ジカ熱について
中南米地域で「ジカ熱」が流行しています
ジカ熱とは
ジカ熱とは、デング熱やチクングニア熱などと同様に、蚊が媒介する感染症(蚊媒介感染症)で、中南米を中心に感染が確認されています。軽度の発熱,発疹,結膜炎,筋肉痛,関節痛,倦怠感,頭痛などが主な症状です。
感染経路
ウイルスに感染した患者を蚊が吸血すると、蚊の体内でウイルスが増殖し、その蚊が他者を吸血することでウイルスが感染します(蚊媒介性)。感染したヒトから他のヒトに直接感染するような病気ではありません。また、感染して全員が発症するわけではありません。
流行地域
アフリカ、中央・南アメリカ、アジア太平洋地域で発生があります。特に、近年は中南米で流行しています。※中南米における流行地域(米国 CDC 2016 年 1 月22 日現在)
バルドバス、ボリビア、ブラジル、コロンビア、エクアドル、エルサルバドル、グアテマラ、ガイアナ、ハイチ、ホンジュラス、メキシコ、パナマ、パラグアイ、プエルトリコ、スリナム、ベネズエラ、フランス領(グアドループ、サン・マルタン、ギアナ、マルティニーク)
治療方法
ジカウイルスに対するワクチンや治療薬は現在のところありません。患者の症状に応じて、症状を軽くするための対症療法を行うこととなります。
予防方法
海外の流行地にでかける際は,蚊に刺されないように注意しましょう。長袖,長ズボンの着用が推奨されます。また,蚊の忌避剤なども現地では利用されています。
近年,ブラジルにおいて小頭症の新生児が増えており,ジカウイルスとの関連が示唆されています。このため,妊婦の方は流行地への渡航を控えた方がよいとされています。やむを得ず渡航する場合は,主治医と相談の上で,厳密な防蚊対策を講じることが必要です。
県民の皆様へ
日本国内で感染した症例はありません。
海外の流行地へ出かける際は,できるだけ肌を露出せず,蚊の忌避剤(虫よけ剤)を使用するなど,蚊に刺されないよう注意してください。
また,流行地において蚊に刺されて場合,すべての蚊がジカウイルスを保有している訳ではないので,蚊に刺されたことだけで過分に心配する必要はありません。心配な場合は,帰国された際に,空港等の検疫所でご相談ください。また,帰国後に心配なことがある場合は,最寄りの保健所にご相談ください。なお,発熱などの症状がある場合は,医療機関を受診してください。
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