■日時 令和2年1月27日(月曜日)10時00分~10時25分
■会場 応接室
【発表事項】
1 東京2020オリンピック聖火リレー PRランナーについて
【質問事項】
1 福島第二原発の廃止措置計画について
2 東京2020オリンピック聖火リレー PRランナーについて
3 東日本大震災の政府主催追悼式について
4 県民世論調査の結果(災害への備え)について
5 新型コロナウィルスに関連した感染症対策について
【発表事項】
東京2020オリンピック聖火リレーにおける県実行委員会推薦枠ランナー、いわゆるPRランナー7名を決定いたしましたので発表いたします。
それでは、走行予定日順・五十音順に一人ずつ発表いたします。まず一人目は、南海キャンディーズのしずちゃんです。いわき市を舞台にした映画「フラガール」に出演されました。二人目は、TOKIOの皆さんです。城島茂さん、国分太一さん、松岡昌宏さん、長瀬智也さん。県産農林水産物のCM等で福島県の風評払拭に御尽力いただいており、グループランナーとして、4名全員で走っていただきます。三人目は、遠藤尚さん、猪苗代町出身のオリンピアンです。スキー・フリースタイルで、3大会連続でオリンピックに出場されております。四人目は、大林素子さん、バレーボールのオリンピアンです。会津若松市に二地域居住されており、しゃくなげ大使を務めていただいております。五人目は、窪田正孝さんです。この春から放送予定のNHK連続テレビ小説「エール」で、福島市出身の作曲家古関裕而さんをモデルとする主人公を演じることとなっております。六人目は、室屋義秀さんです。福島市在住、ふくしまスカイパークを拠点に活動され、2017シリーズでは、アジア人初のエアレース年間総合優勝を果たし、県民栄誉賞を受賞されました。最後の七人目は、箭内道彦さんです。郡山市出身、県のクリエイティブディレクターとして、本県復興に御尽力を頂いており、しゃくなげ大使を務めていただいております。以上7名の方々はいずれも、県民に夢や希望、元気を与えてくださる顕著な功績があり、本県の現状や魅力を発信するPRランナーとしてふさわしい方々であります。
聖火リレーのグランドスタートまで、いよいよ2か月を切りました。聖火リレーでは、多くの県民の皆さんが一体となって、沿道等でランナーを応援することで、その盛り上がりの輪が県内全域へと広がることを期待しております。県といたしましては、多くの地域、県民が関わり、復興五輪のスタートにふさわしい聖火リレーとなるよう、引き続き、準備を進めてまいります。
【質問事項】
【記者】
福島第二原発の廃炉についてお伺いします。知事が東電に求めている使用済燃料の県外搬出について、東電もそれを約束している状況です。廃炉に伴う放射性廃棄物、建屋等がありますが、改めて、これらの最終的な処理についての福島県としての考えを教えてください。同じように県外で処分を行うというスタンスでしょうか。
【知事】
先般、廃止措置計画として方向性が示されましたが、この計画では、使用済燃料の取扱いについて記載することとなるため、福島第二原発の使用済燃料についても、原子炉等規制法によって認められた再処理事業者に搬出されるものと考えております。
県としては、県外搬出に向けた取組が、国及び東京電力の責任において確実に進められるよう、引き続き強く求めてまいります。また、全体としての進め方については、他県の原子力発電所と同様、現行の法制度に基づき、今後検討が進められるものと考えております。
【記者】
現時点では、県として東電に対し、明確に「県外に持っていってください」ということを求めていないという理解でよろしいでしょうか。
【知事】
現在、東京電力、国に対しては、使用済燃料の取扱いについての要請を行っているところであります。
【記者】
使用済燃料と廃棄物の処理で差が出るのは、ある程度時間的な余裕があるからということでしょうか。
【知事】
福島県は、震災・原発事故前から、福島県において発電を行い、こういった放射性廃棄物の取扱いについては、国及び事業者において、責任を持って対応するよう求めてきたところであり、特に使用済燃料については、県外処分を訴えております。全体としての対応は、日本国内の(他の)原発と同様、現行の制度の中で方向性が提示されるものと考えており、それに併せて、県においても検討が進められることになると思います。
【記者】
2Fの廃炉について、廃止措置計画の方向性が富岡町で示され、廃炉に44年という年月、期間を要するという形となりました。これについての知事の受け止めを伺います。
【知事】
福島第二原発は全4基が廃炉対象となること、また第一原発と並行して作業が進められることから、作業期間が一定の長期間に及ぶものとなっております。今後、こういった計画を大切にしながら、安全・安心を最優先に、着実に取り組んでいただきたいと考えております。
【記者】
事故を起こしていない第二原発で廃炉に44年かかるという計画を東電は示しましたが、一方で、事故を起こし、原子炉の内部が必ずしも判然としていない第一原発は30年から40年という期間を示しています。事故を起こしていない2Fが44年であれば、1Fはもっとかかるのではないかと疑問に思います。今後、東電が規制委員会に廃止措置計画を出す時に、県の了承といった意見を付けると思いますが、どういう部分をポイントとして見ていくのでしょうか。
【知事】
福島第一原発は、事故基を含む6基ということになります。また、福島第二原発も4基、計10基という原発の廃炉を同時進行で行うということは、世界でも例のないことだと思います。
現在、1Fについてのロードマップあるいは2Fについての廃止措置計画、それぞれ一定のスケジュール感、方向性が示されておりますが、福島県内の原発の廃炉が安全・着実に進められることが、一番大切な、福島県全体の復興・再生の大前提であります。
今後とも、国、東京電力においては、そういった重要な廃炉になるということを念頭に置き、真摯に取り組んでいただきたいと考えております。
【記者】
先ほど県外搬出の話がありましたが、「いつどこに搬出するのかが決まっていない時点で、44年というのは何か根拠があるのか、根拠が欲しい」という指摘が富岡町から挙がっています。この点についてはどのようにお考えですか。
【知事】
最終処分の問題について、福島県のみならず、日本全体で明らかになっていないことが、非常に重要な問題であると思います。富岡で出された御意見も当然であるかと思います。今後、国及び電力事業者に対し、福島、またオールジャパンの問題としてしっかり取り組み、早期に方向性を示していただけるよう、県としても引き続き求めてまいります。
【記者】
聖火ランナーに選出されたTOKIOについて、選出された理由や、TOKIOのメンバーが走ることによって、どのような効果を期待しているのか伺います。
【知事】
TOKIOの皆さんは、震災・原発事故前から、テレビ番組の関係もございましたが、福島県に対して積極的に関わっていただいた方々です。特に、福島県の農林水産物に対し、熱い情熱や思いを持っていただいております。震災・原発事故後においても、風評を始め、本当に厳しい状況に置かれている福島県産の農林水産物を是非応援したいということで、テレビCMを始め、様々な場面で情熱を持って応援していただきました。
TOKIOのメンバーに、聖火リレーのPRランナーとして走っていただくことは、福島県の現在の復興の歩み、あるいは県産農林水産物のおいしさ、品質の高さを訴える、大切な契機になると考えております。
【記者】
当初からPR枠については、芸能人やスポーツ選手などが中心になるとされていましたが、一方で、一般枠で応募されていない方でも、震災・原発事故を世界に向けて発信するような方もいらっしゃると思います。PRランナーについて、今回の方々を選ばれた理由を改めて伺います。
【知事】
これまで選考した59名のランナーは、各市町村に縁のある方々、応募された方々を中心として、市町村の思いや組織委員会における議論も含めて決定したところでございます。
今日発表しましたPRランナーは、有名な方々ですが、それぞれが福島県と深い関わり、縁を持ち、福島の復興・再生に御尽力いただいた方々という観点で選出したところでございます。
【記者】
ランナーの走行予定日は決定しているということですが、例えば、窪田さんが福島市を走るなど、それぞれが縁のある土地を走るということでしょうか。また、TOKIOさんは26日とされておりますが、復興の現状を見ていただくという点で、12市町村を通る考えなどはありますでしょうか。
【知事】
PRランナーの皆さんの走行市町村については、2月下旬から3月上旬以降に組織委員会からランナーに連絡されることとなっております。今しばらくお待ちいただければと思います。
【記者】
東日本大震災の政府主催追悼式について、2021年を最後に終了するという方針が示されましたが、県が風評・風化対策に注力する中、政府主催追悼式はかなり大きな意味合いを持ってきたと思います。今回の中止の方針を受け、改めて知事の所感や、今後、何か政府に申し入れを考えているかについてお聞きかせください。
【知事】
政府が主催する追悼式については、震災から10年を一つの節目として捉え、11年以降の対応について検討された結果であると受け止めております。本県の東日本大震災・原発事故からの復興・再生はいまだ途上にあります。このため、国に対しては、被災地や被災された方々の思いをしっかり踏まえた復興施策を行うよう求めてまいります。また、風評払拭には、残念ながら特効薬があるわけではありません。これからも中長期にわたる対応が必要であると思います。今後も政府と連携して、県としても風評払拭に力を尽くしてまいります。
また、政府においては、いよいよ令和2年度が復興・創生期間の最終年度となります。現在、これまで県として要請してきた復興・創生期間後の基本的な方向性を踏まえた対応を行っていただいております。例えば、復興庁の継続、復興特別会計の継続、あるいは法制度の改正、さらには、財源の確保。今後も中長期にわたる福島の復興・再生に対し、しっかりと責任を持って対応していただけるよう、福島県として継続して訴えてまいります。
【記者】
週末の世論調査ですが、防災について県民に聞いたところ、自治体に対して「河川の堤防整備を求める」が39.1%と高く、一方で、県民自身の備えを何かしているかという質問に対しては、「特に何もしていない」が17.9%でした。県民の防災意識の高揚が課題として浮上したと見られますが、調査結果についての知事の受け止めを教えてください。
【知事】
昨年10月の台風災害あるいは大雨災害において、改めて河川整備の重要性が浮かび上がっているところです。県としては、台風第19号等の被害を踏まえながら、河川整備の推進に一層取り組んでまいります。また、日本は自然災害が多い国であります。阪神・淡路大震災、東日本大震災において、多数の人的被害が発生するとともに、近年では、平成30年7月豪雨や、北海道胆振東部地震、そして、昨年の台風第19号等などの大きな災害が、毎年のように全国各地で発生しております。災害に対しては、日頃から、「自らの命は自ら守る」「地域の安全は地域で守る」という「自助」「共助」の取組を推進することが必要であります。県民の皆さんには、お住まいの地域のハザードマップを確認していただき、御家族や近所の皆さんと、速やかな避難行動やお互いの安否確認の方法などについて話し合っていただければと思います。また、避難情報の適切な発信を始め、国・県・市町村等の関係機関が一体となって災害への対応能力を高めていく「公助」も重要であります。台風第19号等への対応の検証を通して、災害対応に強い福島県づくりに向けて全力を尽くしてまいります。
【記者】
新型コロナウイルスについて伺います。ここ数日で、だいぶ感染者が増え、亡くなっている方も増えています。これに対する知事の受け止めと、県の対応についてどのようにお考えか教えてください。
【知事】
本日、安倍総理が衆議院予算委員会において、新型肺炎を「指定感染症」に指定する考えを示されました。県としては、引き続き、県民の皆さんに対して、ホームページや報道機関の皆さんの力をお借りしながら注意喚起を行い、咳エチケットや手洗い・うがい等の通常の感染対策を行っていただくよう要請してまいります。また、保健福祉事務所や中核市保健所において、県民や医療機関からの相談に対応し、不安の解消に努めるとともに、疑いのある患者の早期発見や感染拡大防止を図ってまいります。引き続き、厚生労働省や国立感染症研究所の情報を注視し、患者の発生に備え、関係機関と連携してしっかりと取り組んでまいります。
(終了)
【問合せ先】
○発表事項
東京2020オリンピック聖火リレー PRランナーについて
→ 文化スポーツ局オリンピック・パラリンピック推進室 電話024-521-8676
○質問事項
1 福島第二原発の廃止措置計画について
→ 危機管理部原子力安全対策課 電話024-521-7252
2 東京2020オリンピック聖火リレー PRランナーについて
→ 文化スポーツ局オリンピック・パラリンピック推進室 電話024-521-8676
3 東日本大震災の政府主催追悼式について
→ 企画調整部企画調整課 電話024-521-8627
4 県民世論調査の結果(災害への備え)について
→ 危機管理部災害対策課 電話024-521-7194
(河川堤防整備に関すること)
→ 土木部河川整備課 電話024-521-7479
5 新型コロナウイルスに関連した感染症対策について
→ 保健福祉部地域医療課 電話024-521-7238