第6章 契約

第1節 通則

(契約書の作成)

第94条 契約権者は、契約を締結すべき相手方が決定したときは、速やかに契約書又は契約内容を記録した電磁的記録を作成しなければならない。

2 契約権者は、前項の契約書を作成する場合においては、必要な事項を記載した契約書案2通を当該相手方に送付しなければならない。

3 前項の規定により契約書案の送付を受けた相手方は、当該契約書案に住所氏名その他必要な事項を記載し、これに記名押印し、関係書類を添えて、これを契約権者に返付するものとする。

4 前項の規定により契約書の返付を受けた契約権者は、速やかにこれに記名押印して当該契約を確定させ、その1通を当該契約の相手方に送付しなければならない。

5 契約権者は、第1項の契約内容を記録した電磁的記録を作成する場合においては、記名押印にかえて、契約内容を記録した電磁的記録に市(町村)長又はその委任を受けた者及び契約の相手方の作成に係るものであることを示すために講ずる措置であって、当該電磁的記録が改編されているかどうかを確認することができる等これらの者の作成に係るものであることを確実に示すことができるものとして総務省令で定めるものを講じる等、必要な措置をとるものとする。

(契約書の記載事項)

第95条 工事又は製造(以下「工事等」という。)の請負契約に係る契約書には、次の各号に掲げる事項(別に定める○○市(町村)工事請負契約約款により契約を締結する場合にあつては、第1号から第3号まで及び第16号に掲げる事項のほか当該契約約款に対する特約条項)を記載するものとする。

(1) 工事等の名称及び内容

(2) 請負代金の額

(3) 工事等の着手の時期及び完成の時期(以下「工期」という。)

(4) 契約保証金に関する定め

(5) 請負代金の全部若しくは一部の前金払又は出来形部分に対する支払の定めをするときは、その支払の時期及び方法

(6) 当事者の一方から設計変更又は工事等の着手の延期若しくは工事等の全部若しくは一部の中止の申出があつた場合における工期の変更、請負代金の額の変更又は損害の負担及びそれらの額の算定方法に関する定め

(7) 天災その他不可抗力による工期の変更又は損害の負担及びその額の算定方法に関する定め

(8) 価格等(物価統制令(昭和21年勅令第118号)第2条に規定する価格等をいう。以下同じ。)の変動若しくは変更に基づく請負代金の額又は工事等の内容の変更に関する定め

(9) 工事等の施行により第三者が損害を受けた場合における賠償金の負担に関する定め

10) 注文者が工事等に使用する資材を提供し、又は建設機械その他の機械を貸与するときは、その内容及び方法に関する定め

11) 注文者が工事等の全部又は一部の完成を確認するための検査の時期及び方法並びに引渡しの時期

12) 工事等の完成後における請負代金の支払の時期及び方法

13) 各当事者の履行の遅滞その他債務の不履行の場合における遅延利息、違約金その他の損害金に関する定め

14) 談合等の不正行為による違約金に関する定め

15) 工事等の目的物に瑕疵があつた場合における担保責任に関する定め

16) 契約に関する紛争の解決方法

17) 前各号に掲げるものを除くほか、必要な事項

2 工事等の請負契約以外の契約に係る契約書には、次の各号に掲げる事項を記載するものとする。

(1) 給付の内容

(2) 契約代金の額

(3) 契約の履行期限

(4) 契約保証金に関する定め

(5) 契約代金の全部又は一部の前金払の定めをするときは、その支払の時期及び方法

(6) 当事者の一方から給付の内容の変更又は給付の中止の申出があつた場合における損害の負担に関する定め

(7) 天災その他不可抗力による損害の負担に関する定め

(8) 価格等の変動若しくは変更に基づく契約代金の額又は給付の内容の変更に関する定め

(9) 給付の完了の確認又は検査の時期及び引渡しの時期

10) 給付完了後における契約代金の支払の時期及び方法

11) 各当事者の履行の遅滞その他債務の不履行の場合における遅延利息、違約金その他の損害金に関する定め

12) 契約に関する紛争の解決方法

13) 給付の目的物に瑕疵があつた場合における担保責任に関する定め

14) 談合等の不正行為による違約金に関する定め

15) 前各号に掲げるものを除くほか、必要な事項

3 工事等の請負契約に係る契約書には、その附属書類として、品名、数量、単価、内訳金額等を記入した請負代金内訳書、工程表、図面、設計書及び仕様書の添付がなければならない。ただし、契約権者が契約の性質その他特別の事由によりその添付の必要がないと認めるときは、その添付を省略することができる。

(契約書の作成の省略)

第96条 契約権者は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、第94条第1項の規定にかかわらず、契約書の作成を省略することができる。

(1) 工事等の請負契約でその請負代金の額が   万円未満であるものにつき、指名競争入札の方法による契約又は随意契約を締結する場合において、請書(第  号様式)の提出があつたとき。

(2) 工事等の請負契約以外の契約でその契約代金の額が   万円未満であり、かつ、登記、登録等の手続きを必要としないものにつき、指名競争入札の方法による契約又は随意契約を締結する場合において、請書の提出があつたとき。

(3) 物件の売払いの場合において、買主が直ちに現金を納めてその物件を引き取るとき。

(4) 請負代金又は契約代金の額  万円未満の場合で契約の履行が確実であると認められるとき。

(5) せり売りに付するとき。

(6) 官公署と契約をするとき。

(7) 郵便はがき、郵便切手、収入印紙及び収入証紙を購入する場合において即日納品されることが確実であると認められるとき。

(契約保証金の額等)

第97条 契約権者は、契約の相手方をして、請負代金又は契約代金の額の100分の10以上の額の契約保証金を現金(現金に代えて納付する小切手にあつては、指定金融機関又は指定代理金融機関が振り出したもの又は支払保証をしたものに限る。)で納めさせなければならない。

2 前項の規定による契約保証金の納付は、次の各号のいずれかに該当する担保の提供をもつて代えることができる。

(1) 第166条第1項各号に規定する有価証券

(2) 当該契約に係る債務の不履行により生ずる損害金の支払を保証する銀行、市(町村)長が確実と認める金融機関又は公共工事の前払金保証事業に関する法律第2条第4項に規定する保証事業会社の保証に係る証書

3 前項の場合において同項第1号の有価証券の担保価格の算定については、第166条第1項に規定するところによる。

(契約保証金の納付)

第98条 契約権者は、契約の相手方をして、当該契約の締結と同時又は直前までに契約保証金を納めさせなければならない。

2 前項の規定による契約保証金の納付の手続については、契約権者が収入権者又は財産管理者となるほか、第3章又は第10章の規定の例による。

3 出納機関は、契約の相手方となるべき者が契約保証金の納付に代えて小切手を納付した場合において、契約上の義務の履行前に当該小切手の呈示期間が経過することとなるときは、その取立て及び当該取立てに係る現金の保管を関係の指定金融機関又は指定代理金融機関をして行わせなければならない。

(契約保証金の減免)

第99条 前2条の規定にかかわらず、契約権者は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、契約保証金の全部又は一部の納付を免除することができる。

(1) 契約の相手方が官公署、その他市(町村)長がこれに準ずると認める法人であるとき。

(2) 契約の相手方が保険会社との間に市(町村)を被保険者とする履行保証保険契約を締結しているとき。

(3) 契約の相手方から委託を受けた保険会社と工事履行保証契約を締結したとき。

(4) 施行令第167条の5第1項又は施行令第167条の11第2項の規定により入札に参加する者に必要な資格を定めた場合においては、契約の相手方が当該資格を有する者であつて、過去2年間に国(予算決算及び会計令(昭和22年勅令第165号)第99条第9号に掲げる公庫、公団等を含む。)又は地方公共団体とその種類及び規摸をほぼ同じくする契約を数回以上にわたり締結し、これらをすべて誠実に履行し、かつ、契約を履行しないこととなるおそれがないと認められるものであるとき。

(5) 随意契約を締結する場合において、請負代金又は契約代金の額が  万円未満であり、かつ、契約の相手方が契約を履行しないこととなるおそれがないと認められるとき。

(6) 1件   万円未満の物品の購入契約を締結する場合において、当該契約に係る物品が当該契約において定める期日までに確実に納入されるものと認められるとき(当該契約の締結の日から15日以内の日を当該期日としている場合に限る。)。

(7) 1件の契約金額が   万円未満の契約を締結する場合において、契約の相手方が第1号に掲げる公共団体以外の公共的団体で市(町村)長が指定するものであるとき。

(8) 市(町村)において、公用又は公共の用に供するため財産を購入する場合において、当該契約の締結と同時に登記義務者から登記をすることについての承諾書の提出があり、かつ、当該財産の引渡しが拒絶されるおそれがないと認められるとき。

(9) 法令に基づき延納が認められる場合において確実な担保が提供されたとき。

10) 財産を売り払う契約を締結する場合において売払代金が即納されるとき。

11) 試験研究、調査等の委託契約を締結する場合において、契約の相手方が契約を履行しないこととなるおそれがないと認められるものであるとき。

12) 市(町村)において公用又は公共の用に供するため財産を借り入れる場合において、契約の相手方が契約を履行しないおそれがないと認められるとき。

13) 貸付契約、補償契約その他契約の性質上契約保証金を納付させることが適さない契約を締結する場合において、契約の相手方が契約を履行しないおそれがないと認められるとき。

2 前項第5号及び第6号の場合において、当該契約の相手方が当該契約に関して当該契約の相手方と同種の営業を営む者で契約権者が確実であると認めるものを連帯保証人として立てるときは、同項第5号中「  万円未満」とあるのは「   万円未満」と、同項第6号中「   万円未満」とあるのは「   万円未満」と、それぞれ読み替えるものとする。

3 契約権者は、第1項第2号又は第3号の規定により契約保証金の納付を免除するときは、契約の相手方となるべき者をして、当該履行保証保険契約に係る保険証券又は当該公共工事履行保証契約に係る保証証券を提出させなければならない。

(契約保証金の還付)

第100条 契約保証金は、工事等又は給付の完了の確認又は検査の終了後に、契約の相手方から契約保証金還付請求書(第  号様式)及び当該契約保証金に係る領収証書の提出を受けて、これと引き換えに還付するものとする。

2 前項の規定による契約保証金の還付の手続については、契約権者が支出権者又は財産管理者となるほか、第4章又は第10章の規定の例による。

(連帯保証人)

第101条 契約権者は、必要があると認めるときは、契約の相手方となるべき者をして、連帯保証人を立てさせなければならない。

2 契約権者は、前項の場合においては、同項の規定により契約の相手方をして立てさせた連帯保証人について次の各号のいずれかに掲げる事由が生じたときはその事由が生じた日から5日以内にさらに連帯保証人を立てる旨を約定させなければならない。

(1) 連帯保証人が死亡し、又は解散したとき。

(2) 法令の規定により別段の資格を必要とされる連帯保証人がその資格を失つたとき。

(遅延利息)

第102条 契約の相手方の履行遅滞による遅延利息は、年3.5パーセントの割合としなければならない。

2 前項の場合において、別に分割履行を認める旨の約定をするときは、遅滞部分に相当する額についてのみ、これを計算するものとしなければならない。

3 前2項の規定により計算した遅延利息の額が100円未満であるときは、遅延利息を支払うことを要せず、その額に100円未満の端数があるときは、その端数を切り捨てるものとする。

(議会の議決に付すべき契約についての措置)

第103条 契約権者は、議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例(昭和○年○○市(町村)条例第○号)に規定する議会の議決に付すべき契約については、議会の議決を得た場合に本契約として成立するものとし、当該議決を得ることができなかつた場合には契約を締結しなかつたものとする旨の文言を当該契約書に付記しなければならない。

2 契約権者は、前項の契約の事案について議会の議決があつたときは、速やかにその旨を契約の相手方に通知しなければならない。

(請負代金等の支出の制限)

第104条 請負代金又は契約代金は、第131条第1項の規定による検査を了したのちでなければこれを支出してはならない。

(部分払)

第105条 契約権者は、工事等の既済部分又は物件の既納部分に対し完済前又は完納前に代価の一部を支払う旨の約定をするときは、請負代金又は契約代金の額が1件につき

万円以上である場合に限り、かつ、当該既済部分又は既納部分に対する代価が当該請負代金又は契約代金の10分の3(前金払に関する約定をもするときは、10分の5(公共工事の中間前金払をする場合の約定をもするときは、10分の6))を超えた場合においてのみこれを行うものとしなければならない。

2 前項の場合において、当該部分払をする額は、工事等についてはその既済部分に対する代価の10分の9、物件の買入れについてはその既納部分に対する代価を超えるものとしてはならない。ただし、性質上可分の工事等の完済部分に対しては、その代価の全額まで支払うものとすることができる。

3 第1項の場合において、既に前金払により当該代金の一部を前払しているときは、当該部分払をする額は、次の算式により算定した額の範囲内としなけれはならない。

(1) 部分払いをまだ一度もしていない場合

(出来高金額×

9

)-(前払金額×

9

×

出来高金額

)

10

10

請負代金又は契約代金の額

(2) 部分払いを既にしている場合

(出来高金額×

9

)-(前払金額×

9

×

出来高金額

10

10

請負代金又は契約代金の額

既に部分払されている額)

4 部分払をする回数は、請負代金又は契約代金の額の別及び前金払の有無の別に応じ、原則として次の表に定めるとおりとする。

請負代金又は契約代金の額

前金払をしない場合

前金払をする場合

中間前金払をしない場合

中間前金払をする場合

  万円未満

  万円以上  万円未満

  万円以上

契約権者が市(町村)長の承認を得て契約の相手方と協議して定める回数

 

 

 (火災保険)

第106条 部分払に関する約定をする場合において、部分払の対象となる工事等に係るものがその性質上火災保険契約の目的となり得るものであるときは、特に必要がないと認める場合を除くほか、これについて火災保険を付し、かつ、当該保険証券を市(町村)に提出する旨を約定させなければならない。

2 前項の場合において、当該火災保険の保険金額は部分払をする金額を下らないものとし、かつ、少なくとも当該工事等が完済され、又は当該物件が完納されるまでをその保険期間として、これを約定させなければならない。

(権利義務の譲渡等の禁止の約定)

第107条 契約権者は、契約により生ずる権利又は義務をいかなる方法をもつてするを問わず、譲渡し、承継させ、若しくは担保に供し、又は工事等若しくは物件の供給を一括して他人に請け負わせ、若しくは委任することができる旨の約定をしてはならない。ただし、特別の必要があつて市(町村)長の承認を受けたときは、この限りでない。

(名義変更の届出)

第108条 契約権者は、法人又は組合とその代表者名義をもつて契約する場合においては、その代表者に変更があつたときはその名義変更に係る登記簿謄本その他のこれを証する文書を添えて、その旨を届け出るべき旨を約定させなければならない。

(契約の解除等)

第109条 契約権者は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、契約を解除することができる旨の約定をすることができる。

(1) 契約期間内に契約を履行しないとき、又は履行の見込みがないと明らかに認められるとき。

(2) 契約で定める着手期日を過ぎても着手しないとき。

(3) 契約の相手方が解除を申し出たとき。

(4) 前各号のいずれかに該当する場合を除くほか、契約の相手方が契約に違反し、その違反によつて契約の目的を達することができないとき、又はそのおそれがあるとき。

2 契約権者は、前項各号のいずれかに該当しない場合であつても、やむを得ない事由があるときは契約を解除し又はその履行を中止させ若しくはその一部を変更することがある旨の約定をすることができる。

(解除等の通知及び契約の変更)

第110条 契約権者は、前条の規定による約定に基づき契約を解除し、又はその履行を中止させるときは、その事由、期間その他必要な事項を記載した文書をもつて契約の相手方にその旨を通知しなければならない。

2 契約権者は、前条第2項の規定による約定に基づき契約の一部を変更する必要があるときは、契約の相手方と当該契約の変更に関する契約を締結しなければならない。

第2節 一般競争入札の方法による契約

(一般競争入札の参加者の資格)

第111条 施行令第167条の5第1項の規定による一般競争入札に参加する者に必要な資格は、市(町村)長が必要の都度これを定める。

2 前項の規定により一般競争入札に参加する者に必要な資格を定めたときは、掲示その他の方法によりこれを公示するものとする。

3 前項の場合においては、一般競争入札に参加しようとする者は、当該入札に参加する者として必要な資格を有することについて、契約権者の確認を受けなければならない旨を併せて公示するものとする。

4 前3項の規定は、施行令第167条の5の2の規定による一般競争入札に参加する者に必要な資格を定める場合に準用する。

(一般競争入札の公告)

第112条 契約権者は、一般競争入札の方法により契約を締結しようとする場合においては、入札期日の前日から起算して少なくとも15日前に掲示その他の方法により、次の各号に掲げる事項について公告をしなければならない。この場合において、急を要するときは、その期間を5日までに短縮することができる。

(1) 入札に付する事項

(2) 契約条項を示す場所及び期間

(3) 入札執行の場所及び日時

(4) 入札保証金及び契約保証金に関する事項

(5) 入札に参加する者に必要な資格

(6) 入札に参加する者は前号の資格を有することについて文書で契約権者の確認を受けなければならない旨

(7) 入札に参加する者に必要な資格のない者のした入札及び入札に関する条件に違反した入札は無効とする旨

(8) 契約が議会の議決を要するものであるときは、その議決を得たときに契約が成立する旨

(9) ○○市(町村)工事請負契約約款により契約を締結する旨

10) その他必要な事項

(一般競争入札参加者の資格の確認)

第113条 契約権者は、一般競争入札を行おうとするときは、入札に参加しようとする者について、入札に参加する者に必要な資格を有することを証明するに足りる書類を徴し、前条第5号に規定する入札参加資格の有無を確認しなければならない。

2 契約権者は、前項の規定により資格の確認をしたときは、その資格を有すると認めた者又は資格を有しないと認めた者に対し、それぞれその旨を通知しなければならない。

(入札保証金の額)

第114条 契約権者は、一般競争入札に参加しようとする者に対し、その者の見積りに係る入札金額の100分の5以上の額の入札保証金を現金(現金に代えて納付する小切手にあつては、指定金融機関又は指定代理金融機関が振り出したもの又は支払保証をしたものに限る。)で納めさせ、又はその納付に代えて担保として第166条第1項各号に規定する有価証券を提供させなければならない。この場合において、当該有価証券の担保価額の算定については、同項に規定するところによる。

(入札保証金の減免)

第115条 前条の規定にかかわらず、契約権者は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、入札保証金の全部又は一部の納付を免除することができる。

(1) 一般競争入札に参加しようとする者が保険会社との間に市(町村)を被保険者とする入札保証保険契約を締結しているとき。

(2) 施行令第167条の5第1項又は施行令第167条の11第2項の規定により入札に参加する者に必要な資格を定めた場合においては、一般競争入札に参加しようとする者が、当該資格を有する者であつて、過去2年間に国(予算決算及び会計令第99条第9号に掲げる公庫、公団等を含む。)又は地方公共団体とその種類及び規模をほぼ同じくする契約を数回以上にわたり締結し、これらをすべて誠実に履行し、かつ、契約を締結しないこととなるおそれがないと認められるものであるとき。

(3) 1件   万円未満の物品の購入契約を締結する場合において、当該契約に係る物品が当該契約において定める期日までに確実に納入されるものと認められるとき(当該契約の締結の日から15日以内の日を当該期日としている場合に限る。)。

2 契約権者は、前項の規定により入札保証金の全部又は一部の納付の免除をする場合においては、入札に参加しようとする者ごとにこれを告げ、かつ、その旨を明らかにした書類を作成しておかなければならない。

3 契約権者は、第1項第1号の規定により入札保証金の納付を免除するときは、一般競争入札に参加しようとする者をして、当該入札保証保険契約に係る保険証券を提出させなければならない。

(入札保証金の納付等)

第116条 契約権者は、前条第1項の規定により入札保証金の全部の納付を免除した者を除くほか、入札に参加しようとする者をして、当該入札を執行する直前までに、入札保証金を納めさせなければならない。

2 前項の規定による入札保証金の納付の手続については、契約権者が収入権者又は財産管理者となるほか、第3章又は第10章の例による。

3 契約権者は、一般競争入札を執行する場合においては、当該入札に参加しようとする者をして、当該入札保証金に係る領収証書を呈示させ、その確認をしなければならない。

(入札保証金の還付)

第117条 入札保証金は、落札者以外の者に対しては落札者が決定したのち、落札者に対してはその者と締結する契約が確定したのちに、それぞれ入札保証金の納付者から入札保証金還付請求書(第  号様式)及び当該入札保証金に係る領収証書の提出を受けて、これと引き換えに還付するものとする。ただし、落札者の納付に係る入札保証金は、当該落札者の同意を得て契約保証金の全部又は一部に充当することができる。

2 前項の規定による入札保証金の還付の手続については、契約権者が支出権者又は財産管理者となるほか、第4章又は第10章の規定の例による。

(予定価格の設定)

第118条 契約権者は、一般競争入札に付する事項の価格を当該事項に関する仕様書、設計書等によつて予定し、その予定価格を封書にし、開札の際これを開札の場所に置かなければならない。ただし、別に定める場合はこの限りではない。

2 予定価格は、一般競争入札に付する事項の価格の総額について定めなければならない。ただし、一定期間継続して行う製造、修繕、加工、売買、供給、使用等の契約の場合においては、単価についてその予定価格を定めることができる。

3 予定価格は、次の各号に掲げる価額によつて定めなければならない。

(1) 契約の目的となる物件又は役務について物価統制令に規定する統制額(同令第3条第1項ただし書の規定による主務大臣の許可に係る価格等の額を含む。以下「統制額」という。)のある場合は、当該統制額を超えない価額

(2) 契約の目的となる物件又は役務について統制額のない場合は、契約権者が適正と認め決定した額

4 前項の規定により予定価格を定める場合においては、当該物件又は役務の取引の実例価格、需給の状況、履行の難易、契約数量の多少、履行期間の長短その他の事情を考慮しなければならない。

(入札の手続)

第119条 契約権者は、入札者をして契約条項その他関係書類及び現場を熟知させたのち入札書を1件ごとに作成させ、第112条第1項の規定による公告に示した日時に当該公告に示した場所においてこれを提出させなければならない。この場合において、入札者が代理人であるときは、その代理権を有することを証明するに足りる書類を提出させ、これを確認しなければならない。

(再度入札)

第119条の2 契約権者は、第118条の規定により定めた予定価格の制限の範囲内の価格の入札がないとき(最低制限価格を設けた場合にあつては、予定価格の制限の範囲内の価格で最低制限価格以上の入札がないとき)は、直ちに再度の入札に付するものとする。

(再度公告入札)

第119条の3 契約権者は、入札若しくは落札者がない場合又は第109条第1項各号のいずれかに該当する事由が生じたことにより契約を解除した場合において、さらに入札に付そうとするときは、法令に別段の定めがある場合を除くほか、第112条第1項の期間は5日までにこれを短縮することができる。

(最低価格の入札者以外の者を落札者とする場合)

第120条 契約権者は、施行令第167条の10第1項の規定を適用する必要があると認めるときは、直ちにその旨を市(町村)長に申し出て、その指示を受けなければならない。

2 契約権者は、施行令第167条の10第2項の規定により最低制限価格を設ける必要があると認めるときは、その都度個々の契約につき、これを定めなければならない。

3 第118条第1項、第3項及び第4項の規定は、最低制限価格を設ける場合について準用する。

(総合評価一般競争入札)

第120条の2 契約権者は、施行令第167条の10の2の規定により総合評価一般競争入札を行う場合において、当該入札を行おうとするとき、落札者決定基準を定めようとするとき、又は落札者を決定しようとするときは、学識経験を有する者の意見を市(町村)長に報告し、その指示を受けなければならない。

(落札の通知)

第121条 契約権者は、落札者が決定したときは、直ちにその旨を当該落札者に通知しなければならない。

第3節 指名競争入札の方法による契約

(指名競争入札の参加者の資格)

第122条 施行令第167条の11第2項の規定による指名競争入札に参加するものに必要な資格は、市(町村)長が別に定める。

2 第111条第2項及び第3項の規定は、前項の規定により指名競争入札に参加する者に必要な資格を定めた場合について準用する。

(指名競争入札の参加者の指名)

第123条 契約権者は、指名競争入札の方法により契約を締結しようとするときは、当該入札に参加することができる資格を有する者のうちから当該入札に参加させようとする者をなるべく5人以上指名しなければならない。

2 契約権者は、前項の規定により入札に参加させようとする者を指名したときは、速やかに文書で第112条各号に規定する事項を通知しなければならない。

(一般競争入札の方法による契約に関する規定の準用)

第124条 第113条から第121条までの規定は、指名競争入札の方法により契約を締結しようとする場合について準用する。

第4節 随意契約等

(随意契約による場合の予定価格の限度額)

第125条 施行令第167条の2第1項第1号の規定により規則で定める額は、次の各号に掲げる契約の種類に応じ、それぞれ当該各号に定める額とする。

(1) 工事又は製造の請負    万円

(2) 財産の買入れ   万円

(3) 物件の借入れ   万円

(4) 財産の売払い   万円

(5) 物件の貸付け   万円

(6) 前各号に掲げるもの以外のもの   万円

(随意契約による場合の契約の相手方の制限)

第125条の2 契約権者は、施行令第167条の2第1項の規定により随意契約の方法により契約を締結しようとするときは、施行令第167条の4に規定する者を契約の相手方としてはならない。

(随意契約の手続)

第125条の3 施行令第167条の2第1項第3号及び第4号に規定する規則で定める手続は、次に掲げる事項を公表することとする。

(1) 契約の発注見通し

(2) 契約の締結前における当該契約の内容、契約の相手方の決定方法及び選定基準、申請方法等

(3) 契約の締結後における当該契約の締結状況(予定価格の決定)

第126条 契約権者は、随意契約の方法により契約を締結しようとするときは、あらかじめ第118条第2項から第4項までの規定に準じて予定価格を定めなければならない。

(見積書の徴取)

第127条 契約権者は、随意契約の方法により契約を締結しようとするときは、契約書案その他見積りに必要な事項を示し、予定価格  万円未満の場合を除くほか、なるべく2人以上の者から見積書を徴さなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる場合にあつては、見積書を徴さないことができる。

(1) 郵便はがき、郵便切手、収入印紙等専売価格の定めがあるものの購入

(2) 官報、新聞、法規追録等の定期刊行物及び図書の購入

(3) 土地及び建物の購入又は借上げ

(4) 賄材料のうち生鮮食料品の購入

(5) 1件の予定価格が 万円未満の賄材料(前号に掲げるものを除く。)の購入

(6) その他契約の内容又は性質上見積書を徴することが適当でないと認められるとき。

(せり売りの手続)

第128条 第111条から第119条まで及び第121条の規定は、せり売りの場合について準用する。

(長期継続契約の締結手続)

第129条 契約権者は、法第234条の3の規定により翌年度以降にわたり不動産を借りる契約を締結しようとするときは、あらかじめ当該契約に係る契約書案その他の関係書類を添えて、(財政担当)課長を経て市(町村)長の承認を得なければならない。当該契約の重要な部分を変更する場合においても、また、同様とする。

第5節 監督及び検査

(監督)

第130条 契約権者は、工事等その他の請負契約を締結したときは、自ら又は職員のうちから指定する者(以下「監督員」という。)をして、当該契約の適正な履行を確保するため、立会い、工程の管理、使用材料の試験又は検査その他の方法により監督をし、又は監督をさせ、契約の相手方に必要な指示をしなければならない。

2 契約権者は、前項の規定により監督員を指定したときは、当該監督員の氏名を契約の相手方に通知しなければならない。

(検査)

第131条 契約権者又は契約権者が職員のうちから指定する者(以下「検査員」という。)は、工事等の請負契約その他の契約に係る工事等又は給付が完了したときは、契約書、仕様書、設計書その他の関係書類に基づき、かつ、必要に応じ当該契約に係る監督員の立会いを求めて、当該工事等又は給付の内容について検査をしなければならない。

2 検査員は、前項の規定により検査をするときは、契約の相手方又はその代理人の立会いを求めなければならない。

3 検査員は、第1項の規定により検査をしたときは、契約の内容を照査し、別段の定めがある場合を除くほか、工事等検査調書(第  号様式)又は検査調書(第  号様式)を作成しなければならない。

4 検査員は、第1項の規定により検査をした場合において、当該工事等又は給付の内容が当該契約の内容に適合していないと認めるときは、その旨及びそれに対する措置についての意見を前項の工事等検査調書又は検査調書に記載しなければならない。

5 第1項の規定は、約定により工事等の既済部分又は物件の既納部分に対し、完済前又は完納前に代価の一部を支払う必要がある場合の検査について準用する。

6 契約権者は、第1項の検査を完了したときは、工事等検査調書又は検査調書を関係の支出権者に送付しなければならない。

(監督又は検査の委託)

第132条 契約権者は、工事等の請負契約その他の契約について、特に専門的な知識又は技能を必要とすることその他の事由により監督又は検査を行うことが困難であり、又は適当でないと認めるときは、あらかじめ、当該契約に係る監督又は検査の委託に関し必要な事項を記載した文書により、市(町村)長の承認を得て、職員以外の者に委託して当該監督又は検査を行わせることができる。

2 契約権者は、前項の規定により職員以外の者に委託して監督又は検査を行わせるときは、当該委託をする者の住所氏名及び監督又は検査を委託した旨その他参考となる事項を記載した文書により契約の相手方に通知しなければならない。

3 第130条第1項及び前条第1項から第5項までの規定は、第1項の規定により監督又は検査の委託をした場合における監督又は検査について準用する。