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地球探検 チリ共和国 山寺四郎隊員 1-1

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月1日更新

 地球探検

チリ便り 5月号-1

 早いのか遅いのか3月26日にチリ(サンチャゴ)に着いてから2ヶ月と6日、4月17日にここテムコ市(Temuco)に着いてから1か月と14日が経ちました。時々日本で今頃生活していたら毎日何をしているのだろうかと考える時もあります。12月31日に退職して自由な時間をどう過ごしていたか見当もつきません。山登りに明け暮れていたかもしれません。

  ここチリでは言葉の問題もあり日本のようにごく自然に毎日を過ごせる訳ではないのですが、それが大きなプレシャーとなっているわけではありません。普段の買い物もそれなりに多少の不自由さはありますが、地元の人とのコミュニケーションの時間が増えて、また彼らの親切な対応に感謝することもたびたびあります。私自身の対応も気をつけなければなりません。と言うのもここには殆ど東洋系の人は見かけないからです。街を歩いていても日本人には一度会ったきりです。何をするにも地元の人の目を引くことは間違いないので、日本にいるときは何も感じなかったのですが、日本人であるというアイデンティティのため、一つ一つの行為にプライドを持った行為が必要であると意識する場面があります。ここに来て日本という国を意識していると思います。先進国日本という一種の自負心かもしれません。日本人として恥ずかしい行為は厳禁であるという意識も心の底にはあります。この国でも日本人の全体的な評価は高いようです。一般的なイメージとしては、勤勉で物静かで思慮深いと思われていますが、私の解釈は、言葉ができないので物静かにしているしかなく、それが幸いして思慮深いと思われているような気がします。気まじめな性格は間違いないと思います。前日会った方の私の印象は「このような日本人」のイメージらしかったのですが、「いままでの日本人のイメージとはだいぶ違う」と言われました。この方(Albertoさん)とは電話やメールで交流を続けています。軽井沢のような絶景の地にすんでいる方です。外国に長期で暮らすということは自分自身も無意識のうちに変化していくものだと思うときがあります。

  日常生活については自分でも驚くほどシンプルな生活です。夕方、役所からは遅くとも6時か6時半に戻り、簡単な食事(野菜を食べるように気をつけている。レタス、キャベツ、玉ねぎ、ジャガイモが主流)。時には買出しを忘れパンのみで過ごすことも経験しました。さすがに空腹感はありましたが、結構生きていけるものです。昼食はアパート(事務所から歩いてだいたい5分)に戻って食べています。夕食の残りとか、パン・コーヒーで済ましています。日中はほとんど事務所のデスクワークの軽作業であまりエネルギーは使わないので、これ位の軽食でもっているようです。夜は遅くとも9時頃寝てしまいます。早い時は7時半ごろに就寝。テレビは大型のものがありますが、見てもしょうがないので見ることはありません。その代り朝は早い時は4時半頃、遅くとも6時頃には起きます。外は真っ暗ですが、マンションは静かなので、調べものとか語学学習に集中できます。

  事務所の勤務開始は8時半から(ほとんどの職員は8時45分から9時過出勤)なのですが、かなり自由です。私は8時15分に事務所に着くようにしています。一番か二番目に早い出勤です。遅く出勤した職員は帰りの時間で一日の勤務時間を調整しているようです。金曜日は16時30分以降退庁してかまわないとのことです。残業は皆無です。昼休みはほとんどの職員は13時頃から15時頃にかけて昼食をとっています。みな同じ時間に食べて同じ時間に事務所に戻るということはありません。みんな自分の都合に合わせてバラバラ取っています。日本とは違い13時まで急いで食事を取り事務所へ戻るということは決してありません。でも仕事をサッボっている訳ではありません。忙しい時は忙しいなりに仕事を片付けているのが印象的です。皆大声で話をしていて執務時間の雰囲気はかなりうるさい感じがします。概してこちらの人は話し声が大きいのかも?

  仕事は少しずつ動き始めました。主に大学(Universidad Villarrica Catolica)と共同作業で今後の活動方針の打ち合わせです。主題は環境問題につてのアンケート調査です。ボランテイアの身分なので予算とか、政策的な質問は避けることにしています。  季節柄、外に出て活動する機会がないので、何となく一日が終わってしまうこともあります。そのような時は、スペイン語・英語の学習をするように努めています。一人での学習だと恒常的に毎日続けるのは大変努力が必要ですが、あまりこのような事に縛られないようにマイペースで続けたいと心がけています。

  休日は天気の良い日は、郊外の丘まで運動不足解消(こちらに来てから毎日のランニングができないので少々ストレスを感じています。季節が良くなったら再開)を兼ねて散歩に出かけています。珍しい植物、貧困層地域の住宅、街全体の光景など色んな物を見ることができます。郊外の車道にはまだ荷馬車が闊歩しており驚きの光景でした。さすがに中心街には乗り入れできないようですが。街の中心街は週末よりも平日の昼の時間帯の方が人出が多いようです。週末は家庭でのんびりと過ごすのがこちらの習慣なのかもしれません。

  こちらでの生活が始まったばかりで無計画に過ぎているような気がしてなりません、今後2年間の何か目標となるものを定めて生活しなくては。これから仕事でいろんな経験をすると思うので何か見つかると思います。当面は知人、友人を一人でも多く作ることを目標にしています。

サンチャゴ市街

サンチャゴ市街風景

山寺 四郎 (20年度4次隊 自然環境保護活動)