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第03回:七転び八起きの感動をその手に

 西へ行く。
 先日初冠雪を記録した磐梯山の山頂部はすでには染まり始めており、
 行く先々に見かける紅葉と交互に
 うつくしまの深秋絵図を織り出す。
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 やがて会津地方の重鎮・喜多方市に着いた。
 細い農道の突き当りに、喜多方市高齢者生産活動センターが密かにそびえ立つ。 

 ここで、我々が高齢者(とはいえ、みんなは我々よりも元気一杯に働いている)の先生たちの指導の元、会津地方の伝統工芸品「起き上がり小法師」の絵付け作業に挑戦した。
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 うん~なれない筆に悪戦苦闘な人もいたよね。
 それでもみんな、全身全霊に絵付けに集中し、日本の伝統文化に敬意を払っている。
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   名師の指導だけあって、最終的みんなが素敵なオリジナル小法師作成に成功した。
 自作の起き上がり小法師を手に載せ、一つ一つの重さが違うことに気付いた。
 似た者同士とはいえ、よく見たら、それぞれの顔が異なっていることも。
 まるで我々人間と同じではないか。
 「芸術品は作者より魂が吹き込まれる」とよく言われるが、なんとなく分かった気がする。
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 先生たちの話によると、喜多方市高齢者生産活動センターは高齢者の生きがいや創造の場として、手芸、織物等の生産活動を行っており、ここに若者が訪れて交流を行うことは、みなさんが大歓迎とのこと。

 世代や言葉の壁を乗り越え、我々に先生たちの優しさに癒された。
 人と人の交流は、匠な話術よりも、笑顔のひとつで互いに意思疎通できることがある。そう、起き上がり小法師のような笑顔でいいです。

 喜多方市高齢者生産活動センターの先生たち、本当にありがとうございました!

(投稿者:徐)

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