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第06回:田舎に泊まろう!

 蔵の見学を終え、我々は3つのグループに分け、それぞれの宿泊先に移動した。
 私とマイケルさん、マノケさんが同じグループに入り、「民宿大川荘」で一泊することに。
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 喜多方の山奥で民宿を経営する渡辺さんと奥さんは、還暦を迎えたばかりのとても気さくなご夫婦。
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 待ちかねの食事は、思いのほか豪勢だった。
 調理師の資格を持つ奥さんの手料理はプロ並みで、お母さんの味がしていた。
 しかも、我々のために、特別にたこ焼きパティーを用意してくださった。
 大阪で粉モンの修行を積んだ(つもりでいる)私が腕を披露しようとすると、紅しょうがとネギを入れ忘れるお粗末なできだった…
 反省します、はい。
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 翌日朝起きると、あいにくの雨が降ってきた。
 予定していた農作物体験(芋掘り)は急遽取りやめ、屋内型の作業に切り替えた。
 渡辺さんが自家の倉庫で収穫し終えた米の保存及び出荷準備の手順を教えてくれた。
 一見単純な作業だが、そこには農家の心血を注いだ結晶がある。
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 一方、奥さんも我々のためにスペシャルなプログラムを用意してくれた。
 なんと、綿の種抜きだった。
 綿そのものが織物に使われ、種から油が絞られるなど、多岐にわたる用途から今年から試験的栽培を始めたとのこと。
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 気が付けば、応接間の壁一面に、世界各国からやってきた宿泊客の記念写真が飾られていた。韓国、モンゴル、シンガポール、ベトナム、インドネシア、ラオス、ミャンマー……
 「まさか、外国からお客様が来るとは、しかもうちのようなド田舎に。」
 話によると、元々釣り宿を営んだ二人が民宿に転向したのは8年前とのこと。
「民宿を始めた頃、英語ができなくてもやっての?と思っていたけど、なんとかここまで継続してきた」と、ご主人が民宿創立当初の光景を懐かしげに振り返っていた。

 語学力をカバーできるアビリティを、二人は確かに持っている。
 それは即ち、「おもてなし」の心だ。
 確かに民宿はホテルほどの設備が取り揃えていない場合が多いが、その代わりに経営者の努力は宿泊者自らの目で確かめることができる。
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 思えば、福島に来て半年間、自宅以外で宿泊した日数は片手で数えるほどしかなかった。
 正直、今回のJETスタディツアーに農家民宿のプログラムが組込まれたことを知って、ちょっと嬉しかった。
 「福島県に生きる地元の人は家でどんな生活を送っているのか」、それを体験することはとても大事だと思う。
 「大川荘」の渡辺さんご夫婦、本当にありがとうございました!

(投稿者:徐)

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