このほど、厚生労働省から平成26年「労働争議統計調査」の結果が公表されましたので紹介します。 「労働争議統計調査」は、我が国における労働争議について、行為形態や参加人員、要求事項などを調査し、実態を明らかにすることを目的としています。調査では労働争議を2種類に大別しており、労働組合や労働者の団体とその相手方との間で生じた紛争のうち、同盟罷業(ストライキ)などの争議行為が現実に発生したものを「争議行為を伴う争議」、争議行為を伴わないが解決のため労働委員会等の第三者が関与したものを「争議行為を伴わない争議」とし、この2種類を合わせて「総争議」としています。 【調査結果のポイント】 1 総争議 平成26年の件数は495件(507件)で5年連続の減少となり、比較可能な昭和32年以降、最も少なかった。(最多は昭和49年の10,462件。) 2 争議行為を伴う争議 (1)全体では前年と比べて件数、総参加人員、行為参加人員とも増加した。 件数 80件(71件) 総参加人員 74,438人(52,350人) 行為参加人員 27,919人(12,910人) (2)半日以上の同盟罷業では前年と比べて件数は減少したが、行為参加人員と労働損失日数は増加した。 件数 27件(31件) 行為参加人員 14,989人(1,683人) 労働損失日数 19,932日(7,035日) 3 労働争議の主要要求事項 争議の際の主な要求事項(複数回答2つまで)は、「賃金」に関するものが257件で最も多く、次いで「経営・雇用・人事」が157件、「組合保障及び労働協約」が156件であった。 4 労働争議の解決状況 平成26年中に解決した労働争議(解決扱いを含む。)は435件(395件)で、総争議件数の87.9%であった。そのうち「労使直接交渉による解決」は123件(92件)、「第三者関与による解決」は136件(145件)であった。 なお、「第三者関与による解決」をみると、労働委員会関与が135件で最も多く、内訳としては「あっせん」が130件で大部分を占めていた。 ※ ( )内の数値は平成25年のものである。 ※ 詳細は、こちら厚生労働省ホームページ「平成26年労働争議統計調査の概況」をご参照ください。 ページの上部に戻る |