フレッシュ農業講座が開催されました!
7月9日、喜多方市山都町にある耶麻農業高校生21名を対象に農業への理解醸成を目的として、法人化している畜産農家やキュウリ農家、農業機械メーカーを講師として、フレッシュ農業講座を開催しました。
初めに、喜多方市熊倉町の畜産農家「株式会社五十嵐ファーム」を訪問し、五十嵐代表取締役を講師に研修を行いました。
和牛繁殖農家では、分娩前後の約1週間では昼夜を問わず監視や分娩介助等が必要となり、特に飼育数の多い経営では労働負担が課題となっています。このため、五十嵐ファームでは分娩監視カメラ「養牛カメラ」を5台導入し、深夜や外出先でもスマートフォン・タブレット端末で牛舎内の繁殖牛の様子を確認しており、精神的・肉体的な負担の軽減に繋がっています。また、五十嵐ファームでは、母牛の分娩後の繁殖機能の早期回復と子牛の順調な発育のため、分娩後すぐに母子を離し、初乳から完全人工哺育を行っており、個体管理が容易になり疾病の発見や治療が迅速に行えると話していました。
次に、喜多方市慶徳町のキュウリ農家「会津農匠株式会社」を訪問し、大川原代表取締役を講師に研修を行いました。
会津農匠では、水稲や飼料用米、秋ソバ等の様々な品目を導入し、その中でも施設キュウリは喜多方市内で最大規模の栽培面積となっています。大川原代表取締役は、自動かん水同時施肥装置を導入したことで早朝に灌水することが可能となり省力化に繋がったと話していました。また、会津では積雪の多さなどにより冬期の営農展開が困難であり、社員の通年雇用が課題となっていましたが、会津農匠では冬期の収入確保のため、タラの芽や雪下キャベツ、菌床しいたけ栽培の取組を開始し、社員の通年雇用を安定的に実現することができたと話していました。
最後に、耶麻農業高校千咲原農場で農業機械メーカーの担当者を講師に研修を行いました。
無人航空機や農業用ドローンを利用することで従来の方法より散布時間が短縮できるといったメリット等について説明がなされ、その後2班に別れ、ドローンの実演とシミュレーターの体験を交互に行いました。ドローンの実演では、バッテリーの運搬やドローンの展開を生徒が行い、その後本体と操縦の仕方について学び、実際にドローンの操縦を体験することができました。また、農薬を想定した水を散布し、コントローラーから手を離しても自動で散布する様子を見学しました。
今回のフレッシュ農業講座を通して、生徒達が農業に対する理解を深め、就農について関心を持ってくれることを期待しています。
【株式会社五十嵐ファーム】
【会津農匠株式会社】
【耶麻農業高校千咲原農場におけるドローンの実演】