「福島県版ユニバーサルデザイン実現への提案」第1章1-3 バリアフリーからの出発
印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月1日更新
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福島版ユニバーサルデザイン実現への提案
第1章 ユニバーサル・デザインを通して考えるみんなのための社会づくり
1 ユニバーサル・デザインとは?
(3)バリアフリーからの出発
<はじめからの発想>
バリアフリー(※下に説明があります)も、生活環境の快適性・安全性・使いやすさを目指したものです。しかし、段差があるから障がいのある人のためにスロープをつけよう、階段だからエレベーターやリフトをつけよう、といった対応が後からなされてきました。それに対し、ユニバーサル・デザインはあらかじめ段差のない設計を行い、だれもが最初から利用できる方法を考えておこうといったものです。
<特定の人々のものではなく>
障がい者用のエレベーターやリフトを私も利用したいなと思ったことはありませんか。多くの人々は、車いすマークのついたエレベーターを障がいのある人のためのものと考えてしまいます。つまり、バリアフリーを、特定の人々に対する対象物として考えてしまい、意識の中で解決方法を分断してきたのです。 私も利用できたらいいなと考えたことが、実はユニバーサル・デザインに結びつけられるものなのです。
<バリアフリー概念の包括>
バリアフリーは問題発見の入り口であり、その解決の方法となります。ユニバーサル・デザインは、ときにはバリアフリーを出発点にしながら、先に述べた「あらかじめの発想」と「特定の人々を対象とするのではない」ものづくり、環境づくりを目指しており、「バリアフリーの概念を包括している」ものと考えられます。
- バリアフリー 階段をスロープで解消し、高齢者や障がいのある人などが建物などに入りやすいようにしています
- ユニバーサル・デザイン はじめから段差・階段などがないようにつくり、だれもが建物などに入りやすいようにしています
- 県いわき海浜自然の家のスロープ 正面の入口からだれもが一緒に利用できるようになっています
- 低床バス(ノンステップバス) 床が低くだれもが乗り降りしやすい。昇降口からスロープが引き出せるようになっていて、車いすでも利用できます
【本文中の説明】
- バリアフリーとは 高齢者や障がいのある人が社会生活を営むうえでの障壁(バリア)となるものを取り除くこと。物理的な障壁、制度的な障壁、文化・情報面の障壁、意識上の障壁があるとされています。 戻る