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別Q&A11-(3)退職時の証明書の交付

印刷用ページを表示する 掲載日:2019年3月29日更新

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退職時の証明書の交付

質問

 再就職先の会社から、採用するに当たり、先月退職した勤務先の退職証明書を提出してほしいと言われました。
 このため、前の勤務先に退職証明書の発行を依頼しましたが、「退職したのだから、もう関係ない。」と取り合ってもらえません。
 退職証明書は発行してもらえないのでしょうか。

答え

 退職証明書は発行してもらえます。

解説

1.退職時の証明書の交付義務

 労働基準法では、労働者が退職の場合において、証明書を請求した場合、使用者は遅滞なく交付しなければならないとされています(同法第22条第1項)。
 労働者が証明書を請求できる事項は、
 ・使用期間
 ・業務の種類
 ・その事業における地位
 ・賃金
 ・退職の事由(退職の事由が解雇の場合は、その理由を含む)
となっております。
 さらに、解雇の理由については、具体的に示す必要があり、就業規則の一定の条項に該当することを理由として解雇した場合には、就業規則の当該条項の内容及び当該条項に該当するに至った事実関係を証明書に記入しなければならないとされています。
 また、証明書には、労働者の請求しない事項を記入してはなりません(同法第22条第3項)。したがって、解雇された労働者が解雇の事実のみについて使用者に証明書を請求した場合、使用者は解雇の理由を証明書に記載してはならず、解雇の事実のみを証明書に記載しなければなりません。
 なお、退職時の証明書は退職後においてのみ請求でき、請求できる期間は退職後2年間です。

2.解雇理由に関する証明書

 労働者が、解雇予告された日から退職日までの間に、解雇理由について証明書を請求した場合、使用者は遅滞なく証明書を交付しなければならないとされています(労働基準法第22条第2項)。
 この証明書は、解雇理由についてのみの証明書となります。

 

 

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