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2014年第一回留学生スタディツアー参加者レポート20(張 放さん)

大学名: いわき明星大学名前: 張 放(中国)

 2日間にわたるスタディツアーの趣旨は、私たち留学生に福島の復興への取り組みや、逆境にも負けずに頑張って生活をしている県民の姿を理解してもらうこと。そして震災が発生してから3年間の、福島県民の元気と過去の生活を取り戻すための努力を私たちに知ってもらうことでした。

 震災が残した傷跡は時間の流れとともに、少しずつ癒えてきているように思えますが、地震が引き金となった原発事故による風評被害は今もなお根強く残っており、かえって福島が直面する最大の困難となりました。津波は美しい海岸を一瞬にして奪い去りましたが、それを上回るくらい放射線による脅威は怖いものです。福島県は農業が盛んであり、野菜や果物は県内でたくさん栽培されていますが、原発事故以降、福島県産の野菜、果物、米、水産品の販路は厳しい状況に追いやられることとなりました。「福島県産」という理由だけで敬遠する人がほとんどでした。さらに、追い打ちをかけたのは、福島を訪れる観光客の激減でした。放射能についての認識不足が、福島への誤認識にも繋がりました。

 私は福島県で5年間暮らしていますが、真面目で勤勉な福島県民を理解するようになり、彼らが一生懸命故郷の復興のために努力していることを身少しずつ近で見守り続けてきました。今回の留学生スタディツアーを通じて、私は福島県民が過去の3年間にわたって、放射能の影響を克服して、農林水産品や水質、空気までの検査を行い、自分自身、そして日本の安全を守るためになされた努力を知るようになりました。なかなか癒えない傷跡も、前向きな生き方でカバーすることができました。一泊二日のツアーはあっという間に終わりましたが、いろんな国から集まった友達と一緒に素敵な週末を過ごし、いい思い出ができました。最後に、この有意義なツアーを企画した福島県国際課に感謝の気持ちを伝えたいと思います。おかげ様で、私は今まで以上に、福島県民がこの3年間で復興のために尽力してきたことを理解し、感動することができました。

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