ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

2014年10月JETスタディツアー交流員レポート(2日目)

2日目: 2014年10月26日(日)

    (日程概要)
午前 農作業体験昼食(グループ別)
    IIE見学
昼食 各農家が作ったお弁当を頂く
午後 赤べこ絵付け体験
    鶴ヶ城見学

 翌日の朝、私は軍手と長靴を装備して、農作業に挑戦しました。
 仕事は一見とても簡単――トマトとナスの根っこを剥ぎ取ることでした。力仕事に自信のある自分ですが、なかなか要領をつかむことができませんでした。
 いや~ナスの根っこ、実に長かったです。しっかりと土とコラボしていました。こんな風に土と雑草が醗酵して生んでくれる微生物で、植物は育つのですね。雨風があって、倒れそうだったのに・・・最後は根っこを伸ばして生きようとしていた、その姿に感激です!
一見、楽な農作業ですが 農家民宿の小林さん、ありがとうございました!

 一宿一飯の恩を胸に、私たちは農家を後にしました。次の目的地は、伝統工芸の会津木綿を中心に、原発周辺自治体から避難してきた方々に手伝ってもらってストールやハンカチなどの商品を販売する会社「IIE」(イー)を見学しました。
 震災以降、避難者たちは労働意欲があってもなかなか職に就けない状況がしばしば生じています。「IIE」は、避難者たちに会津地方の伝統工芸の手法を伝授するとともに、商品作りを手伝ってもらうことによって、「現地の需要」と「避難者の需要」をうまく合致させました。課題は存在していますが、この試みはとても大事だと思いました。
IIEのスタッフによる会社説明 会津木綿の製品に興味津々な皆さん

 鶴ヶ城会館で、皆さんは赤べこの絵付け体験をしました。30分間という限られた時間のなか、JET参加者たちは想像力を高めて、オリジナリティー満載の「マイ・赤べこ」を作り上げました。その後、会津観光振興公社の方は私たちに、震災以降会津地方の観光業の落ち込みや、それを挽回するため行った取り組みを中心に説明してくださいました。メンバーたちは自らの目で元気溢れる会津を確認すると同時に、震災がこの地に及ぼした影響についても考えさせてもらいました。
赤べこ絵付け体験 会津の観光復興についての説明

 鶴ヶ城公園を散策すると、舞い降りる木々の葉っぱを手に取り、五感で秋の吐息を感じることができました。天守閣に登り、頂上で会津盆地の景色を気持ちよく一覧しました。ツアーのクライマックスを飾るには、やはり鶴ヶ城は最適です。
鶴ケ城 会津の風景を一望

 スタディツアーの醍醐味は、ツアーを通じて何かを学ぶことだと思います。今回の参加者の多くは、今年の8月に来日したばかりでした。2日間のスタディツアーを通じて、彼らはいったいふくしまに対して何を感じたの、そして見方を変えることがあったのが、とても楽しみですね。

 この記事を掲載するときは、会津はすでに初雪を記録しているでしょう。移り行く季節は、会津地方を含めるふくしま全域の復興を見届けてくれるのでしょう。そして、どうか今度のスタディツアーに参加したすべてのメンバーの今後の成長を、見守ってください。
クライマックス

 また次回のスタディツアーでお会いしましょう!

(完)

概要のページへ戻る