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「福島県版ユニバーサルデザイン実現への提案」研究会員からのメッセージです(京野 史恵さん)

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月1日更新
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福島版ユニバーサルデザイン実現への提案

情報とユニバーサル・デザイン

京野 史恵

趣旨

誰もが情報過疎にならないために

 アメリカではリハビリテーション法第208条により、障がいなどの有無に関わらず、情報やデータにアクセスし、利用することが権利として保障されています。福島県も、情報を提供する際には、だれもがそれを利用できるよう、その提供手段や内容に配慮する必要があります。

本当にわかりやすい文章を

 文章は、必要な情報を相手に伝えるためのものです。お役所からの文章は難解な言葉や横文字が多く、わかりにくいといわれます。県民への文章は、わかりやすい言葉を使い、難しい言葉には注釈をつけるなどの配慮が必要です。

デジタルデバイド(情報格差)をつくらないために

 インターネットの普及率は年々増加していますが、年齢別では20~30代の利用が高く、高齢者層の利用はまだ進んでいません。また、郵政省の資料によれば、障がいのある人のインターネット普及率は、一般の普及率より低いとのことです。インターネットが利用できれば、高齢者や障がい者にとってもさまざまな利点があります。だれもがインターネットを利用することができるよう、サポートしていく取組みが必要です。  また、福島県は、全国第3位という広さがあります。地域による情報格差をつくらないような施策が必要です。

わかりやすい表示

 だれもが、必要な情報を手に入れられるよう、公共施設や地図などの表示に配慮し、多国語表記やピクトグラム(絵文字)などの活用を進めていく必要があります。また、施設ごとにばらばらのピクトグラムがあるのではわかりにくいので、統一されたものを使用していく必要があります。

提案

  • 情報提供指針の作成  情報を受け取る側の「わかりやすさ」に配慮し、ユニバーサル・デザインの観点からの情報提供指針を作成する。
  • ホームページの点検、改善  県や関係団体が開設しているホームページを、WAI(ユニバーサル・アクセスの実現を目指し、ウェブアクセシビリティに関する活動を進めている組織)の勧告などに合わせて再点検し、操作しにくい点などがないかを検討し、改善を図る。
  • ボランティアによる支援  高齢者や障がいのある人などに対する情報通信の利用支援を検討し、また、パソコンやインターネットの使い方を教えるパソコンボランティアなどのボランティア、NPOの育成支援を行う。
  • 公共施設の案内表示の統一  県内公共施設の案内の表示の統一や、ピクトグラム(絵文字)を使用する。
  • 情報格差が生じないように  地域における情報格差が生じないよう、長期的な視点からの取り組みを行う。

 情報化社会の進展により、情報化における差別「デジタルデバイド」が問題となりつつあります。年齢やその人の身体的特徴、その居住地域などによって、情報の格差が生じることのないよう配慮していく必要があります。

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