ウェルシュ菌
印刷用ページを表示する 掲載日:2021年8月17日更新
Clostridium perfringens
菌の特徴
ウェルシュ菌は、人や動物の腸管、土壌、水中など自然界に広く分布し、健康な人の便からも検出されることがあります。特に牛、鶏、魚の保菌率が高く、食肉や魚介類の加熱調理食品が原因になりやすいといえます。
この菌は、酸素のないところを好む嫌気性菌で、空気にふれると発育しません。熱に強い芽胞をつくるため、煮沸程度の加熱では死滅せず生き残ります。食品を大釜などで大量に加熱調理すると、他の細菌が死滅してもウェルシュ菌の耐熱性の芽胞は生き残り、冷めて発育できる温度になると増殖します。
原因食品
カレー、シチュー、スープなど、食べる日の前日に大量に加熱調理され、大きな器のまま室温に放冷されていた食品が原因となることが多いです。
症状
潜伏期間は、約6~18時間で、ほとんどが12時間以内に発症します。腹痛、下痢が主で、症状は比較的軽いほうです。
予防のポイント
- 前日調理は避け、加熱調理したものはなるべく早く食べること。
- 加熱調理済みの食品を室温で放置しないこと。
- 保存するときは、小分け保存し、すぐに冷却すること。
- 保存後の食品は、食べる前に十分加熱すること。