見つめよう 進めよう 広げよう 人権教育 ~教師のための人権教育指導資料~
はじめに 「人権について考えてみましょう」
このホームページは、平成18年3月に発行された「人権教育指導資料」をリニューアルし、学校における人権教育を推進するために参考となる事例や指導資料、相談窓口などを紹介しています。子ども一人一人が、かけがえのない存在として認められ、その個性や能力が大切にされる理想の学校づくりを目指し、先生方に、人権についての理解を少しでも深めるきっかけにしていただければ幸いです。
「人権とは、何ですか」
「あなたは人権について、どのような考えをもっていますか。」
そんな質問をされたら、あなたは、どのように答えますか。
「人権」というと、何か「堅苦しいもの」、「自分には関係ないもの」だと、ちょっぴり逃げ腰になってしまいがちですが、ここに、その問いに端的に答えた一文があります。
すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である。人間は、理性と良心とを授けられており、互いに同胞の精神をもって行動しなければならない。
これは、『世界人権宣言 第一条』にある条文です。この条文でうたわれているとおり、「人権」とは、「すべての人間が生命と自由を確保し、それぞれの幸福を追求する権利」あるいは「人間が人間らしく生きる権利で、生まれながらにもつ権利」であり、私たちが、社会生活において幸福な生活を営むために必要な権利であり、日本国憲法によって、すべての国民に保障されている権利でもあります。ですから、「人権」について、真剣に考え、自分の意志で積極的に実践し、自分たちの力で大切に守り育てていく責任が、私たち一人一人に課せられているのです。
学校教育における人権教育の改善・充実の基本的考え方
人権教育の目標:児童生徒が、発達段階に応じ、人権の意義・内容等について理解するとともに、「自分の大切さとともに他の人の大切さを認めること」ができるようになり、それが、様々な場面等で具体的な態度や行動に現れるようにすること。
- 「自分の大切さとともに他の人の大切さを認めること」ができる事が知的理解だけでなく、態度や行動に現れる必要がある。
- 他の人とともによりよく生きようとする態度や、集団生活における規範等を尊重し、義務や責任を果たす態度、具体的な人権問題に直面してそれを解決しようとする実践的な行動力などを、児童生徒が身につけることができるようにする。
- (1)他の人の立場に立てるような想像力や共感的に理解する力
(2)伝え合うためのコミュニケーションの能力やそのための技能
(3)人間関係を調整する能力などの能力や技能を総合的にバランスよく培う事が求められる。