点字広報ふくしま第301号
<県政の窓> 新しいエネルギー社会を福島から世界へ
カーボンニュートラル(脱炭素社会)の実現が世界的な課題となる中で、温室効果ガスを排出しない再生可能エネルギーの導入がますます求められています。
福島県では、2040年頃をめどに県内エネルギー需要の100%相当以上を再生可能エネルギーで生み出すという目標を掲げ、再生可能エネルギーの導入拡大と関連産業の育成・集積に取り組んでいます。
1 再生可能エネルギーとは?
石油や石炭などの限りがあるエネルギーと違い、太陽光・風力・地熱など、自然の力によって補充されていくエネルギーのことです。
県土が広大で自然豊かな福島県は、この再生可能エネルギーを生産するのに適しており、特に太陽光発電の導入実績は2011年と比較して大幅に増加しました。
○ エネルギー種別導入実績(設備容量、大規模水力除く)
(出典:県エネルギー課)
年度 |
エネルギー種別導入実績(単位MW(メガワット)) |
2011 |
363(内訳 太陽光発電66、風力発電144、 |
2014 |
860(内訳 太陽光発電504、風力発電146、 |
2017 |
1,804(内訳 太陽光発電1,325、風力発電184、 |
2020 |
2,846(内訳 太陽光発電2,357、風力発電183、 |
※端数の関係で、合計と各内訳が一致しない年度があります。
2 県内での導入は進んでいるの?
2020年度の県内再生可能エネルギーの導入量は、県内エネルギー需要と比べ43.4%となり、「福島県再生可能エネルギー推進ビジョン」で掲げた中間目標を達成しました。2040年頃までの導入目標100%相当以上に向けて着実に導入が進んでいます。
3 インタビュー
再生可能エネルギー等の普及に向けて、県内で太陽光や水素などのさまざまな事業に取り組んでいる相良さんにお話を伺いました。
エネルギーの力で福島を元気に!
アポログループ株式会社 代表取締役社長 相良 元章(さがら もとあき)さん(福島市)
■東日本大震災で感じたエネルギーの大切さ
再生可能エネルギーの普及に本腰を入れたのは、東日本大震災の年である2011年です。原子力発電所の事故により、県民の方が苦労されたので、エネルギーの力で福島県を復興させたいと思っています。
現在は、大規模太陽光発電や水素ステーションなどの事業に取り組んでいます。
■関心の高まりとエネルギーのこれから
県民の皆さんの再生可能エネルギーに対する関心は年々高まっていると感じています。例えば、住宅用の太陽光発電は、今では新築住宅においては標準仕様となっている場合が多く、設置するのが当たり前になりつつあります。また、異常気象の影響もあり、非常時に使える太陽光や蓄電池への関心も高まっています。
今後は、再生可能エネルギーをさらに普及させていくとともに、エネルギーの使用量を減らす省エネの取り組みも加速させていきたいですね。
4 再生可能エネルギーの普及に向けた県の取り組みは?
県では、災害時の停電にも強い住宅用太陽光発電設備や蓄電池、事業所や店舗などにおける自家消費型の発電設備の導入を支援しています。
さらに、県内事業者の再生可能エネルギー事業への参入を支援するとともに、復興をけん引するため阿武隈地域における新たな送電網の整備などにも取り組んでいます。
再生可能エネルギーの導入拡大を着実に進めていくことにより、持続可能な社会づくりや福島県2050年カーボンニュートラルの実現を目指していきます。
5 水素社会の実現に向けて
県では、新たなエネルギーとして「水素エネルギー」に着目し、チャレンジを進めています。
■水素エネルギーとは
水素エネルギーの特徴は大きく3つあります。
(1)エネルギー利用時に二酸化炭素を排出しない。
(2)地球上のさまざまなものからつくることができる。
(3)エネルギーを水素に換えて「貯める・運ぶ・使う」ことができる。
■水素はどのように利用されているの?
県内で導入が進んでいる「燃料電池自動車」やいわき市で東北で初めて営業路線運行が開始された「燃料電池バス」などで利用されています。
■未来のまちづくりに向けた企業との連携
県では今年の6月に、トヨタ自動車株式会社などと水素を活用した新たな未来のまちづくりに向けた検討を開始しました。今後、燃料電池のトラックやキッチンカーの運用などを通して、世界に先駆けた水素社会の実現に向けたチャレンジを進めていきます。
<わかる県政>結婚したいあなたを福島県が応援します!
~結婚マッチングシステム「はぴ福なび」~
1 はぴ福なびとは?
「はぴ福なび」は、結婚を真剣に希望する男女の出会いを福島県が応援するオンライン型の紹介システムです。福島県が導入したシステムなので安心してご利用いただけます。
2 どんなことができる?
(1)ご自身の写真やプロフィール、お相手の希望条件を登録すると、AI(人工知能)が条件に合う方を選択(マッチング)して、紹介状を配信します。
(2)紹介状が届いたお二人が会いたいと希望すれば、お見合いが成立します!
(3)お見合い後、人柄を知るための交際となります。その後、結婚前提の真剣交際へと進んでいきます。
3 入会できる方
○結婚を誠実に希望する20歳以上の独身男女
○福島県内にお住まいの方、または近い将来福島県に移住をお考えの方
○インターネット環境や電子メールが利用できるパソコンまたはスマートフォンをお持ちの方
4 写真館で無料撮影 婚活応援キャンペーン!
キャンペーン期間中に「はぴ福なび」に登録し登録料を納入した方を対象に、「はぴ福なび」の紹介状用写真を県指定の写真館が無料で撮影。詳細は「はぴ福なび」のホームページでご確認ください。
(キャンペーン期間 令和3年10月1日~令和4年3月31日)
◆問い合わせ先 ふくしま結婚・子育て応援センター 電話番号 024(544)0070
火曜日~土曜日 午前8時30分~午後5時
※水曜日・金曜日 午前8時30分~午後7時
(祝日・年末年始を除く)
情報ボックス
新型コロナウイルス感染症に関するお知らせ
1 基本的な感染対策の徹底をお願いします
○新型コロナワクチンを接種した場合であっても、感染を完全に防ぐことはできません。ワクチン接種後も基本的な感染対策(マスク、手洗い、換気など)を徹底してください。
○発熱・咳・体のだるさなどの症状がある場合は登校・出勤を控え、早めに受診してください。
かかりつけ医をもつ方 |
まずは、かかりつけ医などの身近な医療機関への電話相談をお願いします。 |
かかりつけ医がいない方・ |
受診・相談センター |
2 新型コロナウイルス感染症に関する相談窓口
(1)県の対策や予防法などの相談
一般相談(コールセンター) フリーダイヤル 0120(567)177
月曜日~金曜日 午前8時30分~午後9時
土日祝日 午前8時30分~午後5時15分
(2)こころの健康相談
新型コロナウイルスの感染拡大やそれに伴う生活や仕事への影響に関して、不安やストレスを感じている方の相談に対応します。
こころの電話(県精神保健福祉センター) 電話番号 024(535)5560
月曜日~金曜日(祝休日除く) 午前9時~午後5時
「酒屋deクーポン!ふくしまの酒キャンペーン」実施中!
県内の小売酒販店718店からなる「ふくしまの酒応援店」では、令和4年1月31日(月曜日)まで「酒屋de クーポン!ふくしまの酒キャンペーン」を実施中です。
応援店で県産酒(地酒、果実酒、洋酒等)を購入する際に店頭レジにて最大2割引(上限1,000円)となるクーポンを提供します。詳しくは、ホームページの特設サイトをご確認ください。
※ クーポンは応援店ごとに上限に達した時点で提供が終了する場合があります。
◆問い合わせ先 酒屋deクーポン!ふくしまの酒キャンペーン事務局 電話番号 024(935)6175
「環境アプリ」でエコ活動推進!
福島県環境アプリには、お住まいの地域のごみ収集カレンダーの表示・通知のほか、日々のエコ活動の取り組みに応じてポイントを獲得し、たまったポイントでスイーツやジュースなど本県自慢の県産品が当たる抽選に応募できるなどの機能があります。
アプリを利用して、気軽に楽しくごみの減量や省エネに取り組みましょう。
◆問い合わせ先
県庁一般廃棄物課 電話番号 024(521)7172
県庁環境共生課 電話番号 024(521)7813
点字図書館だより
1.利用者アンケート調査のお願い
点字図書館の今後の業務に生かすため、「利用者アンケート調査」を行います。
点字広報ふくしまに同封したアンケートにご協力ください。回答は、無記名で結構です。お送りした墨点字に直接ご記入いただくか、点字で別紙にお書きいただきご返送ください。
回答期限は令和4年1月15日(土曜日)までです。同封の返信用封筒をお使いください。郵送による回答のほか、電話やメールでの回答も受け付けしています。
アンケートの内容を墨字またはメールでご希望の方は、当館へご連絡いただければお送りいたします。
点字図書館の運営に利用者の皆さんの貴重なご意見をお寄せください。
電話番号 024(531)4950
メールアドレス fukushimatenji@ad.wakwak.com
2.「iPhone便利機能操作体験会」を開催します
コロナ禍で延期した6月に開催予定だった「iPhone便利機能操作体験会」を12月に開催します。6月の申し込み者を優先しますが、どちらの会場も定員に達していませんので、参加希望者は当館へお申し込みください。機器はNTTドコモが準備したもので行います。
■日時と会場
12月14日(火曜日)午後1時~3時30分 福島県点字図書館 閲覧室(福島市森合町6-7)
12月15日(水曜日)午前10時~午後0時30分 郡山市障害者福祉センター 訓練室(郡山市香久池一丁目15-15)
■講師 NTTドコモ ドコモ・ハーティ講座事務局
■内容
(1) スマートフォンの特徴(10分)
(2) 音声読み上げ機能を使った実機体験(基本操作、音声認識機能、色識別アプリなど)(130分)
(3) スマートフォンの安全な使い方 質疑応答(10分)
■参加費 無料
■定員
福島市会場 10名
郡山市会場 14名
■申込方法 電話で当館にお申し込みください(先着順)
■申込期限 12月7日(火曜日)
3.サピエ図書館停止について
「サピエ図書館」を運営している全国視覚障害者情報提供施設協会より、メンテナンス業務のため「サピエサービス全面停止」の通知がありました。
●停止期間 令和4年3月7日(月曜日)午前3時から3月28日(月曜日)午前10時までの3週間
この期間は、図書の検索やコンテンツのダウンロード、オンラインリクエストも全て停止となります。
貸し出し業務については、当館が所蔵している図書の中からの貸し出しのみとなるため、大変ご不便をおかけいたします。ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
4.見えにくい・見えない人のための生活・福祉機器展2022
8月8日に開催する予定でした今年度の「生活・福祉機器展」は、新型コロナウィルス感染症まん延防止等重点措置期間のため延期し、開催日の検討を重ねていましたが、今年度の開催は断念いたしました。
令和4年度は、通常開催ができることを願って、日程を決定いたしました。ぜひ、ご参加ください。
■開催日 令和4年8月7日(日曜日)
■会場 コラッセふくしま 4階 (福島市三河南町)
5. 「令和2年度 増加図書目録」について
当館で令和2年度に所蔵した図書の目録が完成しました。
点字版、活字版、デイジー版があります。目録には、書名・著者名・分類番号と巻数や時間などを記載しています。
本誌(点字広報ふくしま)に毎回掲載している「新刊案内」と重複するため、全利用者への配布はしません。1年分がまとまったものを希望する方は当館までご連絡ください。1人1種類に限り、無料でお送りします。
6.年末年始の休館日について
令和3年12月27日(月曜日)から令和4年1月5日(水曜日)は、休館日となります。貸し出しの申し込みなどの連絡は、12月8日(水曜日)までにお願いします。締め切り以降のリクエストについてはご希望に添えない場合もありますのでご了承ください。
◆県点字図書館 電話番号 024(531)4950
みんなの広場
「親子点字体験教室」に参加した方から感想をいただきました。
大岡 晴子・里奈(おおおか はるこ・りな)さん親子 福島市立森合小学校5年
私が若い頃に、今回のように点字のしおりを体験で作らせてもらったことがあるのですが、そのことが私にはとても新鮮で、貴重な体験として記憶に残っていたものですから、今回ぜひ娘にも体験させたいと思い、申し込みました。
娘も夢中になって点字を打っていました。まず、点字は機械で自動的に打ち込まれると思っていたのに、自分でも打つことができることにびっくりしたそうです。打つことは楽しく、そして勉強にもなった、目が不自由な方の生活についても知ることができた、と言っています。テルミ(雑誌)も興味深かったようです。
水本先生のお話は大変分かりやすく、明るく気さくに教えていただき、楽しい講義でした。点字のついた商品が私たちの身近に結構あることに感心したのもつかの間、お話を伺うと、もっと商品に点字を付けなければ、目の不自由な方には分からないではないか!との思いになりました。世の中は多数派の人たちが生きやすくできてしまっているんだなあと改めて思いました。
白い杖がとても大事なこと、パソコンや携帯電話も役立っていること、などのお話を直接水本先生からお聞きできたことも、きっと娘の記憶に残ることと思います。
職員の方からも便利グッズを紹介していただいたり、たくさんのお話を伺うことができ、母子ともに本当に貴重な体験となりました。今日お聞きしたお話を家族や周りの皆さんにも伝えたいと思います。
根本 篤弥(ねもと あつや)さん 福島市立北沢又小学校6年
ぼくが点字をやってみたかった理由は、読み方も仕組みも知らなかったので、読んだり書いたりする方法を知りたかったからです。
当日は、水本先生に教えていただきました。先生は目が見えないとおっしゃっていましたが、普通に生活している感じで、びっくりしました。点筆という先のとがった道具で点字を書きました。点字を書いてみて、意外と手がつかれると感じました。また、点字だと漢字を覚えなくていいし、間違っても消しゴムいらずなので便利だと思いました。でも点字の教科書だと、1冊が6冊に、辞典だと50冊になるので、大変だなと思いました。
今回、自分の名前を点字で書けるようになって面白かったです。今度は、点字図書館の中を探検したり、点字を打つ機械など、いろいろな道具を使ったりしてみたいです。
※当日は参加希望者多数のため、県視覚支援学校の渡邊寛子教諭と水本剛志教諭のお二人に2会場に分かれていただき、午前の部・午後の部とご指導をお願いしました。
「みんなの広場」に原稿をお寄せください
点字広報ふくしまのコーナー「みんなの広場」では、皆さんからのご寄稿をお待ちしています。手紙・メールなどで、ぜひお寄せください!
○内容 体験記、自作の詩・エッセー、本の感想など
○字数 1ページ分 墨字600字(縦20×横30)程度、点字用紙1枚半(片面)程度
○題名・氏名を記載してください。
協力会だより
点字電話帳の配布について
点字電話帳は、東日本電信電話株式会社様からのご厚意により3年に一度発行されています。
今年度はその発行の年に当たり、本会ではNTTタウンページ株式会社様から委託を受けて点字電話帳を作製し、本年11月上旬に完成しました。
内容は、多く利用される公共施設などを中心に編集し、県内版として一冊にまとめてあります。
併せて、ロービジョンや弱視の皆さんにも利用していただけるように、墨字拡大版もあります。点字電話帳は、東日本電信電話株式会社様から本会と福島県視覚障がい者福祉協会に贈呈されます。
贈呈された点字電話帳は、本会会員および県・市町村福祉関係機関のほか、希望者に無償で配布いたします。
点字電話帳を希望される場合には、事務局までお問い合せください。
名刺と封筒への点字印刷について
本会では、名刺と封筒への点字印刷を行っています。
詳しくは、事務局までお問い合せください。
◆県視覚障がい者協力会 電話番号 024(533)4085(Fax兼用)
生活支援センターだより
支援センターの新たな展示機器のご紹介
今年度、当センターではナイツの単眼鏡(4倍、8倍)が展示品に加わりました。携帯しやすいポケットサイズで、外出先での利用に便利です。価格は4倍が15,400円(税込み)、8倍が17,600円(税込み)です。焦点調節式の単眼鏡なので、手元から遠くまで見ることが出来ます。
例えば、ロービジョンの人が駅で時刻表を見る時、レストランで食品サンプルをガラス越しに見る時、ウインドショッピングの際にも便利に使えます。
そのほか、軽くて丈夫な国産の白杖であるセガワケーンの石突の異なるタイプも展示していますので、お試しください。
白杖は補装具として申請できます。耐用年数もおおむね2年(携帯用で複合素材の場合)です。ご自分に適した杖を見つけてみませんか。
◆県視覚障がい者生活支援センター 電話番号 024(535)5275
福祉協会だより
「音の出る信号機と音声案内装置」の設置場所が決まる
今年度もラジオ福島の「通りゃんせ基金キャンペーン」からのご支援をいただき、「音の出る信号機と音声案内装置」が本協会でお願いした2カ所に、新たに設置されることが決まりました。
「音の出る信号機」が新たに設置される場所は、須賀川市内の高久田境交差点で、県内2機目のLED式音響信号機が併設されます。
「音声案内装置」が新たに設置される場所は、伊達市の阿武隈急行保原駅前です。設置時期は、現在のところ未定です。
あわせて、郡山市の文化センター前交差点の「音の出る信号機」の改修もしていただけることになりました。近くを訪れた際には、ぜひご利用ください。
また、来年度の設置に向けて、「音の出る信号機」や「音声案内装置」の設置希望場所を募集しています。多くの皆さまのご要望をお聞かせください。お待ちしています。
◆県視覚障がい者福祉協会 電話番号 024(535)5275