骨粗鬆症とは、加齢に伴い骨の強度が低下し、骨折しやすくなる病気です。
自覚症状がないまま進行し、わずかな衝撃で骨折してしまうことがあります。
骨折すると、歩行が困難になったり、寝たきりになってしまい、介護が必要な状態につながるリスクが高まります。
女性は男性と比べて生まれつき骨格が小さく、また、妊娠や授乳期などカルシウムを大量に必要とする時期があります。さらに、閉経後は、骨を守る働きをする女性ホルモン「エストロゲン」が急激に低下します。このため、50代以降の女性は骨粗鬆症を発症しやすいと言われています。
骨粗鬆症は、痛みや違和感などの自覚症状がなく、自分では気づきにくい疾患です。
「背中や腰が曲がってきた」「身長が低くなってきた」など、老化によるものと思いがちな症状に、骨粗鬆症が隠れていることがあります。
予防には、食事と運動が重要です。たんぱく質やカルシウム、ビタミンDなどを積極的に摂取する食事と、無理なく続けられる運動習慣を心がけてください。
また、自治体が実施する骨粗鬆症検診を受診したり、整形外科等で定期的に骨密度を検査することで自らの骨の状態を確認することも大切です。そして、骨粗鬆症と診断されたら、主治医とよく相談しながら治療を継続しましょう。
「健康寿命」とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことを言います。
骨は、人が生きていくための日常生活を支える重要な器官です。骨粗鬆症を予防して、骨を健康に保つことは、健康寿命の延伸にもつながります。
人生100年時代と言われる現代、いきいきと活躍できる健康長寿を目指しましょう。