3月16日(月曜日)10時00分~10時15分
場所:県庁応接室
【質問事項】
1.中間貯蔵施設への搬入開始について
2.JR常磐線について
3.風評の払拭について
4.報道対応について
5.デスティネーションキャンペーンについて
6.県立ふたば未来学園高等学校について
【質問事項】
【記者】
先週の13日からですね、中間貯蔵施設、大熊町の保管場に搬入が始まりました。双葉町については25日ということで、若干日にちがずれるのですが、県民の間からはですね、県民の目が届かないところで輸送を続けていることに対して、不安視する声が上がっております。今後の安全確保対策を含めて、国に対して改めて求めることをお尋ねしたいと思います。
【知事】
先週13日に、大熊町におけるパイロット輸送がスタートしました。この試験輸送を安全に確実に進めていくことが何よりも重要です。
県・町は、この輸送に関しても安全性というものを非常に重視していますので、安全協定を含め、しっかりとした進め方が何よりも重要だと思います。
今後、国として、設置者として責任を持って、安全かつ着実なパイロット輸送をまず行うこと。そして、このパイロット輸送の結果を検証しながら、本格輸送にどうつなげていくか、そういった議論をしっかりと進めてほしいと考えていますし、県も自治体と共にその内容をしっかり確認してまいります。
【記者】
少し前になりますが、常磐線の全線開通というものが、一部未定の部分もありますけれども、官邸・国の方で示されたということで、これの受け止めと、また知事が考える常磐線開通へ向けての課題といいますか、どのように考えていらっしゃるかお願いします。
【知事】
JR常磐線は、浜通りの住民の生活、産業、そして観光を支える重要な交通基盤であり、早期全線復旧はこのエリアの復興に不可欠だと考えています。
将来的に全線を運行させるという方針が示されたことは、避難地域はもとより、浜通り全体の復興・再生に力強い追い風になるものと期待をしています。
今後とも、関係の市町村と一丸となって、JRと共にこの避難地域の復興・再生に力を尽くしていきたいと考えています。
【記者】
14日から国連の防災会議が仙台を中心に開かれていますけれども、確か今日、明日ですね、福島のスタディーツアーが行われていると思います。
漁場の現状ですとか、食の安全について、実際に福島の現地を回るということですけれども、これを機に福島として、食の安全ですとか、食べ物もしくは風評被害の払拭について、どのようなアピールをしていきたいですとか、県として今回の国連防災会議以外にも、今後どういうアピールを続けたいとお考えなのかお願いします。
【知事】
先週から、実はこういった世界への発信が丁度相次いでおります。
例えば、外務省飯倉公館に行きまして、世界各国の大使、非常に多くの方に参加していただきましたが、福島県の食の安全に対する取組状況ですとか、観光の重要性について、直接大使ですとか、各国の幹部の方にPRする機会を頂きました。
あるいは、先日から始まった国連の防災世界会議の場面においても、直接、各国の大使ですとか、国際関係機関の方とお話しする機会があります。
改めて私が感じているのは、風評というものは、顔が見える関係においては発生しづらいということです。実際に生で会って、それこそ握手をしたり、触れながらお話をしていると、非常に共感していただける度合いが強いということを感じています。
先般も飯倉公館でお話をした時、「生でお話を聞けて、非常に良く分かった」「これはきちんと伝えていかなければいけないし、科学的な対応が必要だ」ということを言っていただきました。
昨日も赤十字の方々とお話しをする機会がありましたが、生で話してみますと、やはり届き方が違うというのは実感しましたので、福島県の食の問題であったり、あるいは観光等において生じている風評払拭のためには、できるだけ我々が直接発信する機会を増やしていくということが今後とも重要と考えております。
【記者】
知事就任後、予算と人事がそれぞれ発表になったのですけれども、例年、ここの県庁では当日になって、しかも午後になって発表するという事例があるのですね。他自治体の例ですと、解禁付きで出したり、後はその他の記者クラブに入っていない人間にも分かるようにインターネットにすぐに出したりということで、積極的に広報対応している事例があるということでですね、逆にちょっと我々も申し入れたのですけれども、なかなか聞き入れていただけないということで、不満を多少含めて抱えているところではあるのですけれども、これを踏まえまして、知事に二点お伺いしたいのですが、こうした予算・人事を含めて、平時の県庁に対する報道対応と情報提供に対してどのようにお考えかということが一点と、また知事は就任時ですね、県庁の意識改革ということもおっしゃっておられましたけれども、そうした観点からですね、何かこうした報道対応に対してですね、どのようにその是正改善をしていくのかと、何かこう働き掛ける考えはないのかという、この二点をお聞かせいただければと思います。
【知事】
今の御指摘ですが、二点併せてのお答えになると思うのですが、やはりこういった御指摘、非常に重要だと受けとめています。
特に、人事ですとか予算ですね、非常に情報量が多いです。なかなかそういったものの取扱いが記者の皆さん方を始め、難しい部分もあろうかと思いますので、早速、今の話を真剣に受け止めて、今後どうすべきかということを真剣に検討していきたいと思います。
【記者】
北陸新幹線が14日に開業しました。Dc(デスティネーションキャンペーン)と、丁度、実はぶつかるということで、実は県庁内部でも、多分危機感というものは当然あると思うのですけれども、果たして福島のDcに勝算があるのかというですね、知事の意気込みを改めて聞かせてください。
【知事】
北陸新幹線、先般開業しました。これまで大分時間が掛かっていた地域が二時間数十分で着けるということは、非常に色々な意味での交流が促進されていくと思います。
一方で、福島県も4月1日からデスティネーションキャンペーン、大型観光キャンペーンを進めます。ある意味、ライバルという関係になろうかと思いますが、やはりここは競い合って、お互いに伸ばしていくことが重要だと思います。
特に福島の場合は震災から丸四年が経って、これから復興に向けて、もっと追い風を強くしていかなくてはならない大事な時期ですので、北陸新幹線あるいはあの沿線の皆さんを良きライバルとしながら、負けないように福島県も全力になって取り組んでいくということが重要だと思います。こういった厳しさというのは、県、市町村、旅行関係の事業者さん、あるいは旅館の方々、皆さんひしひしと感じています。
一方、逆にそれをバネにして、我々がもっと汗をかいて頑張っていくということだと思いますし、Dcというのは3か月間なのです。この3か月間の後の対応が重要ですので、Dcの間、まず北陸新幹線と肩を並べて拮抗しながら頑張り、かつ、その後につなげていくという意味でも、こういったものを逆に契機にして、しっかり取り組んでいきたいと考えています。
【記者】
今日、県立高校の合格発表2期選抜、あと、ふたば未来学園も併せて発表になるのですけれども、ふたば未来学園、4月からではありますが、今日、節目と思うので、知事に今後ですね、いろいろな多分手探りで始まる学校だと思うのですけれども、期待もありますし、不安と期待と思うのですけれども、その辺り、知事としてのお考えをお聞かせください。
【知事】
今年、これから高校に入学しようとする方は、震災の時に小学生だったお子さんたちだと思います。そういうお子さんたちがいよいよ高校生になっていく。
特に、この双葉郡の広野町においては、以前避難地域になっていた広野に、今年の4月1日から、ふたば未来学園高等学校が開設されるというのは、やはり双葉郡あるいは浜通りの復興の一つのシンボル、象徴になると考えています。しかも我々が思った以上に学生さんの志望が多く、こうした多くの学生さんを受け入れて、これから広野において新しいタイプの教育というものを是非目指していきたいと考えています。
福島県も県教育委員会と一緒になって取り組むのですが、非常に多くの応援団、支援する方々のお力を頂いていますので、そういった皆さんの力も含めて、新しい教育の姿というのを、ふたば未来学園から進めていければと考えております。