」として、これまでの取組を更に進化させてまいります。
まず、「社会全体で子育てを応援する気運醸成」です。
お子さんのいらっしゃる御家庭や妊婦の方々が協賛店舗等で優待サービスを受けることができる「ファミたんカード」事業について、現在約3,700店舗から協賛していただいているところですが、引き続き、協賛店舗の拡大等に取り組んでまいります。
また、赤ちゃんや保護者の皆さんを温かく見守る「WEラブ赤ちゃんプロジェクト」や、「共働き・共育て」の推進などにも積極的に取り組んでまいります。
次に、「子どもを産み育てやすい環境づくり」についてです。
ポータルサイト「すくすくひろば」において、子育て世代の皆さんに必要な各市町村の保育サービスや休日当番医等の情報を簡単に検索できるようにしているところであり、引き続き、多様な保育ニーズへの支援を充実させてまいります。
また、結婚マッチングシステムや世話やき人、婚活イベントを一体的に推進し、結婚を希望する方々の出会いの機会の充実などにも取り組んでまいります。
今後とも、「こどもまんなか応援サポーター」として、子育て施策の充実と子育てを応援する気運の醸成に率先して取り組んでまいります。
【質問事項】
【記者】
今ほどの「こどもまんなか応援サポーター」についてお聞きいたします。
知事はこれまでもイクボス宣言といった取組をされていると思います。
福島県知事として就任されて、今、包括的なお話がありましたが、今回特にこれを打ち出したいというところと、また、県外の方もこの18歳以下の医療費無料化とか、もっと知ることができれば、移住等の一つの検討事項になるかと思うのですが、その発信の部分も含めて伺います。
【知事】
まず、今お話しいただいた、18歳以下の医療費無料化の件についてであります。
今、全国の都道府県の医療費無料化、それぞれの県で熱心にやっていただいていますが、予算額の内容を見ていただきますと、福島県は18歳以下の医療費が全て無料ということで、正に全国でトップクラスだと自負しております。
ただ、その取組が、今御指摘があったとおり、県内では一定程度御存じだと思いますが、全国で知られているか、また、特に移住を希望する方に、それが届いているかというと、まだ足らない部分があるかと思います。
東京の移住支援センター等とも連携しておりますが、この18歳以下の医療費無料化というものは、実際に子育てをしておられる世代にとっては非常にありがたい、これを継続してほしいという切なる願いを聞いておりますので、この良さをもっと強く発信していかなければいけないと考えております。
今回、「こどもまんなか応援サポーター」に就任し、より一層力を入れていくということであります。
昨年、策定しました福島県の総合計画でも、正に子育てを支援するということをど真ん中に置いた計画にしておりまして、令和5年度予算の中でも、新規事業、継続事業の「シンカ」について努力しています。
ちょうど今、令和6年度予算に向けて、次に、どういった「シンカ」、進める「進化」、深める「深化」、新しくする「新化」を、この子育て施策ですべきかということを議論している真っ最中であります。
子育て世代や関係機関、市町村、また、国のいろいろな施策といったものを見ながら、新年度予算の中でも、この子育て支援、子ども支援というものを、県の政策の重要な施策として、しっかり打ち出していきたいと考えております。
今、このような状態ですから、この場では控えさせていただきますが、今年度予算の中でも新規事業も含めて相当幅広くやっております。ただ冒頭お話頂いたとおり、それが十分皆さんに浸透しているのかというところも含めて、もっと私自身も、また県全体として取組のPRをしっかりやっていきたいと思います。
【記者】
「こどもまんなか応援サポーター」の関係です。子ども医療費助成の関係なんですが、確か、全国知事会でも地域間格差を問題にされていて、もっと拡充をと国に提言されていたと思うのですが、福島県の場合は18歳以下基本的には無料になっていると思います。「こどもまんなか応援サポーター」という、こういう子育てを中心にしていく上で、国のもう少しその財政支援というか、その点についてはどのようにお考えか伺います。
【知事】
こども家庭庁が今年の4月からスタートしました。
そして、子どもを真ん中にして応援するという、国家を挙げての機運、また、異次元の対策ということを総理自身もおっしゃっておられます。
全国知事会として、また、私自身が社会保障常任委員会の委員長でもありますので、その立場で、この子育て政策に対する国の、特に地方自治体に対する財源の支援というものを求めているところであります。
明日、北海道東北知事会議が岩手県の盛岡で開催されますが、そこでも正にこの話が重要なメインテーマとなってきます。
今日はまたこの後、東京に行きまして、政府主催の全国知事会議がありまして、そこでも同じように、この議論があります。
やはり国を挙げ、子どもたちをしっかり育てていくという思い、これは国の政策ももちろん重要でありますし、併せて都道府県、市町村という自治体の政策も重要でありますので、国を挙げての応援をしていく際、政府による一定の地方財源の支援というものは必要だと考えておりますので、知事会を挙げて、政府とこの点についてお話をしていきたいと考えています。
【記者】
県議選のことでお聞きいたします。
今回、58人の当選者の中で政党の色合いがいろいろ出ました。
自民党がある程度落としたり、立憲民主党が落としたりと既存政党が落とした一方で、新しい政党、維新であったり、れいわの推薦を受けた候補であったりといった方々が当選されました。
また、世代に関しても、比較的高齢の方が落とされた一方で、若い方が新たに当選されています。そういったことを含めて、今回の結果をどのように受け止めているか伺います。
【知事】
今回の県議会議員選挙、それぞれの地域において、候補者の皆さんが真剣に自分自身の政策を訴え、また、地域の皆さんと対話を重ねながら、選挙戦を続けてこられました。
そして、その結果として、それぞれの地域の選挙人の皆さんが一定の判断を下され、今回の結果につながったものと考えております。
また、具体的な分析というものはこれからになるかと思いますが、私自身がむしろ懸念しておりますのは、投票率の問題であります。
今回の県議会議員一般選挙の投票率は、40.73%と過去最低だった前回の41.68%に比べ、更に0.95ポイント減少しました。
選挙は民主主義の基本となる大切な権利であり、投票への参加は、県民の皆さんの御自身の声を政治に反映させることができる貴重な機会であります。
投票率低下の詳細な分析はこれからでありますが、やはり投票率が過去最低となったことは重く受け止めております。
これまでも、県選挙管理委員会では、関係機関と連携した選挙啓発活動や、高校における出前講座、模擬選挙などに取り組んできました。
また、今年度からは、選挙啓発サポーターを新設して、将来を担う若い世代や企業団体等と連携をしながら、投票への積極的な参加を広げる取組を進めてきました。
県選挙管理委員会においては、引き続きこうした取組を着実に進めていくとともに、今回の選挙における世代別の投票率などを詳細に分析しながら、今後の選挙に向けてしっかり対応していくことが重要であります。
また、私自身も様々な機会を捉えて、県民の皆さんとの対話を重ねるとともに、本県を取り巻く困難な課題、逆境への挑戦、チャレンジを通じて、県民の皆さんの県政に対する関心を一層高めていきたいと考えております。
【記者】
県議選の関連で一点お聞きします。
女性県議の比率が、選挙前は5人から今回6人の方が当選されて1人増えた。とりあえず10%台には乗ったと思うのですが、今回の結果をどう見るかということと、これからまた次の選挙になりますが、今後女性議員がどのようになっていくべきか、その比率についてどのようにお考えか伺います。
【知事】
まず、女性議員の関係でありますが、それぞれの候補者が地域において熱心に選挙戦を繰り広げ、その結果6名の女性議員が誕生しました。これから女性議員の皆さんが、例えば福島県議会において、あるいは様々な県政の場面において自分たち自身の思いを、しっかり訴えていただいて、その視点というものが県政の中で反映されることが非常に重要だと思います。
ただ、恐らく全国的に見ますと、本県における県議会議員の女性の比率は、まだまだ相対的に低いというのが現状かと思います。
この女性議員の場合は、選挙というプロセスがありますので、一概に論評することは控えますが、私たち自身が、女性活躍というものを県政の重要な柱に据えています。
例えば、総合計画審議会における女性委員の比率や県の各種委員会の女性の比率はまだまだ低いと思っておりますので、総合計画でも明確に高めていくという数値目標を出しております。
また各市町村もそうですし、いろいろな会議ですとか、イベントの場合においても、私は事あるごとに、女性の参加者を基本的に半分、あるいは半分を超えて入れてほしいということを、県の仕事の中で気を付けているところであります。
また私自身がお会いする方々も、どうしても例えば市町村長や、いろいろな役職についている方は男性が多くなってしまいますが、できるだけ女性の方との意見交換の機会を意図的に増やしているところであります。
福島県、日本の人口の半分以上が女性であるという当たり前の事実というものを踏まえて、県政、国政を進めていくことが日本にとって重要だと考えていますので、私自身、女性活躍に、より一層傾注していきたいと考えています。
【記者】
知事の三期目の任期が二年目に入りました。就任からは十年目に入ったところです。
現状の課題ですとか今後の決意について伺います。
特に今日発表がありました「こどもまんなか応援サポーター」など、子育て施策についてはずっと重点事業として取り組んでいて、今回もそうした取り組みの強化というところがメインだと思います。これまでの成果について、どう捉えているかも含めて伺います。
【知事】
知事就任三期目に入り、一年が経過しました。三期目においても、私が知事に就任以来掲げてきた「現場主義」の理念の下で、県内各地に足を運んで、復興に向けて懸命に挑戦を続けておられる多くの方々から様々な声を伺いながら、それらを県政に反映する努力を続けてきました。
また、今年も59市町村全ての訪問を予定しておりますが、今月で全ての市町村を回ることができる見込みであります。
今年4月には、福島国際研究教育機構(F-REI)が設立されました。浪江町、富岡町、飯舘村の特定復興再生拠点区域における避難指示の解除に続き、9月には大熊町、双葉町の一部が特定帰還居住区域に認定されるなど、福島の復興は着実に前進しています。
一方で、福島県は、未曽有の複合災害からの復興・再生、廃炉と汚染水・処理水対策を始め、急激に進む人口減少、度重なる自然災害への対応など、いまだ多くの困難な課題を抱えています。
また、復興が進捗するに当たって、新たに顕在化する課題にも柔軟に対応していく必要があります。
本県の復興はこれからも長い戦いが続きます。このため、総合計画に基づいて、「ひと」、「暮らし」、「しごと」、この三つの視点で、様々な施策に取り組んで、県民の皆さんお一人お一人が復興を実感して、未来に夢や希望を持っていただけるよう、本県に思いを寄せてくださる全ての方と連携・協働の輪を広げながら、全力で挑戦、チャレンジを続けてまいります。
そして、その課題の中でも、先ほどお話があった子育て支援、少子高齢化対策は極めて重要であります。福島県で生まれるお子さんの数は、今非常に低下傾向にあるわけですが、この流れを食い止めて、お子さんがより多く生まれてくる。特に子どもを産みたい、育てたいと望む若い世代の方々がおられますが、いろいろな事情があって中々思うようにいかない、という現実があります。
これは、福島だけの課題ではなくて、オールジャパンの課題です。だから「こどもまんなか」、これを国を挙げてやっていこうということで取組が進んでいます。
特に福島県においても、人口の自然減、この問題が顕著です。自然減は、正に引き算です。亡くなる高齢者の方々の数、生まれるお子さんたちの数を足して、それが結果的にマイナスであることによって自然減が生じています。この生まれるお子さんの数の一定の減少傾向というものを、とにかくどこまで食い止めることができるのか、その中で、「子育てを応援するよ」という気運の醸成が重要だと思います。
例えば、具体的な例ですが、コンビニに入ったときにベビーカーを持って入ると、何となく冷たい感じで入りづらいという状況があると、子育てしづらいなということになります。
けれど「WEラブ赤ちゃん宣言」をしていただいて、県内のコンビニエンスストアが、赤ちゃん連れで入っていいんですよ、ベビーカーでもいいんです。また、店内にあるお湯は、本来お店の中で購入した商品用のお湯ですが、ミルクに使ってもいいんですと、あるいは小売店や食堂等がお子さん連れのお客さんにサービスしますよと、いろいろな特典をつける。こういったことがあると、自分たちの子育ては苦労もあるけど、社会で、福島で歓迎されているんだなという思いが、おそらく若い世代の心に響くと思います。
また、先ほど子ども医療費無料化の関係もありましたが、妊娠したい方のいろいろな治療費の問題といった経済的な負担もできる限り軽減していく。あと県だけでなく各市町村も頑張ってくれていますので、そういったものも合わせて、全体として、福島の子育てが比較的やりやすいな、また、地域の皆さんから温かく見守ってもらっている、子どもが真ん中にいる、若い親御さんは支えられているという思いを醸成できるように、サポーターとして、また是非、先頭に立って旗を振っていきたい、こんな思いであります。
(終了)
【発表事項】
1 「こどもまんなか応援サポーター」への就任について
→保健福祉部こども未来局こども・青少年政策課 電話024-521-8654
【質問事項】
1 「こどもまんなか応援サポーター」への就任について
→保健福祉部こども未来局こども・青少年政策課 電話024-521-8654
2 県議選について
→総務部市町村行政課 電話024-521-7304
3 知事就任三期目の一年経過について
→総務部政策調査課 電話024-521-7018