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「福島県版ユニバーサルデザイン実現への提案」研究会員からのメッセージです(斎須 泰子さん)

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月1日更新
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福島版ユニバーサルデザイン実現への提案

障がい児・親・家族から望む「ユニバーサル・デザイン」とは

斎須 泰子

趣旨

家族介護の限界、地域社会のなかであたりまえに暮らせる社会づくり

 障がい児やその親に対して、支援などのサービスがない現状です。単に生活面ばかりでなく「何か罪やたたり」と言った心ない差別や偏見があり、心の様相、精神面においてもつらい思いをしていますが、注目されることなく家族の問題として扱われています。核家族化が進み障がい児(者)に限らず、高齢者や子育てにも地域社会全体で共に支え助け合うことが、だれもが心豊かで住みやすい、「ユニバーサル・デザインのよい環境づくり」になると考えます。

提案

  • 教育への導入こそ 教育にこそユニバーサル・デザインの導入が最重要です。
    • 幼少のころから良い物・本物にふれ親しめ鑑賞出来る環境づくり、情操教育が必要です。芸術文化等の施設は、子どもも気軽に利用できるようにするべきです。
    • 人は存在(命)が何より高価で尊く、成績学歴・能力・競争と「比較する人生観」から、お互いの存在を喜び、「個性を認める価値観」への転換が大切です。
    • 子どものうちから自分で考え、選択し、自分のことに責任を持つ人格育成が必要です。
    • 本当の自分を見出し、こよなく愛し続け、受け入れ、自分らしさを磨き、自分を最高に生きるセルフイメージを育て高める教育が重要です。
  • 調和が大切  「まちづくり」「ものづくり」には、自分との、相手との、自然との調和を考える事が大切です。
  • 住民の参加意識  「まちづくり」は行政のユニバーサル・デザイン推進室をパイプ役として、住民全員が自分たちのまちは自分たちでつくり育てる意識を持ち、参加していくことが大切です。
  • マニュアルだけでは長続きしない  障がいのある人に接するとき、システムやマニュアルだけでは長続きはしません。子どもに永く受け継がれるようにするには人間としてあたりまえのことをあたりまえに、背伸びすることなく、ごく普通に行っていくことが大切です。
  • 窓口の一本化  IT技術活用による行政機関の連携により、個人に最的確な情報提供、相談助言、申請手続きなどの支援を総合的に行う窓口の一本化が必要です。
  • わかりやすい情報、案内  マーク、色、音声、映像、字幕など多様な手段を使った素早く正しい情報発信と一目瞭然な情報提供、わかりやすい案内が求められます。
  • 発想の転換で使いやすいものづくりを  個々のニーズに合った製品提供。生産者は消費者の不便不都合はチャンスととらえ、発想の転換と逆転の発想で、より使いやすいものづくりに生かしていくことが大切です。

 20世紀はもっと便利に快適に効率的に、をあまりにも追求した結果、人間らしさを失い、さまざまな社会問題が発生し、未来を担う大切な宝である子どもにも影響が現れています。親として子どもに残せるものは、おかれたその場所で幸せを感じとれる力であり、幸せの条件は、内側の決心と、心の教育から始めることが、ふくしまユニバーサル・デザイン育成の第一歩であると思います。

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