建設産業は、ダムや橋などの後世に残る巨大構造物の建設、国民のくらしに欠かせない道路や鉄道などのインフラ整備や維持、住宅や学校などの公共施設の建設などを担う、無くてはならない産業です。
身の回りを見てみると、そこには建設産業によってつくられ、守られている私たちの暮らしが見えてきます。
建設産業全体では約500万人(全体の約7.3%)が働き、技術者として約36万人、技能者として約320万人、その他設計、積算、事務や営業として約140万人の方々が活躍する主要な産業です。
日々の暮らしに欠かせないインフラ(社会資本)をつくる。これが建設産業の第一の役割です。
経済を活性化し、人々の安全・安心な暮らしを確保するために、社会から必要とされ、整備が待ち望まれているインフラの数は多いです。
日本では、様々な用途や規模の建物が全国各地に建設されています。
最先端の建設技術を結集した高層ビル、伝統に裏打ちされた木造住宅など、建設産業が長年培ってきた知恵と技術で人々の暮らしを支えています。
日本では各地で大規模な自然災害が繰り返されています。
地域密着の建設会社は、災害が発生したら被災地に一番乗りして復旧に当たります。今後はインフラの維持・補修の重要性もますます高まります。
険しい地形、軟弱な地盤、多発する地震、狭い建設用地。
厳しい環境で磨かれた日本の建設技術は、世界でも注目されています。
最近はICT(情報通信技術)の活用によって、さらなる進歩を遂げています。
道路や鉄道などのインフラ、オフィスや住宅などの建物。つくるためには工事の前に計画、調査・測量、設計という重要な仕事があります。また、工事が完成して使い始めた後にはきちんとまもっていくことが必要です。建設産業は、工事だけでなくこれらのすべての仕事に関わっています。
「土木のしごと」は、山や森、川、海などの自然を相手に、道路や鉄道、トンネル、ダム、橋、港湾など私たちの暮らしや経済活動を支える社会基盤(インフラ)をつくる仕事です。蛇口をひねると水が出る、橋やトンネルができて移動時間が短くなる、自然災害の被害を減らすなど、私たちの安全で便利な暮らしを支えています。
「建築のしごと」は、戸建やマンションなどの住宅をはじめとして、ショッピングモール、病院、レストラン、学校、工場、オフィスビルなどの、私たちが生活したり、食事をしたり、勉強したりする建物をつくり、私たちの快適で安全な日常生活を支えています。
出典:建設産業人材確保・育成推進協議会 建設産業ガイドブック