下水道の種類
下水道の種類
一般に「下水道」と呼ばれているものにはいろいろな種類があります。
1 (狭義の)公共下水道
主として市街地における下水を排除しまたは処理するために、
市町村が管理する下水道。
終末処理場を有するもの(単独公共下水道)または
流域下水道に接続するもの(流域関連公共下水道)であり、
かつ汚水を排除すべき排水施設の相当部分が暗きょ(地下管)である
構造のものを言います。
なお、一般的に使われている「公共下水道」は、上図1・2・3を合わせた
意味で用いられます。
2 特定環境保全下水道
公共下水道のうち、市街化区域以外で設置される下水道。
自然公園区域内の水質保全のため自然保護下水道と、
生活環境保全のための農山漁村下水道の総称です。
特定環境保全下水道は、都市計画区域以外でも事業が行えます。
3 特定公共下水道
主に工場や事業場からの排水を処理する下水道。
(特殊な下水道のため福島県では実施例がありません)
排出工場や事業場も建設費の費用負担を行います。
4 流域下水道
2以上の市町村の区域の下水を排除し、終末処理場を有する
都道府県が管理する下水道。
原則として幹線管きょ、ポンプ場、終末処理場の建設、維持管理は
都道府県が行い、幹線管きょに入るまでの施設(主として管きょ整備)は
公共下水道事業により市町村が行うことになっています。
流域下水道のメリット
1 終末処理場1つで、多くの下水の処理ができ、
終末処理場の位置も地形等で最適な場所を選べます。
効率的に下水を集めて処理することで、
経済的に整備、維持管理が行えます。
2 都道府県が終末処理場や幹線管きょを整備することにより、
市町村の負担が軽減され、下水道の整備を促進します。
上図の例では、A町の右側、C町、D町の左側の公共下水道が
都道府県の整備する流域下水道(Tは終末処理場)に接続しています。
5 都市下水路
主として市街地内の浸水被害を防止するために雨水や雑排水を
排除する下水道。
公共下水道に先立って整備する必要があるときに
都市下水路事業が実施されます。