CKD(慢性腎臓病)対策について
CKD(慢性腎臓病)を知っていますか?
腎臓は腰のあたりに2個あり、握りこぶしくらいの大きさで、毎日200リットルの血液をろ過し、老廃物を尿として排泄します。
CKDは腎臓の働きが低下し、3か月以上の腎臓の異常が続く状態であり、腎臓の働きが徐々に低下していくさまざまな腎臓病を包括した総称です。高血圧、糖尿病、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病はCKDの発症リスクを高めます。
実はCKDの患者さんは約2,000万人(20歳以上の約5人に1人)いると推計され、新たな国民病ともいわれています CKDなどの生活習慣病は、塩分や脂質の多い食事、喫煙、運動不足など共通の要因があり、生活習慣を改善することで、発症リスクを下げることができます。
CKD(慢性腎臓病)の症状は?
CKDの初期には自覚症状が全くないことがほとんどです。CKDが進行すると現れる症状としては、夜間の尿が増えたり、立ちくらみや息切れを起こしたり、手足のむくみや疲労感、食欲不振などがあります。
腎臓は一度機能を失うと回復が難しく、腎機能低下すると透析や移植手術が必要になることもあります。初期のCKDは症状が出にくいため、健診での血液検査や検尿で早期に発見し、治療を始めることが重要です。
CKD(慢性腎臓病)を早期発見するためには?
CKDの発症や進行を未然に防ぐためには、腎臓の異常を早期発見することが重要です。早期発見できれば治療により腎機能が回復する可能性もあるため、年に1回は健診を受けることが重要です。
健診結果については、「尿蛋白」と「eGFR」を確認しましょう
尿蛋白:腎臓に異常があると、尿に蛋白質が排出されます。尿蛋白が1+/2+/3+の場合は要注意!
※±の場合は、前回の健診結果も確認してください。2回連続で±の場合は受診が必要です。
eGFR:eGFRは、腎臓の働きをあらわす数値です。eGFRが60未満は要注意!
※NPO法人 日本腎臓病協会のホームページでは、腎機能の値をチェックすることができます。
https://j-ka.or.jp/ckd/check.php
尿蛋白1+以上、eGFR<60のどちらか1つでも当てはまったらCKD要注意!!
尿蛋白1+以上、eGFR<60のどちらか1つでも当てはまったら、健診結果を持ち、かかりつけ医もしくは、医療情報ネットでお近くの医療機関を検索し、受診しましょう。
専門的なCKD診療が可能な福島県腎臓専門医
福島県では、適切なタイミングで専門的なCKD診療を受けることができる体制を推進しています。
健診結果から医療機関を受診する際(主に住民の方)やかかりつけ医から腎臓専門医を紹介する際(主に医療機関の方)にご活用ください。
腎臓専門医のリストについては、福島県医師会のホームページの下記リンクからご確認ください。
https://xs579900.xsrv.jp/ishikai/specialist_list_2/
腎臓を守るために今日からできることは?
福島県では、「みんなでチャレンジ!減塩・禁煙・脱肥満」を重点スローガンとして掲げ、健康づくりに推進に取り組んでいます。「健康寿命の延伸」に向けて、一緒に取り組んで行きましょう!
野菜をたくさん入れたごちそう味噌汁など、「おいしく減塩」を無理なく続けることが大切です。
たばこの煙は、全身血管に悪影響を与えます。禁煙をして、自分や周りの人をたばこの煙から守りましょう。
自分の適性体重を知り、ウォーキングなどの習慣的な運動をこころがけましょう。
※適正体重:BMI18.5~25BMI=体重(kg)÷身長(m)の2乗