たばこの煙には、依存症の原因となるニコチンのほかタールなど多くの有害物質が含まれています。そのため、喫煙は、肺がんを始めとするがんや呼吸器系疾患(COPD(慢性閉塞性肺疾患)等)、糖尿病、周産期の異常等の様々な病気の原因となります。
妊産婦自身の喫煙は、本人や胎児への多くの病気のリスクを高めることとなります。そのため、妊娠中のみならず、出産後も禁煙をしましょう。
受動喫煙とは、室内またはこれに準ずる環境において、他人のたばこの煙(副流煙)を吸わされることをいいます。
副流煙には、発がん性物質やニコチン、一酸化炭素などの有害物質が喫煙者が口から直接吸い込む煙(主流煙)の数倍も含まれています。そのため、短期間で少量の副流煙の取り込み(曝露)によっても、肺がんや虚血性心疾患に加え、乳幼児の喘息などの健康被害が生じるとされています。
また、妊産婦や子どもにも、受動喫煙は大きな影響を与えます。受動喫煙を受けることによって、乳幼児突死症候群(SIDS)や喘息の既往のリスクが高まることが科学的に明らかになっています。
加熱式たばこも、紙巻きたばこと同じたばこ製品です。加熱式たばこも、紙巻きたばこと同様に多数の有害物質が含まれており、健康へのリスクがあります。
喫煙はニコチンによる依存症です。
自分の依存度をチェックしてみましょう。
ニコチンは72時間(3日間)で体内から完全に抜けると言われています。
その間、心身への良い効果もいくつか実感できて驚くことでしょう。
20分後:血圧・脈拍が正常になる
8時間後:運動能力が改善(一酸化炭素レベルが正常域に達する。)
48時間後:臭覚・味覚が回復(食事がおいしい)
72時間後:気管支の収縮がとれて呼吸が楽になる
<American Lung Association のパンフレットより>
ニコチンパッチやガム、禁煙薬などの禁煙補助剤を利用することで、禁煙の際の辛さを軽減し、成功率を高めることができます。ニコチンパッチやガムは、薬局で購入することもできます。
平成18年度から禁煙治療は、(一定の基準を満たせば)保険が適用されるようになっています。
県では、禁煙治療を行っている医療機関を紹介しています。
禁煙治療について詳しくは、各医療機関へお問い合わせください。