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知事記者会見 平成28年11月21日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年11月24日更新

知事定例記者会見

■日時 平成28年11月21日(月)10:00~10:20
■会場 応接室

【発表事項】
1 12月補正予算について
2 福島県総合情報誌「ふくしままっぷ」について

【質問事項】
1 12月補正予算について
2 世界野球ソフトボール連盟会長の来県について
3 JR只見線について
4 補助金の不正受給について
5 避難している生徒へのいじめについて
6 東京電力福島第一原子力発電所の高校生による見学について
7 新潟県柏崎市長選について
8 復興大臣の発言について

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【発表事項】

1 12月補正予算の概要について

 平成28年度12月補正予算の概要を発表いたします。
 今回の補正予算は、国の補正予算を活用する事業を始め、復興・再生に向けて緊急に措置すべき経費などについて計上いたしました。
 その主な内容といたしましては、交流人口の拡大や定住につなげるための「ふくしまふるさとワーキングホリデー」の実施、社会福祉施設の防犯対策強化の支援、外国人観光客の更なる誘客促進、安全・安心な学習環境を確保するための(仮称)聴覚支援学校福島校(現聾学校福島分校)の改築、避難者の方々の生活再建に向けた住宅確保の支援などに要する経費を計上いたしました。
 以上により、一般会計における補正予算の総額は、265億1千百万円、本年度予算の累計額としては、2兆3,362億3千7百万円となります。

2 福島県総合情報誌「ふくしままっぷ」について

 県クリエイティブディレクター箭内道彦さん監修のもと、イラストレーター寄藤文平さんがデザインした福島県総合情報誌「ふくしままっぷ」を作成しましたので、発表いたします。
 この「ふくしままっぷ」は、折りたたみ形式にしており、最初に開くと、福島県の場所や県民の歌など、基礎情報を見ることができます。さらにページを開くと、震災後に広がった「人の輪」が描かれており、福島県が取り組む11の重点プロジェクトとともに、県民の皆さんや県外の方々の「福島への思い」を盛り込みました。最後に開きますと、県の地図が描かれており、福島が誇る食や自然、工芸品、そして、様々な分野で活躍されている福島県ゆかりの方々など、このまっぷの中には、たくさんの福島の魅力とプライドが詰まっています。これまでの前例にとらわれず、斬新、繊細、挑戦の3つをキーワードに、写真を一切使用せず、大人にも子どもにも親しみやすい手書きのイラストと文章で作成した、この「ふくしままっぷ」を広く活用して、多くの方に福島のことをもっと知っていただき、共感の輪を更に広げてまいります。

【質問事項】

1 12月補正予算について

【記者】
 補正予算案について御説明がありましたが、県として力を入れている点や、この予算を通じて実現したい方向性をもう少しお伺いできますでしょうか。

【知事】
 3点ございます。1点目は定住政策の推進です。今回、「ふくしまふるさとワーキングホリデー」という形で若い大学生の方々に福島に関心を持っていただいて、将来的に福島で定着して仕事をしてみようかなと、そんな思いを持っていただきたいという事業がまずございます。そして、もう一つは、安全・安心を確保するということです。社会福祉施設の防犯対策の強化、あるいは聴覚支援学校の改築工事、こういったものを進め、県民の安全・安心の確保を進めていきたいと考えています。もう一つは、避難されている方々の生活再建に向けたきめ細かい対策にも取り組み、避難者の皆さんの生活がより良くなるような対応を県として検討して進めていきたいと考えております。

【記者】
 社会福祉施設の防犯対策の強化の支援というのは、相模原市の事件などを含めて、福島県でも力を入れた方がいいという御判断でしょうか?

【知事】
 今回の社会福祉施設の防犯対策強化は、神奈川県において発生した事案を踏まえて、福島県内においても安全対策を強化し、安心して暮らすことのできる対応をしたいという思いで支援策を構築したところです。

2 世界野球ソフトボール連盟会長の来県について

【記者】
 一昨日、19日に世界野球・ソフトボール連盟のフラッカリ会長が県内2つの会場を視察しまして、ここでは球場の決定や具体的な提示はなかったと思いますが、県内での競技実施にかなり前向きな姿勢を示されたと思います。今回の視察を受けて、知事としての手応えなど、どう感じているのかお伺いします。

【知事】
 先週、WBSCのフラッカリ会長が、福島県に来られて、県内の2つの球場を視察いただきました。プレゼンテーション・ミーティングでは、私からフラッカリ会長に、「福島県で野球・ソフトボール競技が開催されることを強く希望している。お力添えを頂きたい」と直接訴えさせていただきました。フラカッリ会長からは、「野球ソフトボールの力を通じて、福島でも更に協力を深めていくことができる」とのお話を頂き、大変うれしく考えております。引き続き、福島県内での開催の実現に向けて、関係機関と連携してしっかりと対応していきたいと思います。

3 JR只見線について

【記者】
 只見線の復旧について、9月議会で、年内には方向性を出したいという旨の答弁が県からあったと思います。これについて、だいぶ日も迫っているのですが、どういう手順で決定していくのかお尋ねしたいのと、上下分離(方式)を検討されているようですが、それについて、鉄道施設経費が年間2億1,000万円ぐらい掛かるという試算も出ており、地元自治体ではこの負担に対して難色を示しているということもあるようで、県としては、例えばその経費に対して一定程度負担していくとか、その辺どう考えていらっしゃるのかお聞かせください。

【知事】
 2011年の災害により不通になったJR只見線の復旧は、当該地域、あるいは会津全体としての強い思いがあります。そういった地元の期待を受けまして、県としてこれまでJR東日本や関係する政府の省庁、国会に対して様々な働き掛けを行ってまいりました。現在、地元や関係者との調整を精力的に進めている段階であり、年内に一定の方向性を出すことができるように努力を続けているところです。その際、仮に復旧するとした場合、経費が全体でどれぐらいのものになるのか、そして、その経費、初期経費もありますが、御指摘があったように維持経費も毎年掛かってまいります。その負担をどうしていくのか。さらに鉄道を復旧するということと併せて、地元の皆さんに使っていただくこと。また、観光と県外の方にも使っていただくという地域振興の面も重要でありますので、そういった活性化方策をどうやったらいいのか、具体的に議論し、詰めているところです。県は、広域自治体として、財政負担の在り方も含めて地元の自治体とよく相談し、また、国やJR東日本を始め、関係の皆さんと丁寧に協議を進めながら、良い方向性をつくり出していきたいと考えております。

4 補助金の不正受給について

【記者】
 先週、企業立地補助金、グループ補助金の不正受給がありましたが、いずれの補助金も地域に対する経済効果は大きいものですけれども、どのように受け止めていらっしゃるでしょうか。

【知事】
 福島県の復旧・復興に県民が一丸となって取り組んでいる中で、このような多額の補助金の不正受給が発生したことは、誠に遺憾であり、補助金の返還を強く求めてまいります。書類の審査等において、結果として確認が足らざるところがあったことは重く受け止めております。今後、こうした事案が発生することがないよう、チェック体制の更なる強化を図るとともに、再発防止の取組を指示したところです。
 一方で、こういった立地補助金やグループ補助金を始めとした制度的な手だてによって、福島県内の企業が増設、あるいは県外企業が福島県内に新たに工場の立地を行い、雇用や経済が活性化するというプラスの効果があったのも事実です。こういった補助金の正の効果、プラスの効果が適正に発揮されるように、これからも対応を進めてまいります。

5 避難している生徒へのいじめについて

【記者】
 横浜市に避難している小学生の手記が出てきました。前回の知事の会見の時には、まだ手記が出ていなかったと思います。あの内容を読むと、福島県外を含めて避難している人たちも、多くの方がいろいろと考えるところがあったと思いますが、知事として、改めて綴られた手記の文面をご覧になって率直にどういうことを感じられたのか。原発事故も契機になっていると思いますが、こういう状況が続いていることについて、そういう人たちに対して、知事として伝えたいメッセージや思いはありますでしょうか。

【知事】
 今回の手記を私自身も拝見しまして、本当に胸が痛みました。やはり今回の事案は非常に残念な事案であると受け止めております。文部科学省では、今月の17日に開催した会議において、今回の事案を取り上げて、各都道府県、そして政令指定都市の教育委員会に対して、再発防止等の徹底を呼び掛けたと聞いております。
 避難されている方々、本当に様々な複雑な思いを抱えながらも努力を続けておられます。これからもそうした避難者の皆さんの思いを我々自身も念頭に置いて、関係機関の御協力も頂きながら、避難されている方々の心身のケア、生活再建に力を尽くしてまいります。

【記者】
 この問題を見ていると、原発事故や賠償に関する偏見、誤解があるのかなと思うのですが、原因究明はこれからなのかもしれませんが、知事はこの問題の本質がどういうものと捉えていて、心身のケアや生活の再建はとても大切だと思うのですが、こういった誤解や偏見があるのであればそれを解くために、問題を根本的に解決していくために、県として何か発信していくとか、更なる取組や対策があればお聞かせ下さい。

【知事】
 今の御質問は非常に大切な問い掛けであり、また一方で難しい御指摘だと思います。今回の問題の本質について私が考えるところは、今の福島県の現状やこの5年8か月のプロセス、過程が、日本全体、ましてや世界でもそうですが、県の外側の皆さんに中々正確に伝えきれていないということが根底にあろうかと思います。福島県は5年8か月前、大震災と原発事故というこれまでの歴史にない災害に見舞われました。そして今も見舞われています。ところがそういったプロセスも含めた状況が刻々と変化していくのですが、これらを正確に伝えきることが難しい。私はよく「光」と「影」という話をしますが、この5年8か月で、県民の御努力や皆様の支援により前向きな明るいニュースが増えてきていますし、一方で根強い課題というものが今もあり、残念ながらこれからもまだしばらく、将来においても残るという厳しい現実があります。そういったところを一言で説明することが非常に難しい状況にあるものですから、中々パッとイメージとして相手に伝えるのが難しいということが、私自身いろいろな場面でお話をしていて歯がゆく感じてきたところです。ただ、難しいからといってそこで諦めるわけにはいきませんので、これからもいろいろな手段で全国の皆さん、あるいは世界の皆さんに福島の現状を発信し続けていきたいと思います。
 先ほどお配りした「ふくしままっぷ」もその一つです。これまで一般的に県の情報誌は写真を使って非常に鮮やかな形で、以前の情報誌もそうでしたが、これはこれで一定の効果を立派に果たしていると思います。ただ、今回は手に取られると「何だこれ」とちょっと驚かれると思います。「みらいへの手紙」のアニメーションも、県の広報としては異色だと思います。さらに、今年の3月12日に地元紙・全国紙で掲載させていただいた今の福島を伝えるフル一面を使った広告もそうですが、いろいろな方に今の福島の複雑な状況をできるだけ正確に届けるために、いろいろな手段、これまでにない手法を使いながら進めていくことでしか我々のこの努力というのは、中々結果につながらないと思いますので、これからもいろいろな形での挑戦を続けていきたいと思います。それから、私自身もいろいろな所でいろいろな思いを伝える。先日のフラッカリ会長にもそうでしたが、どれだけ福島県民の思いを、限られた20分、30分という時間の中で伝えられるかということを、「気迫」というと少し変になるかもしれませんが、強い思いをもって臨んでいました。そういったことを一日一日積み重ねていくことが何よりも重要だと考えています。

6 東京電力福島第一原子力発電所の高校生による見学について

【記者】
 先週金曜日、福島の高校生が1Fを視察しましたが、東電としては初めて18歳未満の高校生を受け入れたというケースで、今後、ケースバイケースという条件を付けながらも門戸を開く方向性だと聞いていますが、高校生が1Fを見るということをどう思っていらっしゃるかということと、東電が今後受け入れ、門戸を広げていくということについて、どのようにお考えになるかということをお聞かせください。

【知事】
 今回の見学は、生徒たちがスーパーサイエンスハイスクールの学習で学んできたことを、自分の目で確かめたいという強い思いから実現したものと聞いております。これからの時代を担う高校生たちが廃炉や放射線について自ら考え、自ら発信していくことは大切なことであると考えております。一方で、実際に施設に立ち入ることについては、保護者の皆さんの同意は当然のことですが、安全への対応が大前提です。今後とも、こういったそれぞれの側面に十分に、また、きめ細かく配慮しながら対応していく必要があると考えております。

7 新潟県柏崎市長選について

【記者】
 先日、柏崎市の市長選で、原発再稼働の容認派の方が当選されました。その一方で、新潟県知事は、再稼働に否定的な知事が当選しました。そのような一連の流れで非常に複雑な状況になっていますが、原発被災地の福島県知事としてどのように動向を捉えているか、所感をお願いします。

【知事】
 私どもはこれまでも申し上げておりますが、原子力政策については、福島第一原発事故の現状と教訓を踏まえて、何よりも住民の安全・安心の確保を最優先に、国及び事業者が責任をもって検討、対応を考えるべきであると考えております。県としては、引き続き、国、東京電力に対して、福島県民の強い思いである県内原発の全基廃炉の実現、また再生可能エネルギーの推進を進めていきたいと考えております。

8 復興大臣の発言について

【記者】
 先週末、今村復興大臣が国会に傍聴に来ていた自主避難者の方と会われ、その際に個別事情について県にも指導していくという発言があったと伝わっていますが、具体的に何らかの指導があったのか、あるいは、復興大臣の発言について知事としてどのように受け止めているでしょうか。

【知事】
 今村復興大臣の先週の発言は、避難者の話をよく聞いて県として丁寧に対応して欲しいといった趣旨であることを復興庁から伺っております。現在、戸別訪問等により自主避難者を含め避難者の方々一人一人の状況や意向を伺い、必要な支援を行っているところです。引き続き丁寧に対応していきたいと考えております。

(終了)

【問合せ先】
発表事項
1 12月補正予算について
→ 総務部財政課 電話024-521-7089

2 福島県総合情報誌「ふくしままっぷ」について
→ 総務部広報課 電話024-521-7014

質問事項
1 12月補正予算について
→ 総務部財政課 電話024-521-7089

2 世界野球ソフトボール連盟会長の来県について
→ 文化スポーツ局スポーツ課 電話024-521-7312

3 JR只見線について
→ 生活環境部生活交通課 電話024-521-7158

4 補助金の不正受給について
→ 商工労働部経営金融課 電話024-521-7306
→ 商工労働部企業立地課 電話024-521-8520

5 避難している生徒へのいじめについて
→ 避難地域復興局避難者支援課 電話024-521-8046
→ 教育庁義務教育課  電話024-521-7774
→ (総合情報誌に関すること)総務部広報課 電話024-521-7014

6 東京電力福島第一原子力発電所の高校生による見学について
→ 教育庁高校教育課 電話024-521-7772

7 新潟県柏崎市長選について
→ 総務部政策調査課 電話024-521-7018

8 復興大臣の発言について
→ 避難地域復興局生活拠点課 電話024-521-8629

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