数か月前に福島に来て以来、JETスタディツアーに参加して、初めて、自分で津波被災地を見て、復興のために前に進まなければならない地域の方達に会うことができました。来る前は、福島県がどんな県なのか、まして3.11以後、人々がどんな生活を送っているのか全然分かりませんでした。福島は、ニュースで話題の言葉になっていましたので、海外では、どうしても被災したイメージで福島を見てしまいます。福島県の私の赴任地、矢吹は、地震で大きな被害を受けましたが、私が来た時には、以前家々が立ち並んでいた空地が、2年前の災害を思いおこさせる唯一のものでした。 いわきのツアーでは、小名浜から久ノ浜の沿岸を旅しました。2年間の月日が過ぎましたが、するべきことが沢山あります。以前住宅があった場所で建設が進んでいて、住民は、戻りたがっていました。海のそばの家に戻ることを考えている人々についてどう思うか町の人たちに尋ねると、そこが自分たちの住まいだから、戻りたいのは当然だと言われました。海岸から離れた場所にあるオーガニック・コットン畑を訪れました。県内では、多くの農家が生産高に悪影響を与える放射能を恐れて、土地の耕作を止めざるを得ませんでした。その中で、多くの農家にとって、コットンを通して地域経済を復活する草の根プログラムは、いわきで農業を再開するための創造的道筋なのです。今まで、こんなに近くでコットンを見たことがありませんでしたし、綿摘みも初めてでした。天候にも恵まれ、参加した地域のボランティアプロジェクトの経験は、とても楽しく、忘れられない思い出になりました。 色々な人とコーヒーを飲みながら、生活がどのような変化したのかそしてこれから何を希望するのかを語り合いました。3.11の災害で、多くの人々が何のため、誰のために仕事をするのか考え直すことになりましたし、福島そして故郷に心を寄せるようになりました。また、福島の人々が、他県からも人が訪れ、復興のための努力を実際に見てもらいたいと思っていることを知りました。そして何よりも、地産地消という地元の生産で自分もコミュニティにも力をつけようとしているのです。 |
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