四時ダム管理所
ダム情報
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四時ダム
鮫川右支川として朝日山を水源とする四時川(流域面積99.5km2、流路延長23.8km)に昭和59年に建設され現在に至っています。
集水面積95.6km2、高さ83.5m、総貯水量12,100,000m3で治水及び利水を兼ねた多目的のロックフィルダムです。
100年間の堆砂量2,000,000m3、を除く有効貯水量10,100,000m3(洪水調節容量6,400,000m3、利水容量3,700,000m3)の規模で、 利水として、いわき市水道局南部浄水場(旧山玉浄水場)に62,900m3/日を供給しています。
また、鮫川本川と四時川合流点下流の沼部ポンプ場へ、311,900m3/日を供給しています。
なお、四時ダム構内は、「地域に開かれたダム」として下記の通り一般に開放(一部または全部を管理上の都合により予告なく閉鎖する場合もございます)しており、多くの方が訪れています。
- 春分の日~秋分の日:8時00分~18時00分(施錠完了)
- 秋分の日~春分の日:8時00分~17時00分(施錠完了)
銘水四時(しとき)ダム提供
四時(しとき)ダム建設当初、管理所の生活用水はダム湖の水をろ過し使用していました。しかし、降雨により大量の水がダム湖に流れ込むと濁度が上がるため度々飲用に適さなくなることがありました。
職員は24時間ダム管理所に勤務しているため、常に飲用水の確保が必要であることから水源の調査を行いました。
その結果、ダム監査廊に浸みだしている水が、味・臭気の異常や一般細菌の検出もなく飲用に適していることがわかり、管理所の生活用水として平成5年から使用してます。
管理所では、原水を飲み水などに利用していますが、一般の方が利用する四時(しとき)ダム公園や駐車場のトイレの水は、安全確保のため塩素を注入し滅菌処理を行っています。しかし、このような中、管理所の水を飲んだ方から「おいしい水」との評判が広がり、ポリ容器に詰めて持ち帰る方も現れました。
そこで、管理所職員が長期にわたり原水を飲用に使用しても健康上問題がなかったこととおいしい水との評価をいただいたので、下記の注意書きをご理解いただき、希望される方に原水を提供することとしました。
★注意★
○水質は年1回検査を行っており、「異常なし」となっています。
○水道法第4条に基づく水質基準(51項目)の検査を令和5年6月27日に採水、検査機関に依頼し分析を実施しました。その結果「水道法水質基準に適合」との結果が検査機関から提出されています。水質51項目 [PDFファイル/1MB]
○塩素注入による滅菌処理を行っていませんので、汲み置きし時間が経過すると水質が変化し飲用や手洗いに使用すると身体への悪影響 が考えられます。持ち帰った場合は、煮沸などの滅菌を行ってから使用して下さい。
令和5年6月水質検査結果 | |||
試験項目 | 試験結果 | 基準値 | |
---|---|---|---|
1 | 一般細菌 | 0個/mL |
100個/mL以下 |
2 | 大腸菌 | 不検出 | 検出されないこと |
3 | 硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 | 0.31mg/L | 10mg/L以下 |
4 | 塩化物イオン | 2.6mg/L | 200mg/L以下 |
5 | 有機物(全有機炭素(TOC)の量) | 0.3mg/L未満 | 3mg/L以下 |
6 | PH値 | 8.1 | 5.8~8.6 |
7 | 味 | 異常なし | 異常でないこと |
8 | 臭気 | 異常なし | 異常でないこと |
9 | 色度 | 0.5度未満 | 5度以下 |
10 | 濁度 | 0.1度未満 | 2度以下 |
11 | カルシウム・マグネシウム等(硬度) | 81mg/L | 300mg/L以下 |
12 | 蒸発残留物 | 134mg/L | 500mg/L以下 |
13 | 放射性ヨウ素(I-131) | 検出せず | 検出限界0.7Bq/kg(ゲルマニウム半導体検出器) |
13 | 放射性セシウム(Cs-134) | 検出せず | 検出限界0.8Bq/kg(ゲルマニウム半導体検出器) |
14 | 放射性セシウム(Cs-137) | 検出せず | 検出限界0.9Bq/kg(ゲルマニウム半導体検出器) |
四時ダム建設の経過
四時ダムは、鮫川総合開発の一環として福島県いわき市川部町大沢地内にセンターコア型ロック フィルダムとして高さ83.50m、総貯水容量12,100,000m3、有効貯水容量10,100,000m3で洪水調節 及び都市用水の供給を目的として建設されました。
治水
四時川下流沿岸地帯は老朽堤防が多く、洪水による災害を毎年繰返しており、特に昭和39年、 昭和41年には大きな災害に見舞われています。 この抜本的対策として、四時ダムを築造し、ダム地点の基本高水流量710m3/sのうち、 350m3/s、の洪水調節を行い、下流の災害軽減を目的に計画されました。
農業用水
貯水池からの放流によって四時川沿岸の既成農地394haに対して既得かんがい用水利権を確保しました。
水道用水
四時ダム下流の四時堰地点より水道用水を取水していますが、人口の増大による用水の不足は必至であったため、 将来の需要量の対策として四時ダム建設により不足用水への対応を図りました。
工業用水
いわき市は、昭和39年3月に新産業都市の指定を受け、地域開発に努め、立地企業の進出もめざましく 勿来地区企業の用水確保と供給を図るため工業用水を四時ダム建設により、下流沼部地点から常時取水出来るようにしました。
事業の経過
四時ダム建設事業は、昭和43年度から県単独事業で予備調査を開始し、ダム建設の可能性等を検討した結果昭和45年度より 補助事業として実施計画調査に移行し、数箇所に及ぶダム軸の調査、検討を経て昭和48年度建設事業として採択され、 昭和53年から本体工事の建設に着手、総事業費174億5千万円を費して昭和58年8月に完成をみるに至っています。
年月日 | 事業進捗の経過 |
S43年4月1日 | 予備調査開始(航空測量、湛水地内縦横断) |
S45年4月1日 | 実施計画調査開始(地形測量、地質調査) |
S46年4月1日 | 四時ダム建設事務所開設 |
S48年4月1日 10月08日 11月22日 12月01日 12月27日 |
建設事業に採択される(総務、建設の2課) 国道289号線拡幅工事(諸資材運搬) 四時ダム建設事業促進協議会発足(会長いわき市長) 地権者、地域住民に計画概要用地補償調査内容説明 湛水線表示測量開始 国有林野の入林許可をうける。 |
S49年3月25日 10月08日 11月22日 |
管理用職員宿舎4戸完成 川部地区、田人地区地権者会結成 ダム軸最終決定 |
S50年5月8日 6月01日 9月23日 10月01日 |
四時ダム建設事務所移転 国道289号線道路改良工事合併施工 四時ダム用地補償基準発表 貯水池内地すべり調査 |
S51年3月22日 5月26日 |
川部地権者会交渉委員と補償妥結 下流工事用道路着工 洪水吐水理模型実験 田人地権者家屋移転等補償基準妥結 上流工事用道路着工 全体計画認可申請(河川法第179条2項) 四時ダム管理用トンネル工事着工(L=100m) 仮排水路工事着手(1号L=935m、2号L=640m) |
S52年5月20日 6月03日 10月17日 12月02日 |
右岸法留工事着工 松平県知事現場視察 東北電力小川発電所導水路移設工事 1号仮排水路貫通 |
S53年1月19日 2月16日 4月07日 4月28日 5月05日 5月24日 9月07日 9月16日 11月13日 11月14日 11月17日 12月16日 |
全体計画認可承認 四時ダム本体工事契約 1号締切掘削開始 1号仮排水路通水式 2号締切掘削開始 堤体掘削開始 漁業交渉妥結 長沢林道付替工事 ダム本体設計委託発注 第1回地盤検査 本体(ロック)盛立開始 2号締切盛立開始 |
S54年1月16日 9月09日 11月09日 11月27日 |
東北電力小川発電所鉄塔移設 ブランケントグラウト開始 本体(コア)盛立開始 ダム本体定礎式 |
S55年1月11日 06月13日 08月05日 09月18日 11月25日 12月20日 |
洪水吐コンクリート打設開始 常用洪水吐放流管、整流板製作据付工事着工 本体盛立85万m3達成(全体の3分の1) コンソリデーションブラウト開始 常用洪水吐主ゲート修理用ゲート製作 カーテングラウト開始 |
S56年7月3日 07月10日 09月28日 10月08日 |
第176回建設技術講習会の現場研修でダム見学 常用洪水吐主ゲート据付 取水設備導水管据付 第20回地盤検査(最終検査) |
S57年3月30日 6月07日 8月01日 10月27日 10月31日 11月13日 12月06日 12月15日 12月17日 |
本体盛立完了 取水設備ゲート製作据付、管理設備の諸観測装置発注 基本設計会議 湛水承認申請 四時ダム管理所、鮫川水系ダム管理事務所完成 洪水吐コンクリート打設完了 ダム一部使用承認 湛水計画承認 試験湛水開始 |
S58年5月31日 6月01日 6月02日 7月13日 8月31日 10月20日 |
鉱区権禁止聴問会 〃 審問会 〃 現地調査 鉱区禁止地域に指定を受ける。 四時ダム本体工事竣工 四時ダム竣工式 |
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