広域行政について
広域行政について
広域行政とは?
近年、地方分権の進展、少子高齢化の進行、日常生活圏の拡大・広域化、効率的な行政運営への要請など、市町村を取巻く環境は大きく変化しています。
市町村は、このような状況に的確に対応し住民サービスの向上に努めていかなければなりません。
しかしながら、予算や人員が限られている中では、市町村が単独で取り組んでいくことが困難・非効率な事務が生じたり、専門的な職員の確保が難しい場合などがあります。
そこで、市町村が互いに協力し、広域的な視点から様々な事業やまちづくりを連携して行うのが広域行政です。
広域行政のかたち
一部事務組合
地方公共団体の事務の一部を共同で処理するために設置されているのが一部事務組合です。福島県内には、現在27の一部事務組合があります。
一部事務組合には、ごみ収集・焼却や、し尿処理を行っている「衛生処理組合」、消防を行っている「消防組合」、広域的なまちづくりをする「広域市町村圏組合」 などがあります。
しかし、現在は、行政ニーズが多様化し、特定の事務を共同で行うだけでなく、複合的、総合的に連携して取り組まなくてはならない課題が生まれています。
広域連合
広域連合とは、今の市町村の区域をそのままにしながら、市町村が連携して住民のみなさんの要望に応え、地域全体の発展についても考えながら、高度な行政サービスを提供していくための仕組みです。福島県内では1団体が設置されています。(→福島県後期高齢者医療広域連合へのリンク)
広域連合の特徴
広域連合は、一部事務組合を発展させた特徴を持っています。いろいろな事務を共同で処理することに加え、地域のことを総合的に考えていくことができるのです。
たとえば、地域全体の計画づくりをする場合、広域連合は、広域計画をつくりますが、一部事務組合と異なり、その計画がきちんと実行されるように市町村に働 きかけることができます。この広域計画を円滑に実施するための協議会を設けることもできます。
また、一部事務組合に対しては、住民から条例の制定などに関する直接請求をすることはできませんが、広域連合に対しては直接請求が行えます。
さらに、一部事務組合が行うのは市町村の事務に関する部分のみですが、広域連合は権限移譲を受けて県(国)の事務を実施することも可能です。
市町村合併
市町村合併とは、関係する市町村が一体となって様々なことを決めたり、実施することができるよう、市町村の区域も一体化させて一つのまちをつくることです。
合併のメリット・デメリット
合併によって、限られた財源を効率的に活用したり、まちのイメージアップが図られたり、専門的な職員の確保が可能となるなどの効果が期待できます。その反面、「周辺部がさびれてしまうのではないか?」「地域の独自の文化が失われるのではないか?」といった不安を持つ人もいます。
合併のメリット、デメリットについては、地域に住んでいるみなさんが、合併について話し合う中で十分に検討していくことが大切です。