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令和6年度インターンシップ実習

印刷用ページを表示する 掲載日:2024年9月9日更新
令和6年8月26日~28日 消防訓練見学

福島大学3年生の野田健介です。8月26日~8月28日の3日間、インターンシップの一環で消防訓練の見学をさせていただきました。学生の一日のスケジュールを例にして、消防学校を紹介いたします。

学生の一日のスケジュール(施設・訓練内容紹介)

【午前】9時20分~12時00分

消防学校の訓練(授業)は9時20分から始まります。午前中は、座学や各施設での実習があります。見学時は「消防活動応用訓練」という実習を行っていました。午前中いっぱいを外で活動します。

訓練①  訓練②  訓練③

「火災が発生している建物に進入し、意識のない人を救出する」という訓練です。49人の学生が6グループに分かれ、各教官の指導を受けていました。防火服を着た学生たちが、体勢を低くし、ホースを持ったまま建物の中に入ります。赤いロープを結び、命綱として移動、建物内で要救助者に見立てたダミーを発見したら、低い姿勢のまま外に救出し、応急処置をします。赤いロープは、互いの位置の把握に使用します。

隊員同士、互いに情報共有が行えるように、大きな声で状況を頻繁に伝達することが重要です。各グループで教官が学生たちに指導していました。先に訓練を行った学生が「重心を低くするといい」とコツを周りに共有していた姿が印象的でした。

 

座学を受けている様子

別日では「火災調査」という座学を受けていました。火災原因を解明・説明するために、消防士は火災現場を写真や図面で記録しなければなりません。記録する方法や注意事項について学んでいました。

学生たちは静かに黙々と教官の話を聞き、メモを取っていました。日々の訓練で疲れているはずですが、うとうとする様子もなく、真剣なまなざしです。体力だけでなく、精神力も素晴らしい!

 

 

【お昼】12時00分~13時00分

お昼休憩は12時~13時までの一時間。学生はお昼を食堂でとります。(朝・昼・夜の3食もここで食べます) 私もご一緒させていただきました。

食堂写真  食堂写真  献立表

この日の献立は、「グリルチキン、イカリングフライ、小松菜のゴマ和え、みそ汁」でした。味は濃いめで、白飯のおかわりは自由。

運動量の多い学生のために、総カロリーは驚異の1100キロカロリー! 午後の訓練の準備のために10分程度で食べ終わる学生がほとんどです。献立には偏りがありません。翌日のお昼は生姜焼き、翌々日は親子丼と、飽きがないメニューで羨ましいくらいです。学生たちの元気の源がここにありました。

 

 

【午後】13時00分~16時40分

訓練は、13時から再開です。午後の訓練は屋外や屋内での訓練になります。2グループに分かれて行っていました。

 訓練②  訓練②  回転

こちらのグループは、高所でのロープを用いた渡過訓練を行っていました。命綱で垂直に降りてから、渡過姿勢への復帰を目指します。まず、吊られた状態から、両手と右ひざの裏でロープを掴みます。その後180度回転して復帰完了です。

回転時には全身の筋肉を総動員させます。体幹がないとロープの上で姿勢を維持できません。救助隊がサポートしながら、一人ずつ演習を行います。「頑張れ!」と互いを応援する学生たちに感動しました。

 

セールアウト  セールアウト  上からの画像

ロープの上を移動する渡過訓練も行っていました。右ひざをロープにかけ、左足でバランスを取りながら、両手の力を使い、端まで移動します。腕の力と体幹が重要です。応援の声が飛び交っていました。地面からは約6mの高さでの訓練です。

 

はしご訓練②  はしご訓練①  はしご訓練②

もう一つのグループでは、高所におけるはしごを用いた救出訓練を行っていました。意識のない人を高所からロープで降ろすことを想定した訓練です。はしごを垂直に伸ばし、一人が支えながら立てかけます。その後、ロープを持ったまま一人がはしごに登り、救助者に見立てたダミーにロープを垂らします。ここまでを1工程として訓練していました。

はしごの角度は75度。片方のひざをはしごにかけ、安全に活動できる姿勢をとってから作業を行います。はしごの使い方はもちろん、救助に用いるロープの結び方も重要です。高所の状況は登った隊員しか分からないため、下にいる隊員に大きな声で簡潔に状況を伝えます。

 

 

【夜】

学生たちは寮で寝泊まりし、次の日の訓練に備えます。卒業までの約半年間、共に生活し、絆を深めます。

学生寮  学生寮

寮は4人で一部屋になっています。机とベットの置いてある個室が4つ。奥には広いスペースがあります。

 

見学を通して

施設全体図  施設全体図②  消防車が並ぶ

消防訓練を間近で見学させていただき、想像以上に過酷な訓練を行っていることに衝撃を受けました。厳しく諭す教官や先輩消防士からは「学生たちへの期待」を強く感じました。訓練では真剣な顔、お昼は笑顔の学生たちがまぶしかったです!卒業までの6ヶ月間、この場所で過ごす経験はかけがえのないものになると実感する3日間でした。

実践的訓練では県内の先輩消防士が講師として丁寧に教えてくれます。卒業後、消防学校で講師として教える立場になる学生もいることでしょう。縁がめぐる素敵な学校だと思います。

学生の皆さんへ。残り1ヶ月、頑張ってください。応援しています。

 

消防学校の皆様、3日間取材に協力していただき、ありがとうございました。

福島大学3年 野田健介

 

 

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