みなさん、こんにちは、アミル・バラミと申します。今日は福島県での生活と、最近開かれたJETスタディツアーの経験についてご紹介したい。8月に県北地方の山などの美しい自然に囲まれた、人口のわずかな1万2千人の桑折町でALT(外国語指導助手)として働き始めた。蒸し暑い夏の最後と、きれいな紅葉で溢れている涼しい秋を過ごし、わくわくしながら、少しずつ日本での新しい生活に慣れてきた。 JETプログラムで福島県に派遣されることになった時、地元の家族と友達は心配や不安でいっぱいだった。周りにいる人より福島県のニュースや進展に注目していた私でも、正直に言うと不安な気持ちはあった。海外に住んでいると震災後の進展についての、正確な、信ぴょう性のある情報を見つけるのは簡単なことではない。扇情的で、恐怖を利用するような記事がたくさん出ている中ではなおさらだ。しかし自分できちんと調べる努力をし、福島の現状を把握し、福島県に住んでいる人々の話を聞き、アドバイスを受けることにより、心配や不安のほとんどを静めることができた。8月7日に福島県に着いた時はもう、新しい就職先に対し、期待や熱意でいっぱいだった。 8月に来県してから、福島はその期待に応えただけではなく、はるかに上回ったと言える。桑折町と県内の他のところでは数えきれない、優しく迎えてくれた人に会ってきた。美味しい料理を食べ、会津からいわきまで幅広い美しい自然や歴史的な場所を見てきた。県庁が開催した、いわきのJETスタディツアーに参加できたことにも感謝している。スタディツアーは2日間で、まずは福島農業総合センターを訪れ、研究者や農家の手による、県内で生産された食べ物の安全確保のための取組みを見た。その後はいわきにある地震で津波に襲われた久之浜地区を訪れ、凄まじい被害に驚きながら、市民の自宅の再建や生活の復興に対する希望や決意に感動した。 いわきで農家、工場、企業などの幅広い復興活動を見て、感激を受けたが、風評被害による復興への悪影響を見て、挫折も感じた。福島県民による食べ物の安全確保や家族を守るための取組に関する正確な情報発信により、世界中の人々が安心し、日本で5本の指に入るくらい美しく、深い歴史のある、そしてなによりも優しく迎えてくれる福島に気軽に訪れ、観光や仕事が悩まずにできるようになってほしい。私はこれからもこういった取組に貢献していきたい。 |
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