豚熱(CSF)について
豚熱(CSF)とは
● CSFウイルスにより起こる豚、いのししの熱性伝染病で、強い伝染力と高い致死率が特徴です。
● 感染豚は唾液、涙、糞尿中にウイルスを排泄し、感染豚や汚染物品等との接触等により感染が拡大します。
● 治療法は無く、発生した場合の家畜業界への影響が甚大であることから、家畜伝染病予防法の中で家畜伝染病に指定されています。
● アフリカ豚熱(ASF)とはまったく別の病気です。
国内での発生状況について
● 平成30年9月9日、岐阜県の養豚農場において、国内で26年ぶりとなるCSFの発生が確認され、その後、令和2年3月13日までに岐阜県、愛知県、長野県、三重県、福井県、埼玉県、山梨県、沖縄県(8県)での発生が確認されています。
● 平成30年9月13日以降、岐阜県、愛知県、三重県、福井県、長野県、富山県、石川県、滋賀県、埼玉県、群馬県、静岡県、山梨県、新潟県、京都府、神奈川県、茨城県、東京都、福島県(18都府県)において野生いのししからCSFの陽性事例が確認されています(令和2年9月9日時点)。
【参考】CSFについて~国内における発生状況について(農林水産省ホームページ)
養豚農家の皆さまへ
● 畜産農家の方は、飼養衛生管理を徹底いただくとともに、早期発見のために毎日しっかり観察していただくようお願いします。
【参考】CSFについて~畜産農家の方へ(農林水産省ホームページ)
豚熱の症状について
豚熱に感染すると、以下のいずれかの症状(特定症状)が現れます。飼育する豚等に異状を見つけた場合は、直ちに管轄の家畜保健衛生所へ通報をお願いします。
(1) 耳翼、下腹部、四肢等に紫斑がある。
(2) 同一の畜房内(一の畜房につき一の豚等を飼養している場合にあっては、同一の畜舎内)において、次のいずれかの症状を示す豚等が一定期間(概ね1週間程度)に増加している。
※ただし、当該農場に浸潤している他の疾病によるものであることが明らかな場合等豚熱又はアフリカ豚熱以外の事情によるものであることが明らかな場合は、この限りではない。
ア 摂氏40℃以上の発熱、元気消失、食欲減退
イ 便秘、下痢
ウ 結膜炎(目やに)
エ 歩行困難、後躯麻痺、けいれん
オ 削痩、被毛粗剛、発育不良(いわゆる「ひね豚」)
カ 流死産等の異常産の発生
キ 血液凝固不全に起因した皮下出血、皮膚紅斑、天然孔からの出血、血便
(3) 同一の畜舎内において、一定期間(概ね1週間程度)に複数の繁殖又は肥育に供する豚等が突然死亡する。
※ただし、家畜の飼養管理のための設備の故障、気温の急激な変化、火災、風水害その他の非常災害等豚熱又はアフリカ豚熱以外の事情によるものであることが明らかな場合は、この限りではない。
(4) 血液検査を実施した場合において、同一の畜房内(一の畜房につき一の豚等を飼養している場合にあっては、同一の畜房内)において、複数の豚等に白血球数の減少(1万個/μl未満)又は好中球の核の左方移動が確認される。
※ただし、当該農場に浸潤している他の疾病によるものであることが明らかな場合等豚熱又はアフリカ豚熱以外の事情によるものであることが明らかな場合は、この限りではない。
ミニブタ(ペット)を飼育している皆さまへ
● ミニブタもCSFウイルスに感染する可能性があります。ペットとしてミニブタを飼育している方は、毎日の健康状態の確認を徹底した上で、特に、以下の感染防止対策をお願いします。
・ ミニブタにふれる前、ふれた後には、十分に手指を洗浄・消毒してください。
・ 養豚関連施設への立ち入りは、可能な限り控えてください。
・ 飲み水は、水道水などの飲用に適した水を与えてください。
・ 食べ物は、肉及び肉製品を含む、又は含む可能性のある食品残さを与える場合は、十分な加熱処理をしてください(※)。
※ 肉及び肉製品を含む、又は含む可能性のある食品残さを与える場合は、飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律(昭和二十八年法律第三十五号)に基づき適正に処理(撹拌しながら摂氏九十度以上で六十分間以上又はこれと同等以上の効果を有する方法等で加熱処理)を行った上で給餌してください。