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知事記者会見 平成28年8月1日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年8月4日更新

知事定例記者会見

■日時 平成28年8月1日(月)10:00~10:20
■会場 応接室

【質問事項】
1 東京都知事選挙について
2 東京都とのCO2フリー水素活用協定について
3 参議院議員選挙の合区について
4 参議院議員選挙について
5 鹿児島県知事の川内原発一時停止要請について
6 福島第一原子力発電所の廃炉について
7 一般住宅の除染について
8 夏季休暇について
9 自主避難について
10 桃の出荷について
11 スマートフォンアプリ利用者の避難区域への立入に関する対応について

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【質問事項】

1 東京都知事選挙について

【記者】
 東京都知事選が行われた結果について、どのように受け止めてらっしゃいますか。

【知事】
 今回の東京都知事選挙において、当選されました小池百合子氏に心からお祝いを申し上げます。東京都は日本の首都です。その東京都知事が首都の知事として安定した都政を運営していただくことが非常に重要だと認識しております。特に福島県は東日本大震災後、東京都からたくさんの温かい支援を頂いてきました。例えば、避難されている方々への支援、職員の派遣、そして、農林水産業、あるいは観光業へのサポートなど幅広い支援を継続していただいております。新都知事におかれても、こういった経緯を鑑み、継続的に福島の復興をサポートしていただくことを期待しております。

【記者】
 都知事選に関して、小池さんの能力や人柄についてはどのように評価されていますか。

【知事】
 小池新都知事は、国政の場において長年議員として活動され、特に環境大臣や防衛大臣という要職、あるいは自民党において総務会長というポジションを経験されています。そういう意味で行政能力、あるいは政治家としての手腕は安定したものがあろうかと思います。

【記者】
 人柄については。

【知事】
 私自身、直接知り合いというわけではないので、その点についてのコメントは難しいと思います。

2 東京都とのCO2フリー水素活用協定について

【記者】
 県と都で東京オリンピックを見据えた水素エネルギー分野での協定を結んでいます。新知事が誕生したばかりではありますが、今後、これを確実に実現していくために、近く都知事と会い協議する等、実現していくための考えを教えてください。

【知事】
 水素社会について、先般、前都知事と協定を結ばせていただきました。これは、東京都と福島が両輪の同じ思いで結んでいます。福島で作った、しかも、再生可能エネルギーで作ったCO2フリー水素を東京五輪のプロジェクトの中で活用していただく、これは福島復興の象徴であり、また、環境に優しい日本を象徴するということになろうかと思います。新都知事においても、是非こういった理念に賛同いただき、また、共に歩んでいただけることを期待しております。こういった水素社会の話や、これまでの取組を継続して欲しいという思い、あるいは福島の現状を知っていただくことは、新都知事にとっても大切であると思いますので、東京都とも相談しながら、是非お会いする機会を設けていければと考えています。

3 参議院議員選挙の合区について

【記者】
 全国知事会で合区問題の要請を受けました。知事は総務省出身ということで、選挙に関してもいろいろ携わってこられたかと思いますが、この合区問題について、知事自身どのようにお考えでしょうか。

【知事】
 今回、全国知事会議において様々な熱い議論がなされましたが、その中でもこの合区の問題については、各県の立場で真剣な議論が繰り広げられました。その結果、一つの決議がまとまったところですが、私は福島県知事としてその決議に賛意を示しております。その決議の思いは、参議院の場において、あるいは衆議院も含めてになりますが、各地方の様々な思いをしっかりと国政の場に届けられる、そういった選挙制度が重要だということです。今回の合区制度は、導入段階から臨時特例の措置ということで位置づけられておりますし、法律改正の段階でも今後見直すということが付帯決議でなされております。そういう意味で、今回の合区は、緊急避難の措置である以上は、そういったものをできるだけ早く解消すること。そして、憲法の状況というものを踏まえて、今後幅広い議論を進めていくことが重要だと思います。

【記者】
 一方で、合区をしないと一票の格差はどうしても生まれてしまうのですが、文化の違う2県を一つの区にまとめてしまうのは厳しいという見方でしょうか。

【知事】
 その通りです。今回の知事会の決議も二段階になっております。まず、合区は、特例的な臨時の措置である以上は、その解消を速やかに図ること、そしてまた、憲法の規定の中で、あるいはこれまでの最高裁の判例も踏まえて、どうやってトータルでのバランスをとっていくのか、そういった中長期的な議論をしっかり進めていくこと、この二段階での両方が大事だということを決議の中で述べておりますので、これを国に対してしっかりと伝え、国自身が責任のある判断をしていただくことが大切だと思います。

4 参議院議員選挙について

【記者】
 参議院で当選した方が今日、初登院するのですが、これから福島県の声を国に届けるお二人に対して望むこと、期待することはどんなことでしょうか。

【知事】
 今回の参議院選挙、18日間という長い期間でありましたから、その間、県民の皆さんのいろいろな思いを各先生方が受け止めておられると思います。福島県は、原子力災害、東日本大震災からの復興・再生という課題であったり、地方創生、人口減少対策といった重い課題を抱えています。是非、福島県が今、悩んで苦しんでいる状況、あるいは今後こうしていきたいという具体的な展望を、参議院など国政の場を通じて発信していただくことを期待しています。

5 鹿児島県知事の川内原発一時停止要請について

【記者】
 先月末、鹿児島県知事が川内原発の一時停止を要請したことを知事はどのように受け止めているのかお伺いします。

【知事】
 新しい知事が、そういった形で思いを届けられたことは報道で見ております。各県とも原発に対しての思いは、それぞれ県民であったり、知事であったり、あろうかと思います。特に、今回の原発事故以降、原発の安全・安心の議論が全国的にも非常に重要な課題であり、いろいろな形で論点になっているということが実情かと思います。各県の知事がそれぞれの思いと県民の思いを背負って、どのような形で(国に)届けていくのかというのが問われていると思います。福島県においては、県内原発全基廃炉について、昨日も福島復興再生協議会の場において、経済産業大臣に対して改めて直接伝えたところでありますが、それぞれの県の思いを、国ときちんと向き合いながら議論を深めていくことが重要だと思います。

【記者】
 鹿児島県知事に関して、一般的に知事に原発を止める権限はないと思いますが、内堀知事は、知事の意向というものの重みをどのように考えていらっしゃいますか。

【知事】
 知事、あるいは地方公務員は各制度の中で動いていくという大原則があろうかと思います。一方で、いろいろな民意があります。その民意を知事としてどういった形で、国、あるいは関係の方々に伝えていくかということは、政治家としての手法であろうかと思います。

6 福島第一原子力発電所の廃炉について

【記者】
 原発の関係でお伺いします。先日、東京電力福島第一原発2号機の核燃料の大部分が原子炉の底に残っていると、画像も含めて公開されましたけれども、いろいろな方法で状況が段々明らかになってきて、県内の原発全基廃炉ということでしたが、改めて、国、あるいは東電に対して、廃炉のプロセスをどう進めてもらいたいのかということと、また、先日、石棺の問題がありましたが、最終的にこの廃炉はどういう形で進めるべきだと知事はお考えなのか、お伺いします。

【知事】
 この件についても、昨日の福島復興再生協議会の場で、地元の首長さん等からの意見もあって、それに対して経済産業省の幹部からの明確な答えがありました。「石棺方式を取るということは考えていない。きちんと燃料デブリを安全に取り出すということが、国としての思いである。それは変わらない」ということを明言いただきました。避難区域の皆さんが望んでおられるのは、今一度、安心して暮らせる郷土を取り戻したいということであります。そういった思いを国としては真剣に受け止め、そして、そういったことを明言されておりますので、国、東京電力が世界の英知を結集して、安全な形での廃炉をしっかりと進めていただきたいと考えております。

【記者】
 知事は、「世界の英知を結集して廃炉に向けて」というお話でしたが、原発事故は限られた事例しかなく、そういった中で初めての挑戦になると思います。その辺の将来的な展望というか、技術開発も含めて、逆に言うと日本が率先する部分もあると思いますが、具体的にどういうビジョンを描いていらっしゃるのか、県民の皆さんの将来に関わってくると思いますので、今後の具体的な話をお願いします。

【知事】
 例えば、汚染水をどう浄化していくかという議論が、福島県、第一原発の大きな問題としてあります。最初はフランスの会社の手法を使い、その後アメリカの会社の手法を使い、さらに今そういったものを応用した形で日本の会社が進めている。これは過去に前例がないチャレンジですから、世界の手法を教えていただきながら、結果として日本独自の形で汚染水を浄化する作業を進めています。これは一つの典型的なパターンだと思います。
ロボット技術もそうです。日本製のロボットが廃炉の中で中々動かないという現実がありました。そういう中で、世界の知見を生かしながら、災害対応ロボットがある程度の形になりました。その上で今は、日本自身が世界の知見も含めてよりレベルの高い、今の1F(福島第一原子力発電所)の構内の状況に合ったロボットを創り出すというプロセスを行っています。したがって、恐らく今、世界の知見をそのまま持ってきても、直ちに適用できるという甘い状況ではないと思います。ミュオン(宇宙線の一種)もしかりなのですが、世界の知見を生かしながら、その上で今の福島の1Fの廃炉状況、汚染水の状況に見合った「シンカ」、いつも言っていますが、進めていく進化、深めていく深化、新しくする新化を技術面でしていくことが結果として福島の安全、安定した廃炉につながると私は考えています。

7 一般住宅の除染について

【記者】
 一般住宅の除染についてお伺いしたいのですが、除染に同意されない世帯があり実施できないところがあるらしいのですが、県が今年4月に集計方法を変更して、同意されていないところを除いて、結果的に実施率が上がるということになっているのですが、どうして変更されたのかということと、そういった数字をまとめると、実態を把握できなくなるのではないかとの声もあるのですが、それについて知事の見解をお伺いしたいと思います。

【知事】
 具体的な経緯については、改めて担当部局に聞いていただきたいと思います。一般住宅の除染は、特に市町村が中心になって、ここ数年、本当に熱心に進めていただいております。除染してほしいという一般の住民の皆さんの声に応えて、きちんと除染して、その上で安心して住める環境をつくっていくことが重要だと思います。また、実際に同意されない方との関わりをどうするのか、非常に難しい問題が絡んでいると思いますので、市町村の御意見を聞きながら、県としてどうしたら良いか、対応を考えていきたいと思います。

8 夏季休暇について

【記者】
 イクボス宣言された話で、今、小学校・中学校は夏休みで、職員が夏休みを取るには絶好の機会だと思いますが、知事自身が率先して夏休みを取らないと、周りも取りづらいのではないかと思いますが、知事の夏休みは如何ですか。

【知事】
 先週、今週も土日も含めて中々ハードな感じになっているのですが、イクボス宣言しておりますし、昨日、「震災から8月で2000日経つ」という話をしましたが、2,000日間走り続けるといろいろな意味で負荷が掛かりますので、なんとか夏休みを取るようにしたいと思います。

【記者】
 それは職員にも率先して伝えていきますか。

【知事】
 これはもう既に部長会議等でも話しましたが、仕事は忙しく、コンプライアンスの問題等もありますから、やるべきことはやる、一方で夏休みもしっかり取ろうということは伝えてありますので、私自身も取りたいと思います。

【記者】
 何かしてみたいことはございますか。

【知事】
 休みたいです。

9 自主避難について

【記者】
 昨日、富岡町の町政懇談会に取材で伺い、答えがある話ではないので質問するのも恐縮ですが、「自主避難」という言葉の定義について、かなり議論がなされていまして、内閣府の支援チームの方も、避難指示が解除されれば、論理的には自主避難になるのかもしれないということで、言い淀み、はっきりした答えがないという状況で、避難者の方は、避難指示が解除されれば自主避難者になってしまうのではないかと非常に不安が募っている中で、知事がお考えになる「自主避難」の定義は、どういったものでしょうか。

【知事】
 富岡でどういった議論がされたのかについて知りませんので、正確には答えづらい部分があります。一つ確かなことは、避難指示区域から避難された方々は、国の法律に基づいて強権的に避難を強いられています。そのエリアの方々が、避難指示が解除されたから直ちに帰らなければいけないということではない、これだけは明確に申し上げておきたいと思います。住民の方々は自分の意思で避難したわけではなく、制度に基づきそういう状況にやむなく置かれています。したがって、そういったプロセスや、制度下での対応を考えた上で、国、県、自治体が丁寧に対応していくことが重要だと思います。ここまでが答えられる範囲かと思います。

10 桃の出荷について

【記者】
 桃の出荷が最盛期を迎えていますが、他の産地よりも若干安い価格で取引されるという状況が続いているようなのですが、震災から5年半近く経過する中で、風評の影響というのがどのくらい残っているとお考えでしょうか。

【知事】
 率直に言って難しい部分があります。今年の福島の桃は天候が良すぎて、早めにできてしまっています。あかつきも以前のようにお盆の頃にかかる形ですと、他の産地の桃が無くなってくるので、価格が上がるという需要と供給のバランスがありました。今は時期が重なっているので、どうしても需要がだぶつき気味の中で、価格が下がる傾向があると思います。その中に風評の影響もあるのだろうと受け止めていますが、6年目に入って、その傾向は徐々に薄まっているという感覚もあります。例えば、つい先日、大田市場に行きまして桃の競りを初めて見ました。その時、私の目の前で値付けをしていただきましたが、非常に高い価格で福島の桃が競り落とされるのを見ております。風評の影響はありますが、薄まってきているという実感はあります。ただ、これは直ちになくなるわけではありませんので、これからも継続的に風評払拭のために、福島の安全・安心のPRや、桃のおいしさ、あるいは農産物のPRをトップセールスも含めて継続的に展開していくことが重要だと考えております。

11 スマートフォンアプリ利用者の避難区域への立入に関する対応について

【記者】
 ポケモンGOですが、ゲームの開発会社が、避難区域の除外の要請は原則受け付けないと言っていますが、これに関して、何かゲームの開発会社からリアクションがあったのか、県としてはどのように考えているのかお答えお願いします。

【知事】
 避難指示区域における立入の制限等について、県のホームページに掲載しております。そして、市町村、警察、消防の関係機関にその旨を通知し、区域内のパトロールにおいて注意喚起していただくよう要請しているところです。また、国において、ゲーム開発会社に対して、避難指示区域内でポケモンが表示されないよう文書で要請していると伺っております。こういった中で適切な対応が図られることを期待しております。

(終了)

【問合せ先】
1 東京都知事選挙について
→ 総務部政策調査課 電話024-521-7018

2 東京都とのCO2フリー水素活用協定について
→ 商工労働部産業創出課 電話024-521-8286

3 参議院議員選挙の合区について
→ 総務部政策調査課 電話024-521-7018

4 参議院議員選挙について
→ 総務部政策調査課 電話024-521-7018

5 鹿児島県知事の川内原発一時停止要請について
→ 企画調整部エネルギー課 電話024-521-7116

6 福島第一原子力発電所の廃炉について
→ 危機管理部原子力安全対策課 電話024-521-7255

7 一般住宅の除染について
→ 生活環境部除染対策課 電話024-521-8315

8 夏季休暇について
→ 総務部秘書課 電話024-521-7006

9 自主避難について
→ 避難地域復興局避難地域復興課 電話024-521-8439

10 桃の出荷について
→ 農林水産部農産物流通課 電話024-521-7371
→ 農林水産部園芸課 電話024-521-7357

11 スマートフォンアプリ利用者の避難区域への立入に関する対応について
→ 避難地域復興局避難地域復興課 電話024-521-8439
→ 生活環境部生活環境総務課 電話024-521-7156

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