プールの循環ろ過装置の性能基準
Q6:循環ろ過装置の性能に基準はありますか。
ろ過・滅菌した浄水でプール水を希釈して水質を維持するのが循環ろ過浄化ですから、汚染にうち勝つだけの循環水量(装置能力)が必要です。 プールの施設基準では、「プール本体の水の容量に循環水量を加えた全容量に対し、少なくとも1時間あたり6分の1の処理能力を有することとし、夜間、浄化設備を停止するプールにあっては、少なくとも1時間あたり4分の1の処理能力を有すること」と規定されています。
プール水量に対する24時間の循環水量の比をターンオーバーの比といいます。
これをNとすると、
N = 24C / V | C:1時間の循環水量[立方メートル/h] V:プールの水量[立方メートル] |
となります。
例えば300立方メートルのプールに50立方メートル/hの能力の循環ろ過装置が付いている場合、Nは24×50/300=4です。
Nはターン数あるいは循環回数ともいいます。
施設基準でいう1時間あたり6分の1の処理能力は4ターンに相当し、4分の1の処理能力は6ターンに相当します。
プールの設計時に考えられる標準的なターン数は次の表のとおりです。
既にできあがっているプールの場合、そのプールのターン数がどれだけになるのかを確認して、適切な運転をすることが必要です。
もし遊泳者数が多いなどの理由で循環ろ過器をフルに稼働しても適切な水質が得られない場合は、補給水を多くするなどの方法で水質を維持しますが、場合によっては循環ろ過器の交換も考慮する必要があります。
ターン数 | 遊泳者数 | 環境条件 |
8 | 非常に多い | 非常に悪い |
6 | 多い | 悪い |
4 | 普通 | 普通 |