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【2014年11月20日(木曜日)】 Vol126

印刷用ページを表示する 掲載日:2018年3月26日更新

目次

  • リレーエッセイ
      県教育委員会委員 境野 米子(さかいの こめこ)
  • 日々の思い
      前いわき市立小名浜第一小学校長  片寄 信(かたよせ まこと)
  • お薦めの一冊コーナー
  • 学校自慢コーナー
    • いわき市立夏井小学校
    • 会津若松市立第四中学校
    • 福島県立磐城桜が丘高等学校
    • 福島県立聾学校
  • お知らせ
  • 編集後記

リレーエッセイ

「福島で生きることを誇りとするような放射線教育を」

県教育委員会委員  境野 米子(さかいの こめこ)

 東日本大震災・原発事故の直後から県内外で県の施策についての御批判が寄せられてきました。それは、3年以上たった今も、あまり変わらないように思います。
「福島県は、なんで子どもたちを避難させないのか」
「放射性物質の飛散の状況は、県民に知らされていないらしい」
「放射性物質が怖いとか、危険とかを口に出して言えないようだ」・・・
そうした根も葉もない「うわさ」が、結局は福島県産の農産物を買わない、あるいは、汚染されている福島に行きたくないなどの「風評」につながっているのでしょう。

 一生懸命に説明しても、説明に耳を傾けたり福島県のありのままの姿を見ようとしない方々に、納得してもらうのは難しいと思いながらも、将来のある子どもたちのことを考えると、あきらめるわけにはいきません。

 そんなときに、全国の公害教育の専門家による「福島調査」に同行し、福島県教育委員会義務教育課の方々から『放射線等に関する指導資料第3版』の丁寧で説得力のあるレクチャーを受けました。
 一番新しい第3版(平成26年3月発行)には、事故を伝える新聞の記事や事故後の原子力発電所の写真、線量測定マップ、放射性物質の放出状況等が掲載されており、子どもたちの健康や安全な生活に対する放射線の影響を最小限にする取り組みなどが紹介されています。

 事故直後の、高い線量がどんな影響を及ぼすのか、何をしたらいいのかなど、全くの手さぐりで取り組み始めた放射線教育は、版を改めるごとに充実し、県内公立小中学校における放射線教育の実施率が100%となるなど、大きな成果をあげていることがわかり、胸が熱くなりました。

 事故直後から放射線の健康影響についても相反する意見が氾濫し、家族やコミュニティーなどに大きな軋轢をもたらしています。
しかし、未来を生きる子どもたちが、ここ福島に生きることを誇りとし、放射性物質から目をそらさずに生きていくことができるよう、こうした放射線教育が大きな力となることを確信いたしました。

 学校現場での取組には、現場の教師の方々の大変なご苦労があるものとお察しいたしますが、関係者は力を合わせていただきたいと強く願っています。

日々の思い

「追求、追究・・そして、チャレンジ!」

前いわき市立小名浜第一小学校長 片寄 信(かたよせ まこと)
  
 今年の4月から連続テレビ小説を楽しみに見ています。
 9月まで放映された『花子とアン』は、『赤毛のアン』に代表されるモンゴメリなどの英米児童文学を日本語に翻訳し、翻訳家として活躍した村岡花子の半生をもとにしたドラマで、外国の文学を通して人々の心の支えになりたいという主人公の強い思いが表されていました。

 9月末から始まった『マッサン』は、日本で初めて国産のウイスキーを造る竹鶴政孝とスコットランド人の妻をモデルとしたものです。どちらも主人公の人間としての成長や人々との出会いが描かれ、私は主人公の自己目標に対する限りない追求心やチャレンジ精神に心を動かされました。

 そして、先月、赤崎勇・天野浩・中村修二の3氏が「青色発光ダイオード(LED)」の研究で今年のノーベル物理学賞を受賞されました。
 赤崎・天野両氏は青色のLEDを作り出し、中村氏は青色LEDの明るさを増し量産化することに成功しました。この3氏は、まさに青色の発色を追究した人たちです。

 さて、テレビのアンテナは日本人による世界的な発明であることを御存知でしょうか。地デジ化によって大きめのVHF用のアンテナは現在使われていませんが、小型のUHF用のアンテナはどこでも見かけます。その名前は、「八木・宇田アンテナ(やぎ・うだアンテナ)」と言います。これは、八木秀次・宇田新太郎氏によって発明されたアンテナで、
 東北帝国大学において八木教授の指導の下で当時八木研究室にいた宇田講師が実用化のための研究に取り組み、1926年に特許が取得されましたが、当時の国内では見向きもされず、電波の方向を定めて送・受信できる高い性能を持ちながら、軍関係者から「敵に居場所を教えるようなもの」と否定されました。

 しかし、国外では画期的発明であると注目され、第二次大戦中は英軍、米軍、独軍などが活用し、日本ではその存在が殆ど知られることなく、世に知れ渡るのはだいぶ後のことになります。この発明は電気技術史に残るものとして1995年、IEEEマイルストーンに認定され、銘板は東北大学片平キャンパスに置かれています。
 私は、テレビアンテナが目に入るたびに、この発明にまつわるエピソードを思い出します。

 ふくしまの未来を担う子供たちには、多くの先人がそうであったように、目的に向かって追求したり、課題解決に追究したり、新しいことに果敢にチャレンジする、行動力に満ちた人になってほしいと願っています。

※IEEEマイルストーンとは、電気工学及び電子工学技術の学会であるIEEE(アメリカ合衆国に本部を置く)が、電気・電子技術やその関連分野における歴史的偉業に対して認定する賞です。

※片寄信先生は、平成25年度教育者表彰(文部科学大臣表彰)を受賞されました。

お薦めの一冊コーナー

 このコーナーでは、福島県立図書館司書のお薦めの一冊を御紹介します。

おすすめの一冊 『きっぷのルールハンドブック』 (土屋 武之/著 実業之日本社 2014年8月)

 どうしてきっぷを買うと、電車に乗れるのか。そもそも、きっぷとは何なのか。SuicaなどのICカードの仕組みとは・・・。

 日頃当たり前のように利用している電車ときっぷには、不思議なことが沢山あります。鉄道専門ライターである著者が、それら一つ一つの疑問を噛み砕いた言葉と図で解説しています。
 電車に乗る際、試してみたくなる豆知識がいっぱいの一冊です。(県立図書館司書 H.H) 

県立図書館024-535-3218
http://www.library.fks.ed.jp/

学校自慢コーナー

 このコーナーでは、各学校の特色ある取組を御紹介します。詳しい内容を県教育委員会のホームページで紹介していますので、御覧ください。

『向上心を持ち、意欲的に学習する子どもの育成』

 いわき市立夏井小学校

 本校は児童数102名の小規模校の利点を生かし、“チームワーク・ネットワーク・フットワーク”をモットーに、様々な体験活動を実施しています。特に外部講師を活用した地域密着型の授業を推進し、教育活動の活性化を図っています。

  いわき市立夏井小学校の学校自慢のページへ[PDFファイル]
  いわき市立夏井小学校のホームページへ

『ならぬことはならぬものです』

 会津若松市立第四中学校
 
 『若松四中生徒心得七ヶ条』の制定や『白虎隊の道をゆく』強歩大会を実施しています。

 会津若松市立第四中学校の学校自慢のページへ[PDFファイル]
 会津若松市立第四中学校のホームページへ

百年を超えて、なお薫るもの』

 福島県立磐城桜が丘高等学校

  今年は本校が創立されてから百十年目の年に当たり、同窓会、PTA、本校職員が合同で百十周年記念事業実行委員会を組織し、記念事業を計画し、実行しました。
 
 福島県立磐城桜が丘高等学校の学校自慢のページへ[PDFファイル]
  福島県立磐城桜が丘高等学校のホームページへ

『「学力、言語力、そして生きる力」の育成』

 福島県立聾学校

 本校では学校経営・運営ビジョンで目指している「学力、言語力、生きる力」を育てるために、今年度は特に、読書活動に力を入れています。図書館の図書貸し出し数は、9月末現在で、昨年度より160冊多くなっています。
 これからも各学部の特色を活かし、さらに取り組んでいきます。
 
 福島県立聾学校の学校自慢のページへ[PDFファイル]
 福島県立聾学校のホームページへ

お知らせ

 吾妻の山並みが雪化粧をはじめました。里山では実りの季節を迎えています。街にクリスマスソングが流れるのも、もうまもなくです。
 さて、ここからは11月のお知らせコーナーです。

教育総務課からのお知らせ

教育フォーラムを開催しました!

 11月1日(土曜日)「ふくしま教育の日」に、安積黎明高校で教育フォーラムを開催しました。震災から三年半余りが経過したことを踏まえ、「いま再び ふくしまからのメッセージ」をテーマとし、6名の意見発表者が若者の視点から、ふるさとへの思いやふくしま復興にかける情熱を発表しました。
 また、フィナーレでは、会場に集まった約300名の参加者の前で杉教育長とともにメッセージを発表しました。

 教育フォーラムの発表意見・動画等はこちらから御覧ください。
   →平成26年度教育フォーラムを開催しました[PDFファイル]

「ふくしま子ども宣言作文コンクール」表彰式を行いました!

 今年度は「ありがとうの気持ちを忘れない」をテーマに、小学6年生を対象に作文を募集したところ、昨年の1120作品を大きく上回る2434作品の応募がありました。審査の結果、最優秀賞1名、優秀賞4名が選ばれ、教育フォーラムの開会前に表彰式が行われました。

 入賞者と受賞作品集はこちらから御覧ください。
   →平成26年度「ふくしま子ども宣言」作文コンクール受賞者一覧[PDFファイル]

義務教育課・高校教育課からのお知らせ

ふくしまグローバルセミナー2014を開催します!

 日時:平成26年12月20日(土曜日)、21日(日曜日)(20日のみの参加も可)
 会場:JICA二本松
 募集人数:高校生以上の方 150名
 募集締切:平成26年12月1日(月曜日)
 参加費用:1泊2日 4,000円 20日のみ 1,000円
   詳しくはこちらを御覧ください。
     →ふくしまグローバルセミナー2017の詳細はこちら
※「ふくしまグローバルセミナー2014」は、多文化共生・国際交流・国際理解・国際協力について考えるセミナーです。外国出身者による母国紹介や国際協力現場レポートなど幅広い内容の講座があります。

会津自然の家からのお知らせ

「会津の冬を満喫!ウィンターフェスティバル」を開催します!

 期間: 平成27年1月24日(土曜日)、25日(日曜日)
 募集: 平成26年12月2日(火曜日)から20日(金曜日)
 会場: 福島県会津自然の家、猪苗代スキー場
 参加対象:県内在住の小中学生とその家族160名
   (県北・県中・県南:50名 会津・南会津:50名 いわき・相双:60名)
 ※スキー体験やソリ・チューブ遊び、雪と親しむ活動を行ったり、会津の民話を聞いたりします。

会津自然の家 0242-83-2480
http://www.aizu-nc.fks.ed.jp/

編集後記

 今年の教育フォーラムは大変多くの方々の御協力・御参加のもと、無事開催することができました。誠にありがとうございました。

 中学生、高校生をはじめとする意見発表者の意見を聴きながら、志の高さに感銘を受けました。同時に、そうした生徒さん、学生さんを育んだ福島の先生方の不屈の熱意や優しさを思い、胸が熱くなりました。

 終了後、来場された何名かの先生から「自分の学校でも震災を振り返ってじっくり考える時間(授業)をもちたい」とのご意見をいただきました。そこでまた、先生方の教育魂に感服したのです。

 これからもしっかりと学校現場を支えていかなければと心新たにした一日でした。

教育総務課長 大類 由紀子(おおるい ゆきこ)

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