「福島県版ユニバーサルデザイン実現への提案」第3章2 事業者への期待
HOME>UD資料集>福島版UD実現への提案>第3章2事業者への期待
福島版ユニバーサルデザイン実現への提案
第3章 ユニバーサル・デザインの県づくりをめざして -できるところから、身近なところから始めよう-
2 事業者への期待
事業者(私たちの暮らしを支える商品・建物・商業・観光・サービス等を生産し、提供に関わる人)には、「すべての人のために」というユニバーサル・デザインの考え方に立ち、利用者にとって真に安全、安心、快適なものやサービスを提供する努力を求めます。また、地域社会の一員として、私たち生活者とともにある関係を望みます。
〈すべての人のための商品・サービスの提供〉
より多くの人を対象とするユニバーサル・デザインに取り組むことによって、ビジネスチャンスが生まれます。常に、すべての人をユーザー(利用者)として意識し、商品やサービスの開発・提供にあたるべきです。その際、これまでに述べてきたユニバーサル・デザインの普及や推進のためのネットワーク等に積極的に参画し、利用者(住民)、NPO等の市民団体、同業種・異業種、大学・試験研究機関等との交流や連携を図ることは、新しい商品・サービスの開発を成功に導くうえで、大きな力になると考えます。 なお、ニーズの把握、製品・サービスの開発、評価、改善などすべての過程において、利用者の声を反映するしくみづくりや従業員の意識づくりが欠かせないことは、いうまでもありません。
〈地域社会とともに〉
事業者も、地域社会の一員として、地域に積極的に関わっていくことを期待します。地域が抱える課題に共同で取組んだり、事業者が持つ人材、企画力、施設を活用して地域への支援や貢献を行う過程で、地域が困っていること、住民が求めているものが直接把握できます。そのような「生活者」の生の声は、商品・サービス開発にとっても大切な情報になると考えます。 また、事業者は、原材料の安全性、販売・提供の仕方、資源の有効利用(使用済み商品・包装紙のリサイクル)など商品・サービスの発案から廃棄処理まで、製造・提供に関わるすべてのことについて、社会的責任を持っています。店舗・事務所等に、来店者や従業員にとって障壁となるものがあれば、これを取り除く責任もあります。これらの一つ一つに対して、何よりも人を大切にしたユニバーサル・デザインの考え方で臨むことを期待します。