ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
ホーム > 組織でさがす > 労働委員会事務局 > 個別Q&A2-(1)労働条件の明示

個別Q&A2-(1)労働条件の明示

印刷用ページを表示する 掲載日:2024年1月9日更新
Q&Aのトップに戻る
 

労働条件の明示

質問

 最近働き始めましたが、会社から詳しい労働条件が示されませんでした。労働条件は示してもらえないのでしょうか。

答え

 会社は労働者に対して労働条件を示さなければなりません。

解説

●労働条件の明示義務

 使用者(会社)には、労働者と労働契約を結ぶ際に、賃金、労働時間その他労働条件を明示する義務があります(労働基準法第15条第1項及び同法施行規則第5条)。
 労働条件が明示されない場合、会社に対して労働条件を明示するよう求めてください。

●明示しなければならない労働条件

 労働契約の締結に際し、使用者が明示しなければならない労働条件は、次のとおり定められています。 

 1.必ず明示しなければならない事項
  (1)書面の交付によらなければならない事項(※1)
  ア 労働契約の期間
  イ 有期労働契約を更新する場合の基準(※2)
  ウ 就業の場所・従事する業務の内容(※4)
  エ 始業・終業時刻、所定労働時間を超える労働の有無、
    休憩時間、休日、休暇、交代制勤務をさせる場合は
    就業時転換に関する事項
  オ 賃金の決定・計算・支払いの方法、賃金の締切り・
    支払いの時期に関する事項
  カ 退職に関する事項(解雇の事由を含む) 
  (2)明示のみで足りるもの
  キ 昇給に関する事項(※3)
 2.就業規則に定めをした場合には明示しなければならない事項
  ク 退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決  
    定、計算・支払いの方法、支払いの時期に関する事項(※3)
  ケ 臨時に支払われる賃金・賞与などに関する事項(※3)
  コ 労働者に負担させる食費・作業用品その他に関する事項
  サ 安全衛生に関する事項
  シ 職業訓練に関する事項
  ス 災害補償、業務外の傷病扶助に関する事項
  セ 表彰、制裁に関する事項
  ソ 休職に関する事項

  ※1 労働者が希望した場合は、FAX、Eメール、SNSのメッセージ機能等の方法により明示することができます。ただし、出力して書面を作成できるものに限られます。
  ※2 使用者が、有期労働契約を更新する場合があると明示したときは、契約を更新する場合または更新しない場合の判断基準も、併せて労働者に示す必要があります。
  ※3 パートタイム労働者(1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者に比べて短い労働者)については、「昇給の有無」、「退職手当の有無」、「賞与の有無」、「相談窓口」を書面等で明示する必要があります。(パートタイム労働法第6条第1項及び同法施行規則第2条第1項)
  ※4 2024年4月1日以降に契約締結・有期労働契約の更新をする場合、今後に見込まれる配置転換先や在籍型出向先の場所や業務の範囲(これを「変更の範囲」といいます。)も書面により明示する必要があります。

 

 

 

 

 

●明示した労働条件と事実の相違

 使用者が明示した労働条件が事実と異なる場合には、労働者は即時に労働契約を解除することができます(労働基準法第15条第2項)。

●労働条件に関するトラブルの未然防止

 後々のトラブルを防止するためにも、使用者・労働者は、労働契約の内容について、書面による明示が義務づけられていない労働条件も含めて、できる限り書面により確認することが望ましいと考えられます(労働契約法第4条第2項)。

ページの上部に戻る