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株式会社磐城高箸

印刷用ページを表示する 掲載日:2025年3月7日更新

県産スギ、ヒノキ材を使用した鉛筆等の製造プロジェクト(H30)

平成30年度木材製品需要拡大技術導入事業で実施。

株式会社磐城高箸

株式会社磐城高箸の写真

代表取締役 髙橋正行
株式会社磐城高箸のホームページ

プロジェクトの概要

県産材スギ、ヒノキ材を使用した鉛筆の試験製造のため、後工程に必要な芯を入れるため板に溝を掘る切削機、芯を挟んだ板を接着する治具、芯の入った板から鉛筆を削りだす成形機の開発を行い、試験製造と性能試験に基づき発生すると考えられる問題点を抽出し、機械を改良後、実用化を目指す。

木材を加工している様子

髙橋代表取締役に聞いてきました!

鉛筆づくりの始まり

最初は、国産材割り箸を製造する会社でした。東日本大震災をきっかけに、被災地である岩手、宮城、福島の復興に役立てて貰うため、「三県復興 希望のかけ箸」を売り出して、売り上げの一部を義捐金として寄付していました。ある時、寄付金を市長へ対面で渡せる機会があり、その際にいわき市で割り箸を使ってもらえないかという話をしました。すると、翌日いわき市長より電話があり、鉛筆を作ってみないかと話がありました。
そこで、ヒノキの自生域の北限がいわき市であることに掛けて「北限のヒノキ鉛筆」を発売しました。しかし、無垢の国産ヒノキ材での鉛筆製造は製造効率の悪さから、製造を受けてくれていた工場から断られるようになりました。そのころから、自社で製造することを考え始めました。

工場の移転(旧校鉛筆)

それまでは、いわき市内の工場で国産材割り箸製造を行っていましたが、割り箸工場を旧いわき市立田人第二小学校南大平分校へ移転しました。
小学校の古き良き外観とたたずまいに伝統産業である割り箸製造に親和性があると感じていました。
一方、鉛筆に関しても一番使うのが小学生ということもあり、惜しまれながら廃校になった小学校で少量ずつ作り始めるというストーリーが商品にそのまま落とし込めそうと考えていました。

機械の開発と木材製品需要拡大技術導入事業

しかし、鉛筆製造への新規参入は全国でも例がなく50年ぶりということもあり、機械を製造できる会社がありませんでした。
そんな中、割り箸を製造する機械を造った北海道のメーカーに相談したところ請け負ってもらえることになり、鉛筆製造の機械を導入するために木材製品需要拡大技術導入事業が活用できることを知りました。
そして、できあがった機械を改良しながら、なんとか鉛筆の製品化に漕ぎ着けました。

旧校鉛筆の写真

磐城高箸HPより

色鉛筆への展開(ふくしま 木守りの色えんぴつ(6色入))

鉛筆製造の精度(歩留まり)が上がってくれば、色鉛筆もできるという確信がありました。「ふくしま 木守りの色えんぴつ(6色入)」は校庭のジャングルジムから校舎を見たときの色から選びました。

校庭の写真

ふくしま木守りの色えんぴつの写真

磐城高箸HPより

鉛筆はストローへ(ちゅ~ちゅ~又兵衛)

もともとは、鉛筆を製造する際に1セットに1本は芯が入らずに削り出される部分があり、その部分を利用しようと考えていました。そこで、中をくりぬきストローにすることを思いつきました。しかし、試作してみると8時間ずっと作業して、合格品はたった15本でした。そこで、箸のように数をつくるのは難しいと思い、コラボすることを考えました。いわき市の地酒「又兵衛」を製造する四家酒造は、あまりコラボなどはしない企業だったため、最初2年は門前払いでした。3年目にやっとコラボに漕ぎ着けました。
「ちゅ~ちゅ~又兵衛」の名前は3年間頭に残っており、商品名には自信がありました。
テレビでも取り上げられて、売れ行きは好調です。

ちゅ~ちゅ~又兵衛の写真

磐城高箸HPより

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