【発表事項】
双葉郡出先機関の富岡合同庁舎での業務再開について
【質問事項】
1 自主避難者への支援について
2 環境省職員の逮捕について
3 避難指示解除について
4 韓国チャーター便について
5 富岡合同庁舎での業務再開について
6 復興公営住宅入居者の孤独死について
7 3.11知事メッセージについて
8 県立高等学校非常勤講師の逮捕について
双葉郡出先機関の富岡合同庁舎での業務再開について、発表いたします。
双葉郡内の出先機関について、今回の富岡町の避難指示解除に合わせ、4月1日から富岡合同庁舎で業務を再開することといたしました。
具体的には、ふたば復興事務所、富岡林業指導所、富岡土木事務所の3機関であり、合わせて50名程度の職員が富岡町内で勤務することとなります。
今回の避難指示解除は復興へのスタートラインであります。今後とも、地元自治体や避難されている方々の思いを受け止めながら、県の最重要課題である「避難地域の復興」にしっかりと取り組んでまいります。
【知事】
自主避難者の皆さんへの対応については、国の災害救助法に基づく支援を延ばしながら継続してきましたが、今年の春で一つの節目を迎えます。県としては、それ以降も独自の支援を継続していきたいという考え方に立って、一昨年からその方向性を示して様々な御意見を伺ってまいりました。その中で、県としての支援制度を少しずつ拡充しながら、今の方向性を出しております。4月以降、引き続き今の避難先で生活される方については、その家賃に対する補助を県として独自に継続していくことにしております。
また、避難先自治体において様々な御支援を頂ける場合においては、そういった支援も併せて活用することで、できる限りの対応を図っているところです。様々な自治体に避難されていて、それぞれの御事情が異なるということもあり、一律の制度になっていないという御指摘は受け止めております。一方で避難先自治体が努力しながら、前向きな対応をしていただいていることに対しては、大変ありがたいと思っております。今後とも避難先自治体、あるいは関係団体と御相談しながら、できる限りの対応を続けていこうと考えております。
【知事】
県民の理解と信頼の下に進める除染事業において、今回のような事案が発生したことは遺憾であります。県としては、今回の事実関係をしっかりと調査して、再発防止を徹底するよう、国に対して申し入れを行いました。県民の信頼回復と安心の確保に向けて、環境省には全力で取り組んでいただきたいと考えております。
【記者】
復興に関する様々な事業そのものに対する信頼性については、知事としてはどうしていくべきだと考えていますか。復興事業そのものに対する信頼性をどう確保していくのかをお話いただけますか。
【知事】
復興に関わる事業は非常に幅が広く、また、金額的にも多額という状況があります。特にベースになる部分は、国民の皆さんからの税という貴重な財源を頂いて遂行しているという側面もあります。除染事業に留まらず、復興関連事業について適正な執行を行い、良い結果を作っていただくこと、このプロセスがあってこそ本当の意味での復興に到達し得ると思います。国においては、今回の件を一つの契機に、改めて、復興事業の重要性を頭に置いていただいて、真摯に取り組んでいただけることを期待しています。
【知事】
今年の春、浪江町や富岡町も含めて、大規模な避難指示解除が見込まれております。避難指示解除は、当該地域の復興に向けてのスタートラインです。したがって、比較的早いタイミングで帰還される方もおられますし、これまで既に避難指示解除があった、例えば川内村や楢葉町を見ましても、数年経ってから戻られる方、あるいはその地域には戻らないと決めている方もおられます。それぞれの世帯、個人によってお考えが異なるものと受け止めております。県、自治体、国としては、できるだけ住民の皆さんが安心して帰れる環境をつくっていくことが大事だと考えております。また、避難先において生活再建していただくことも重要だと考えております。それぞれの御事情に、自治体と一緒になってきめ細かく対応していくことを基本に取り組んでまいります。
【知事】
韓国のチャーター便の問題については、現在、航空会社と旅行会社において協議されております。県としては、その推移を注視しているところです。これまで、県としては、チェジュ航空に対して、放射線量の測定値や他国からのチャーター便の実績、利用者のデータ提供など、正確な情報発信と丁寧な説明を進めてまいりました。今後も、福島空港の安全性について理解していただけるよう働き掛けてまいります。
【記者】
国としては外交ルートを通じて3回、韓国に抗議しているということですが、県として抗議をしたのかがまず一点。それから、震災・原発事故から6年近く経つ中で、まだこのようなことが起きている。風評の影響で起きていることですが、こういったことが起きると、また新たな風評を助長してしまいかねないことについて、知事の受け止めをお聞かせください。
【知事】
今回、まだ完全に中止という段階には至っておらず、航空会社と旅行会社が協議を重ねているところですので、状況を注視しているのが現状です。県としては、今の福島空港を取り巻く正確な情報を丁寧に発信して、御理解いただくということが一番重要だと思っております。
また、それ以外も含めていろいろな風評問題の特効薬はないということで、我々はいつも苦しい思いをしておりますが、客観的な事実を冷静に伝えていくという取組を粘り強くやっていく中で、道を拓いていくしかないというのが現在の率直な思いです。
【知事】
避難指示が解除される地域の住民の皆さんは、避難する前、3.11前の状態と今の状態を比べ、その上で自分がいつ帰るかを真剣に悩んでおられます。例えば、買い物ができる商業施設や医療機関、教育機関、こういったインフラももちろん重要です。富岡町は震災前、県や国の機関が集中している大事な拠点という意味合いも持っておりました。そういう意味で、福島県として「この富岡町に、再度その拠点を戻すんだ」ということを明確にお示しすることが、住民の皆さんに対する一つのメッセージになると考えております。
【知事】
災害公営住宅は、避難される前や仮設住宅等におられた時とは異なる環境にあります。安定的な生活ができるというメリットも間違いなくありますが、一方でより孤立化しかねないという状況もありますので、見守り活動や近所の皆さんとのコミュニティをもう一度再構築していくことが重要になろうかと思います。県として地元の自治体や避難先自治体とも連携しながら、そういったコミュニティを再構築して、皆さんで見守っていける体制づくりに、引き続き、力を入れていきたいと思います。
【知事】
今週末で丸6年を迎え、一つの大事な節目となります。3.11の知事メッセージはこれまで継続してきましたが、1年1年、状況が異なり、伝えるべきメッセージの根底はもちろん一緒なのですが、表現の仕方は変わっていって、その時々を表すことが大事かと思います。委員の皆さんから、是非、生の思いをという御意見を強くいただいておりますので、できるだけ私の普段の表現といいますか、内堀雅雄としての表現を入れ込もうと思っております。また、発信の仕方も工夫しながら、そういった委員の思いを形にできるように、今作業を進めているところです。
【記者】
発信の仕方ですが、これまでと大きく違って、例えば国外向けに発信するなど、そういったお考えはありますか。
【知事】
現在、日本語でのメッセージを作って発信するということを考えておりますが、先ほどの空港の問題もあり、世界に対するメッセージの在り方も重要だと思いますので、その観点も併せて検討していきたいと思います。
【知事】
職員が一丸となって信頼回復に向けた取組を進めている中で、再び教員が逮捕されたことは遺憾であります。改めて職員の綱紀粛正を図って、県民の信頼回復に向けて取り組んでいくことが重要ですし、一人一人にその綱紀粛正の思いが届いて、その当たり前のことを日々実行する、これに尽きると思います。今後とも職場の環境をしっかり作って、当たり前のことを当たり前にしていくことを形にしていけるよう、それぞれ機関で努力を続けてまいります。
(終了)
【問合せ先】
1 自主避難者への支援について
→ 避難地域復興局生活拠点課 電話024-521-8629
2 環境省職員の逮捕について
→ 生活環境部除染対策課 電話024-521-7276
3 避難指示解除について
→ 避難地域復興局避難地域復興課 電話024-521-8439
4 韓国チャーター便について
→ 観光交流局空港交流課 電話024-521-2987
5 富岡合同庁舎での業務再開について
→ 総務部行政経営課 電話024-521-7893
6 復興公営住宅入居者の孤独死について
→ 避難地域復興局生活拠点課 電話024-521-8629
→ 土木部建築住宅課 電話024-521-7986
7 3.11知事メッセージについて
→ 企画調整部企画調整課 電話024-521-8627
8 県立高等学校非常勤講師の逮捕について
→ 教育庁高校教育課 電話024-521-7770