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「福島県版ユニバーサルデザイン実現への提案」第1章2-2 3つの基本姿勢

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月1日更新
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福島版ユニバーサルデザイン実現への提案

第1章 ユニバーサル・デザインを通して考えるみんなのための社会づくり

2 私たちが提言するユニバーサル・デザイン社会   -5つの社会原則と3つの基本姿勢-

(2)3つの基本姿勢
<みんなのために(for all)>

 私たちは、だれでも、事故や病気によって、健康な状態が損なわれるときがあります。また、どんなに健康で丈夫な人でも高齢期を迎えると、視力や聴力、運動能力が衰え、日常生活に支障をきたすようになるのが一般的です。通常でも荷物を持って歩く時などに、街の障害を感じたりします。ユニバーサル・デザインは、障がいのある人だけを意識したデザインではなく、みんなが「安全に」「快適に」「無理なく」移動できたり、ものや街を利用することができる社会を望むものです。すべての人々にとっての「転ばぬ先の杖」となるものです。

<みんなでつくる(by all)>

 安全で、快適な社会は私たちが手を携えながら主体的に築いていかなければなりません。ユニバーサル・デザイン社会は、「やさしさ」が基調の社会であり、その思いやりのある社会づくりを担うのは、やはりすべての人々(私たち)です。  私たちは、ユニバーサル・デザインとは、すべての人々のための(for all)デザインということに加えて、すべての人による(by all)デザインと考えます。そのためには、住民参加が大前提であり、県民、事業者、民間団体、行政が協働してユニバーサル・デザインの考え方を広め、しくみづくりを進めていかなければなりません。

<地域の個性・環境・風土を大切に>

 ユニバーサル・デザインには、“すべての人々にとって…”という句が出てきますが、それは統一され画一化されたデザインということとは違います。  各地域にはそれぞれ個性があります。また、福島県には豊かな森林資源や水資源があります。地域の素材や資源を生かし、環境を大切にしたユニバーサル・デザインがありえるのだと思います。  また、新しく開発されたものだけにユニバーサルなデザインがあるとは限りません。伝統の中にも、よいものがあるはずです。大量消費(大量廃棄)で豊かな暮らしというより、永く愛され環境にもやさしいものを見直したいものです。  こうした点に着目すると、ユニバーサル・デザインには地域の産業振興やまちおこしにつながる可能性が秘められています。

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