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内水面水産試験場の沿革

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月1日更新

1 沿   革

  本県における内水面漁業の現況は、内陸部の阿賀川、阿武隈川水系の二大河川や海岸部の河川、猪苗代湖などの天然湖沼、全国有数の水力発電県として造成された多くの人造湖など地域環境に応じて、サケ、イワナ、ヤマメ、ヒメマス、湖沼型サクラマス、アユ、ウグイ、ワカサギと幅広い魚種分布をもつ内水面漁業と2,000余に及ぶ灌漑ため池、それらを利用した全国有数の食用鯉の産地を形成している。これらの漁場は自然条件の変化や地域開発などによる影響が極めて大きいが、内水面における水産開発が新たに要求される今日、これらの総合的な試験研究と併せて内水面漁業の振興を図るため会津若松市にあった旧本場を廃止し、昭和51年10月に猪苗代町に移転し業務を開始した。当場が設置されるまでの経緯および今日に至るまでの主な経過は次のとおりである。

 
昭和8年12月    阿賀川水系鹿瀬、豊美両発電ダム建設による魚族補殖用として、会津若松市に東信電気(株)が建設した施設を県が譲り受け、県営会津養魚場として開設。
昭和33年4月 只見川電源開発に基づく新たな漁業対策である阿賀川水系魚族補殖事業の一環として、国、電力3社の協力を得て、県営会津養魚場を増改修して本場とし、下郷町に左走分場(マス類)を建設して内水面水産試験場を開設。
昭和40年2月 猪苗代湖、裏磐梯3湖(檜原、秋元、小野川)のエゾイワナ、サクラマス資源の増殖を図るため、国の補助を得て、猪苗代湖に苅屋沢ます孵化場を建設。
昭和40年4月 福島市瀬上の県信夫養魚場を県水産課より移管。
昭和45年3月 猪苗代町長田に敷地59,784平方メートルを購入。
昭和45年5月 環境悪化のため信夫養魚場を廃止。
昭和48年7月 敷地造成工事着工(昭和50年3月完了)。
昭和51年5月 本館落成。
昭和51年10月 会津若松市旧本場より全面移転し、業務開始。
昭和51年12月 下郷町にあった左走分場を廃止。
昭和54年11月 敷地20,785平方メートルを「緑の村」建設用地として猪苗代町に分割譲渡。
昭和56年3月 2階会議室増築。
平成5年3月 バイオテクノロジー研究棟落成。
平成10年3月 刈屋沢マスふ化場(猪苗代町壺楊)廃止。

2 施設の概要

敷地
      37,930平方メートル

本館   
鉄筋コンクリート構造2階建 
      811平方メートル

(事務室、会議室、図書資料室、生物実験室、解剖実験室、化学実験室、アクアトロン室、精密機器室、病理実験室、無菌室、暗室、冷凍室、自家発電室、ボイラー室、受変電施設)
付属施設車庫、艇庫、温度調整試験棟、採卵棟、マス類ふ化棟、稚魚棟、産卵調整棟、バイオテクノロジー研究棟、餌料・器材倉庫
試験池、飼育池  
      7,735平方メートル
温水魚系試験池 40面、 温水魚系飼育池 24面 冷水魚系試験池 18面、 冷水魚系飼育池 39面

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