■日時 平成29年1月23日(月)10:00~10:20
■会場 応接室
【発表事項】
ドイツ訪問の成果について
【質問事項】
1 ドイツ訪問について
2 トランプ大統領について
3 高野病院について
4 アーカイブ拠点施設について
5 大相撲初場所について
6 アメリカのTPP離脱について
【知事】
今回の成果の一つは、クラフト首相を始め、レンメル環境大臣、デューン経済大臣など、ノルトライン・ヴェストファーレン州の幹部と直接、懇意にお話をすることができたことです。この信頼関係は非常に貴重なものと受け止めております。こういった信頼関係、ネットワークを生かして、今後の具体的な施策展開につなげていきたいと考えています。特に環境省とは新しい覚書の締結を行いました。その中で、若手企業人の相互人材交流を行う研修プログラムや、海外連携のための企業間コーディネート等を行う機関として「エネルギーエージェンシーふくしま」を新たに創設し、更なるビジネス交流の促進を図ってまいります。また、ノルトライン・ヴェストファーレン州内の自治体の首長さんとも、率直な意見交換を行うことができました。今後は自治体同士の連携も視野に入れながら、優れた施策を進めている自治体の取組を福島県の中に反映させていきたいと考えております。大切なことは、今後、福島県内の企業がドイツを一つの窓口にしながら、ヨーロッパ、世界に展開し、評価されていくことです。メードイン福島の技術、メードイン福島の製品のすばらしさを国内のみならず、世界的にも発信していく、その一つの土台にしていきたいと考えております。
【記者】
反映させるという意味で、今後の課題があればお伺いします。
【知事】
今回、ノルトライン・ヴェストファーレン州を訪れて、我々は当然熱意を持っておりますが、相手方にも強い熱意があるということを確認できました。その相手方は、州政府の要人だけでなく、企業関係者、あるいは自治体の方々で、震災後の福島をよく御存知です。しかも、彼ら自身が幾度も福島を訪問してくれています。こういった積み重ねがあるからこそ、具体的な中身のある交流が進んでいることを実感できました。そういう意味で今後の課題は、これを継続していくことだと思います。ここまで積み上げてきた土台をしっかりとしたものにしながら、より高めていく、しかもそれがお互いの強い熱意のもとに進んでいくことが重要なので、この関係を継続していくことが何よりも大切だと考えています。
【記者】
今回のドイツ訪問について、日程を見ますと、県産品などをPRされましたが、例えば風評の問題として、ドイツの方々の理解がどれだけ深まっていると感じたのか、あるいは逆にまだまだ難しい部分や大変だと思ったことがあれば、知事のお考えをお聞かせください。
【知事】
今回、ビジネスセミナーのレセプションで、皆さんに県産品、特に日本酒、天のつぶを使ったお寿司等を食べていただきました。私は、海外に行き、いろいろなレセプションに参加していますが、今回は、食べ物がなくなるスピードが非常に早く、皆さん笑顔でどんどん食べていただいていることが印象的でした。当然、安全のPRもしていますが、今回伺ったのはノルトライン・ヴェストファーレン州で、福島のことをよく知っている自治体の関係者ということもあって、風評ということは比較的直接感じず、皆さんが召し上がって食べ物が足りなくなるのではと不安に思ったというのが率直な印象です。
【知事】
アメリカ合衆国の大統領は、全世界に影響を及ぼす非常に重要な位置付けにあります。これまで通り、日米の友好な関係を継続していただくことが大切です。日本政府においては、安定した日米関係を築いていただくよう期待しております。
【記者】
福島とのつながりで言いますと、風評の問題や復興が道半ばということで、復興分野で関係が築かれていると思いますが、トランプ大統領自身からは復興に関してのコメントはこれまであまりないのですが、知事から御覧になって、トランプ大統領はどういう人物か、どういう印象をお持ちですか。
【知事】
震災後、米国政府は福島あるいは東北地方に対して非常に多くの具体的な支援をしていただきました。昨年の秋には、それに対する御礼等も、私自身が伺って直接お伝えしてきたところです。トランプ大統領はまだ政権が発足したばかりで、現時点でどういったお考えをお持ちか、率直なところまだ分かりません。大切なのは、日本政府自身がアメリカとの安定した友好関係を築いていくことだと考えております。
【記者】
トランプ大統領のお話で、「安定した日米関係を」と仰っていましたが、裏返すと不安定さを感じていると思われますが、どう受け止めていらっしゃるでしょうか。
【知事】
トランプ大統領はこれまで政治経験がなく、これから新たなスタートということになりますので、不確定要素や分からない部分が多くあります。したがって、今後は大統領自身がどういったお考えで、どういった政策を展開していくのかを見極める時期だと考えています。そういう意味でも、まずは両国の政府同士が、しっかりと安定した関係を築くように、双方が努力していただくことが何よりも重要だと考えております。
【知事】
今月18日に第2回緊急対策会議を開催しました。そこで関係機関の役割分担を情報共有した上で、それぞれが医師確保に向けて取り組んでいくことを確認しております。県としては、福島県立医科大学に要請して、今月の13日から非常勤の精神科医師を派遣するなど人的支援を行うほか、支援に必要な費用に対する財政支援など、高野病院の診療体制確保に向けた支援を行ってまいります。
また、無償提供については、先日の緊急対策会議ではそういったお話は直接ありませんでした。今後、次回の会議において、改めて法人の意向を確認しながら、関係機関と共に対応を検討し、協議を進めてまいります。
【記者】
今後の経営主体の在り方について、県としてどういう形が望ましいかは、今後検討していくことだと思いますが、現時点ではどう考えておられますか。
【知事】
大切なことは、法人の御意向を受け止めながら、関係機関と一緒に対応を進めていくことだと考えておりますので、次回の会議以降、しっかりと検討を進めてまいります。
【知事】
復興祈念公園、アーカイブ拠点施設は、2011年の3月を、我々自身の世代や先の未来の世代にきちんとつなげていくこと、そしてさらに国内外にそれを発信し続けていくための大切な拠点であると受け止めております。現在、アーカイブ拠点施設についての基本構想の策定を進めておりますが、大事なことは、東日本大震災と原子力災害の教訓を国内外、将来世代にしっかりと伝えていくために、市町村、自治体の皆さんと一体となって取り組んでいくことだと思います。まだ十分な説明がしきれていない部分があるとすれば、我々自身が努力を重ねながら、自治体や関係機関・団体と連携して、アーカイブ拠点施設や祈念公園をしっかり構築していきたいと考えております。
【知事】
稀勢の里関の昨日の取組はすばらしいものでした。白鵬関が非常に力強く攻め込んでおりましたので、ぎりぎりまで結果が分からない状態でしたが、最後まであきらめず粘り強く取り組んだ結果、見事に勝利を収められました。14勝1敗、優勝することはすばらしいことですし、また、日本人横綱が19年ぶりに誕生するということは非常にうれしいことと考えています。 また、私自身が、福島県の農産物の風評払拭ということで、これまで優勝力士に福島の農産物を差し上げておりますが、稀勢の里関が真剣な表情で受け取っていただいたその瞬間、彼に、「おめでとうございます」と、直接お声掛けをできたことは本当に貴重な機会だったと思います。復興も、稀勢の里関の優勝あるいは横綱昇進も、長い期間がかかってもあきらめず粘り強く継続していく中で、必ず光は見えるということを教えていただいたような気がします。
【知事】
TPPの問題ですが、福島県としては、アメリカ国内における情勢など、TPP協定を巡る動向を注視してまいります。また、農林水産業が将来的にも持続的に発展をしていけるよう、昨年11月に国が策定した具体的な政策等を活用し、これからも経営体質の強化等にしっかりと取り組み、農業が発展していけるよう努力してまいります。
(終了)
【問合せ先】
1 ドイツ訪問について
→ 商工労働部産業創出課 電話024-521-8284
→ 商工労働部医療関連産業集積推進室 電話024-521-7282
2 トランプ大統領について
→ 総務部政策調査課 電話024-521-7018
3 高野病院について
→ 保健福祉部地域医療課 電話024-521-7915
4 アーカイブ拠点施設について
→ 文化スポーツ局生涯学習課 電話024-521-7784
5 大相撲初場所について
→ 総務部広報課 電話024-521-7124
6 アメリカのTPP離脱について
→ 企画調整部企画調整課 電話024-521-8014
→ 農林水産部農林企画課 電話024-521-7319