■日時 平成28年6月13日(月)10:00~10:20
■会場 応接室
≪発表事項≫
1 「ゆう活」の試行、知事による「イクボス面談」の実施について
≪質問事項≫
1 参議院議員選挙について
2 福島第一原子力発電所事故について
3 県民健康調査について
4 葛尾村及び川内村の避難指示解除について
5 イクボス面談とイクボスの民間への波及効果について
6 避難者の住宅支援について
7 アーカイブ拠点・復興祈念公園について
≪発表事項≫
≪質問事項≫
【知事】
福島県の課題は大きく分けて二つあります。一つは、東日本大震災、そして原子力災害からの復興です。そしてもう一つは、急激に進む人口減少、高齢化対策を踏まえた地方創生です。福島復興、地方創生これらを進めて行くことが最重要課題ですので、このことを論戦として進め、今後実現していただくことを期待しております。
【記者】
具体的な施策として希望されるものが何かございましたら教えてください。
【知事】
具体的な施策につきましては、先週、政府予算対策で、私自身が官房長官、各大臣にお話をしてまいりました。例えば、避難区域の復興再生や、イノベーション・コースト構想の進捗、あるいは農業や商工業の再生、こういった各施策を進めていくということを是非くみ取っていただき、様々な施策に反映していただけたらと思います。
【知事】
炉心溶融については、震災直後、原発事故直後の状況の中で、どういった事態であったとか、どういう判断の中でなされたのかということは極めて重要な問題であります。県としましては、東京電力に対して、その経緯や原因を究明し報告すること、そして迅速かつ正確な通報・連絡を、確実に行うことを強く求めているところであります。今後、東京電力から調査結果等について報告を受け、福島県の廃炉安全監視協議会において、その内容と、東京電力としての今後の対応をしっかりと確認をしてまいります。
【記者】
炉心溶融の問題は、新潟県の追及でこのような形になっているのですが、福島県は追及の仕方が弱かったのではないかと。本来、福島県がやるべき仕事を、新潟県がやっているのではないかと、その点についてはいかがお考えですか。
【知事】
5年3か月になりますが、この間、福島県として、私自身も副知事あるいは知事として、東京電力と対峙して、言うべきことを言い、そしてなすべきことをなしてまいりました。
また、今回の件については、東京電力の調査結果を受けて、内容等を廃炉安全監視協議会等において、しっかりと確認をしてまいります。
【知事】
甲状腺がんについては、今、御指摘があったように様々な御意見がございます。県としましては、子どもたちの健康をどう守っていくのか。その重要な観点に立って、引き続き専門家あるいは様々な方々の御意見を伺いながら対応を進めてまいります。
【知事】
避難指示の解除は、復興に向けてのスタートラインであり、県としましては1人でも多くの方がふるさとに安心して帰ることができるよう、国の取り組む事項が、しっかりと実施されるよう求めるとともに、広域自治体として、引き続き生活環境の整備に取り組んでまいります。今、多くの方々がそれぞれの地域で様々な思いで暮らし、ふるさとに思いを馳せておられます。今回の解除について、笑顔で迎えられる方もいらっしゃると思いますし、一方で、本当に戻って安心して生活できるのかという不安を持っている方もおられます。それぞれの方に向かい合うような施策形成を国に対して強く求め、また県としてもできることをしっかりと進めてまいります。
【知事】
非常に重い御指摘をいただきました。まず前段です。イクボス面談を行うきっかけは、厚生労働省で事務次官をされていた村木厚子さんと先日お話したことです。村木さんは、塩崎厚生労働大臣が育休を中々取ってもらえない現状に、ある意味業を煮やして、御自身が直接会って話をしたというエピソードを私に話され、「知事どうするの」と聞かれたので、「やります」と言ったのがきっかけです。この塩崎大臣の取組は、「ああ分かりやすいな」と、直接語りかけるということが重要だと思いました。もちろん御指摘のとおり全員にできるわけではないのですが、実は今日、部長会議で各部局長にも同じ取組をやってくれという話をしました。面談は既に1回は行っているのですが、それで終わりではなく、もう一度行うことが重要だと思います。先週、政府予算対策で渡嘉敷副大臣とお会いしましたら、私からはこの話をしなかったのですが、副大臣自身が「今こういうことをやっている」と言われました。副大臣自身が「これはすごく効果がある」ということをおっしゃったので、その場でも「やらせていただきます」とお話をしたところです。
また、2点目は、正に忸怩たるところがございます。私自身、国家公務員の時、その後、地方公務員として福井県庁にいた時に子どもが産まれておりますが、今自分が言っていることと、当時の自分の姿というものは正に相反するものだと反省を持っております。職員の多くが自分自身で育児や子育てに参加できるということが、これからの時代のある意味当たり前の基準になってくると思いますので、自分自身ができなかったという反省を踏まえて、メッセージを送っていきたいと思います。
【記者】
イクボス面談がもしありましたら、もっと育児に関われましたか。
【知事】
私自身も、もし今の時代であれば取ることができたと思います。そのように職員が思えるように、丁寧に面談を進めて、強制的に取らせる話ではないので、笑顔で進めていきたいと思います。
【記者】
2つ教えてください。国家公務員や福井県庁時代、反省しているということでしたが、具体的にどのような状況だったのかというのをお伺いしたいのと、県庁がイニシアチブを取ることによって、ずっと残業が長い状況が県内の民間企業は続いていますが、民間にはどのような影響を及ぼすことが良いとお考えでしょうか。
【知事】
まず、自治省の財政局時代です。その時はもう全くと言っていいほど関われませんでした。福井県庁時代は若干異なり、ある程度は関われました。当時私は課長をしていましたので、管理職という立場で、自分のペースでは動けないということがあり、縛りがあったと思います。その意味で職場全体の理解や、自分の意識自体が、そのようなモチベーションを持っていないと動かないと思います。
今回のイクボス面談は二つ大事な視点があります。一つは当事者自身が育休を取っていいんだ、あるいは育休を取ることが当たり前なんだという意識になってもらうこと。そしてもう一つは職場の直属の上司自身が、彼らが休みやすい環境をつくらなければいけないという強い思いを持ってもらうこと。この二つの観点が私自身が子育てにきちんと関われなかった反省からきているところです。
民間への波及は、まだ正直本格的ではないと思います。一部の企業で具体的なイクボスの取組をしていただいているところでありますが、広がっているかというとまだ広がっていません。であるからこそ、言い出した当事者である県庁自身がまず始めること。そしてそれを例えば市町村や取組をしやすい企業から始めていただく。まだ、大河の一滴だと思っていますので、そこから始めてじわじわと広げていく。いっぺんに根こそぎ変えるというものではないと思いますので、時間をかけて丁寧に広がりを作っていければと考えております。
【記者】
イクボスの関係ですが、民間の大企業、一定程度でローテーションが組める大企業は一部進んでいる、東邦銀行さんなどは進んでいると思うのですが、福島県の就労者の構造を見ていますと、小規模・中小企業の事業者であったり、そもそも母親が中々育児の部分で支援体制が足りていないということがあると思うのですが、そちらは今後どのようにお考えでしょうか。
【知事】
先ほど申し上げたとおり、このイクボスのムーブメントは一気に進むというものではないと思います。やはり中小企業の方々、それぞれの厳しい御事情の中で、まず経営をしっかりしていくということが大切だと思います。
全ての企業において全部一律にという性格のものではありません。まず我々自身がなすべきことを行う。また、中小企業におかれては、それ以前の問題として、経営環境が厳しいところがありますので、商工労働部の施策をしっかりと行う中で、まず土台、軸足を固めていただく、その中でできることから進めていただくことが重要かと思います。
県としましても、そういった取組をする企業を、例えば認証や表彰することで、彼ら自身のモチベーションを高める取組を進めていきたいですし、また今後いろいろな御意見を伺い、あるいは実際にやっておられる中小企業さんがありますので、どのような工夫をしておられるかを広報することも大切だと思います。できることから無理なく取り組んでいくことがこういった施策では重要だと考えています。
【知事】
まず、避難指示区域外から避難されている方々の生活再建支援のために、先月16日から戸別訪問を開始しています。その際に、避難されている方々から、直接会って話を聞けてよかったというお話もありましたし、一方で、子どもの就学、転居、健康面での不安、こういった様々なお話を直接伺っているところです。こういった戸別訪問で具体のお話を伺いながら、避難されている方々の意向や、帰還に向けての課題について、きちんと把握し対応していくことが重要だと思います。
県としましては、来年4月以降の取組として、家賃の補助などの支援策を組み立てているところです。
また、関係の自治体の御協力を得て、公営住宅の確保を進めながら、全体として避難されている方々に寄り添った対応ができるよう取り組んでいきたいと思います。
【知事】
まず復興祈念公園については、パブリックコメントを進め現在、それを整理しているところです。併せて、有識者会議からは、公園と近接した場所へのアーカイブ拠点施設の整備を要望されておりまして、この施設についても有識者会議の要望等を踏まえて検討を進めてまいります。
(終了)
≪問合せ≫
【発表事項】
1 「ゆう活」の試行、知事による「イクボス面談」の実施について
→ 総務部人事課 電話 024-521-7033
【質問事項】
1 参議院議員選挙について
→ 総務部政策調査課 電話 024-521-7018
2 福島第一原子力発電所事故について
→ 危機管理部原子力安全対策課 電話 024-521-8054
3 県民健康調査について
→ 保健福祉部県民健康調査課 電話 024-521-8219
4 葛尾村及び川内村の避難指示解除について
→ 避難地域復興局避難地域復興課 電話 521-8439
5 イクボス面談とイクボスの民間への波及効果について
(イクボス面談に関すること)
→ 総務部人事課 電話 024-521-7033
(民間企業への波及に関すること)
→ 商工労働部雇用労政課 電話 024-521-7289
6 避難者の住宅支援について
→ 避難地域復興局生活拠点課 電話 024-521-8306
7 アーカイブ拠点・復興祈念公園について
(アーカイブ拠点施設に関すること)
→ 文化スポーツ局生涯学習課 電話 024-521-7784
(復興祈念公園に関すること)
→ 土木部まちづくり推進課 電話 024-521-7510