点字広報ふくしま第290号
<県政の窓>ふくしまの魅力で人と人がつながる
県では、福島と継続してさまざまなかたちで関わっていただける方とのつながりを深め、「関係人口」を増やす取り組みを進めています。福島との関係づくりをしている方と県の施策を紹介します。
「関係人口」ってなに?
福島県と何らかの関わりのある県外在住者のこと。例えば、福島県出身の人、家族・親戚が福島県出身の人、進学や転勤で福島に住んだことのある人など。これらの方たちとの関わりを深めることで、さらなる関係人口の拡大(福島をより理解し、好きになってくれる人が増えること)が期待されています。
※他に、「交流人口」(旅行などで短期的に訪れる人)、「定住人口」(もともと福島に住んでいる人、移住者など)があります。「関係人口」はこれらの中間という考えです。
インタビュー(1) 「もっと福島に興味を持ってもらえたら」東京都足立区在住(いわき市出身) 三浦 裕子さん
「夏のふくしま0次会」「ほぼ30歳のふくしま修学旅行」に参加して
「ふくしま0次会」では、県内を中心に同じ年代の人が集まり、出身地の垣根を越えて交友関係が広がりました。また、「修学旅行」で訪れた昭和村では、カスミソウの染色体験やからむし織りなど、今まで知らなかった福島県を知ることができ、村の皆さんの温かさにも感動しました。
東京に住んで改めて、豊かな自然、おいしい食べ物やお酒、ちょっとシャイだけどみんないい人、という福島の魅力を身にしみて感じるようになりました。
福島のお酒をきっかけに 福島の日本酒を取り寄せ、友達などを集めて飲み比べをしています。福島のお酒を知ってもらい、それをきっかけとして新たなつながりを広げたいと思うからです。飲んだみんなが「おいしい!」と言って、福島に興味を持ってくれるんですよ。福島のいいものをアピールすることで実際に福島に足を運んでもらいたいです。
ほぼ30歳のふくしま修学旅行
首都圏在住で福島県にゆかりのある30歳前後の方を対象とした1泊2日の体験バスツアーを9月21日、22日に実施しました。昭和村の特産品のカスミソウやからむし織りの見学・体験、会津若松市での果物狩りや芋煮会、地域の皆さんとの交流会など、福島ならではの体験をとおして、福島の魅力や地域の温かさに触れました。
インタビュー(2) 「卒業しても関わり続けられるように」一般社団法人未来の準備室 理事長(白河市) 青砥 和希さん
地域の中でいろんな経験ができる高校生びいきの場所
白河には大学がないので、高校卒業後の進学先は市外がほとんど。高校の3年間がこの地域に住む最後の3年間になる可能性が高いので、地元には実家以外に自分が関係を持つ人や場所がなくなってしまいます。家庭と学校の他に高校生の居場所をつくることで、大人になっても地域に気軽に顔を出すきっかけにしてほしいと考え、高校生と一緒にコミュニティ・カフェをつくりました。
自分が関係する場所をつくる
このカフェを拠点に、高校生が街の中を取材して記事を書くフリーペーパー「ヨリミチ」づくりや、お菓子屋さんと共同での商品開発などの活動をとおして、地域に昔からあるお店を知る機会をつくっています。高校生には、自分が育った街や地域のことを自信を持って説明できるようになってほしいと思っています。一緒にカフェをつくった高校生が今は大学生となり、商店街に立ち寄ってくれるのがうれしいです。
◆問い合わせ先 コミュニティ・カフェEmanon(エマノン)
白河市本町9 電話番号 0248(57)4067
Life with FUKUSHIMA 福島で見つける新しいライフスタイル
県外で働くおおむね20~40代の方を対象に、県内7つのエリアごとに地域の皆さんとの交流や暮らし体験をとおして、福島とのつながりを深めていただく2泊3日の交流体験バスツアーを行っています。県中エリアのツアーでは、起業家・フリーランスなどの挑戦する人を応援する交流拠点やシイタケ栽培農家などを見学して地域の皆さんの生の声を聞いた後、地域の魅力や課題を参加者で討論しました。県内企業における就業体験も実施しています。
◆問い合わせ先 委託先 株式会社クノウ 電話番号 024(983)8955
情報ボックス
台風19号に係る県税の救済措置
台風19号の影響により県内全域で被害が発生していることから、県税では次のような救済措置を行っています。
■期限の延長 県内全域で県税の申告・納付等の期限の延長措置を実施しています。
■県税の減免 災害により損害を受けた場合、納税者の申請により、一定の税額が減額または免除されることがあります。
■徴収の猶予 災害により県税を一時に納付(納入)することができない場合、納税者(特別徴収義務者)の申請に基づき、徴収猶予が適用されることがあります。
詳しくは管轄の地方振興局県税部へお問い合わせください。
◆問い合わせ先 最寄りの県地方振興局県税部または県庁税務課 電話番号 024(521)7069
こころの健康相談ダイヤル
県では、県民の皆さまが気軽に相談できる、こころの相談窓口を開設しています。
災害に巻き込まれると、これまでに感じたことのない気持ちの変化や体の不調が起きることがあります。気持ちが落ち着かず誰かに話をしたいと思ったら、気軽にご相談ください。専門の相談員がお受けします。
■相談窓口 こころの健康相談ダイヤル 電話番号 024(535)5560
■相談日時 月~金曜日(祝休日を除く) 午前9時~午後5時
◆問い合わせ先 県精神保健福祉センター 電話番号 024(535)3556
県障がい者芸術作品展「きになる⇄ひょうげん2019」
県では、障がいのある方への理解を深め、その社会参加を促進するため、障がいのある方が作った芸術作品展を開催します。ぜひ、ご来場ください。(観覧無料)
<開催期間および会場>
■郡山市民ふれあいプラザ(郡山市駅前)
1月29日(水曜日)~2月2日(日曜日) 午前10時30分~午後6時30分 ※最終日は午後3時まで
■イオンモールいわき小名浜(いわき市小名浜)
2月19日(水曜日)~24日(月・祝) 午前10時30分~午後6時30分
◆問い合わせ先 社会福祉法人 安積愛育園 はじまりの美術館 電話番号 0242(62)3454
雪に備えましょう
大雪による被害や除雪中の事故が発生しやすい季節です。下記の項目に注意してしっかりと備えましょう。
○大雪警報や暴風雪警報などの気象情報に注意する
○大雪時に不要な外出を避けるため、食料・水などを備蓄する
○電気や燃料(灯油)がなくても暖をとれるよう毛布などを用意する
○除雪用のスコップや作業用手袋などを準備する
○除雪作業は家族など身近な人に声を掛けてから、ヘルメットや滑りにくい靴を着用して行う
◆問い合わせ先 県庁災害対策課 電話番号 024(521)7194
点字図書館だより
1.ロービジョン(弱視者)の方対象の情報機器講習会を開催します
パソコンやタブレット、スマートフォンの操作について、画面表示設定を変えて使いやすくする、更に音声読み上げを併用すれば、一般の使い方とあまり変わらずに利用ができるなど、ロービジョン(弱視者)を対象に、情報機器の便利な使い方について講習会を開催します。
当事者の方はもちろん、見え方に応じた情報機器の設定を手伝いたい支援者の方、ご家族、行政福祉担当者の方も参加できます。
■日 時 2月22日(土曜日) 午前10時~正午
■会 場 県点字図書館 閲覧室
■講 師 日本ライトハウス情報文化センター 岡田 弥(あまね) 氏
■参加費 無料
■申込方法 電話で当館にお申し込みください
■申込期限 2月14日(金曜日)
2.サピエ図書館停止(2回目)について
「サピエ図書館」を運営している全国視覚障害者情報提供施設協会より「サピエ図書館」の利用増加対策として、各種サーバー増強に伴う「サピエサービス全面停止」の通知がありました。
●停止期間 3月9日(月曜日)から3月12日(木曜日)の4日間
この期間は、図書の検索やコンテンツのダウンロード、オンラインリクエストもすべて停止となります。
貸し出し業務については、当館が所蔵している図書の中からの貸し出しのみとなるため、大変ご不便をおかけいたします。ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
3.施設見学について
当館では、随時、施設見学を受け付けています。学校やグループ、個人の方など、どなたでも見学できます。
内容の一例としては、点字図書館の概要、視覚障がい者理解、点字・録音図書の紹介、点字体験などです。
日時や内容、所要時間など希望に合わせて調整しますので、事前にお問い合わせください。
4.貸し出し担当よりお願い
(1)貸し出し期間は、郵送の期間を除いて一般図書は15日以内です。貸し出し数は、デイジー図書は5タイトル、点字図書は2タイトルまでです。期間延長を希望するときはご相談ください。なお、ご要望に応えられない場合もありますのでご了承ください。
(2)貸し出しの申し込みは電話・Fax・手紙・電子メールなどで受け付けています。メールで送信するときは、氏名と件名(例「デイジー貸し出し希望」など)の記入をお願いします。
(3)前の週に新しく蔵書をした点字・録音図書、点字・録音雑誌を毎週水曜日にメール配信しています。パソコンだけでなく、携帯電話やスマートフォンでのメール登録も可能です。また、当館のイベントや地域情報もお知らせしています。
新刊図書メール配信サービスを希望する方は当館へご連絡ください。
◆県点字図書館 電話番号 024(531)4950
みんなの広場
点字図書館と私
利用者 牧野 功芳(まきの のりよし)
学校から帰ると一冊の点字本が届いていた。郵送袋のひもをとくと、富田常雄著「姿三四郎」が出てきた。心せくままにページを開いた。教科書以外の本に触れるのは初めてであった。点字は、当時まだ存在していた三十七マス。しかも質の悪い点字用紙に力を込めて打たれたものであろう、とても読みづらい代物であった。
先天盲で栄養失調気味の私は貧弱な体つきであり、なお、虚弱であったせいか、いつも強い男に心惹かれていた。図書館の蔵書目録の中から「姿三四郎」を選んだのもうなづけよう。私は寝る間を惜しんでページを追った。ストーリーは予想以上に面白かったし、この本を一字一字点字盤で書き写してくれた方への感謝は今でも忘れてはいない。点訳者は古殿村にお勤めの「あかさか しげお」さんという方だった。本書は、一冊は約370ページ余の分厚いもので全6巻あった。各巻末には役場の宿直室で点訳をしていることや、役場周辺の情景などが二三行記されていたから一層点訳者に親しみを感じた。点訳も点字盤から点字タイプライター、そしてパソコンへと発展し、使用される紙も格段に上質のものとなり、今日の点訳書は画期的に読みやすくなった。以後、私と点字図書館とのつながりは、切れ目のない長い月日を経て、今日がある。
協力会だより
「福島県議会ふくしま声のたより」58号発行
福島県議会では、定例会終了後に定例会での主な質疑、可決された主な議案、議会の動き、委員会の活動状況等をまとめた新聞広報
「県議会ふくしま」を福島民報・福島民友に掲載しています。
協力会では、県議会事務局からの委託により、新聞広報と同じ内容で「県議会ふくしま声のたより」のCDを作成しています。
平成17年6月定例会を創刊号とし、今回で58号(9月定例会分)となりました。
作成したCDは、目の不自由な方や福祉事務所などの関係機関に無料でお届けしました。
また、CDの作成に当たっては、「福島県点友会」の皆さま方にご協力を頂いています。
これからも定例会終了後に毎回発行しますので、CDを希望される方は、協力会にお問い合わせください。
なお、CDは数に限りがありますので、ご希望にお応えできない場合もあります。あらかじめご了承ください。
あなたの名刺にも点字印刷を!
協力会では、名刺に点字の印刷を行ってます。
点字を印刷した名刺は、点字の丸いふくらみを通して、渡された方に温かな気持ちが伝わります。
新たにつくられる名刺に、点字を印刷してみませんか。
名刺への点字は、縦に5行、横に16文字以内であれば、所属名、職名、氏名、電話番号等を印刷することができます。
詳しくは、事務局までお問い合わせください。
◆県視覚障がい者協力会 電話番号 024(533)4085(ファクス兼用)
生活支援センターだより
1.見えない、見えづらい人のリハビリって?~「視覚障がいリハビリテーションとは」どんなこと~
当支援センターでは、見えない、見えづらい人を対象にリハビリテーション入門体験会を開催します。
家族への理解、手引き、便利な機器の紹介、白杖・盲導犬などの基本的なことを専門家から学びます。
ご家族と一緒にご参加ください。
■日時 2月1日(土曜日)午前10時から
■会場 視覚障がい者生活支援センター 和室・ホール
■費用 無料
■講師 公益財団法人 日本盲導犬協会 仙台訓練センター 生活訓練指導員
■定員 3組(本人と家族などの付き添い)
■申込先 生活支援センター
2.第2回生け花体験会
前回、好評だった生け花体験会を下記日程で開催します。
花(華)のある生活を楽しんでみましょう。
■日時 2月27日(木曜日)午後1時から
■会場 視覚障がい者生活支援センター 和室
■費用 1,000円(お花代)
■定員 6名
■申込先 生活支援センター
◆県視覚障がい者生活支援センター 電話番号 024(535)5275
福祉協会だより
ラジオ福島から「音の出る信号機」が寄贈される
今年度もラジオ福島のチャリティーミュージックソンからのご支援をいただき、「音の出る信号機」が本協会でお願いした交差点2カ所に、新たに設置され稼働しました。
設置された場所は、福島市黒岩のヤクルト本社福島工場と竹田眼科クリニックの交差点です。11月19日の午後に寄贈式が行われ、阿曽会長と地元福島市の協会会員ら20名余りが参加し、渡り初めが行われました。
そして2カ所目は、会津若松市材木町の西若松駅西側で、大東銀行材木町支店前の交差点にも設置されました。近くを通られた際には、ぜひ利用してください。
また、来年度の設置に向けて、「音の出る信号機」や「音声誘導装置」の設置希望場所をお知らせください。皆さまからのご要望をお待ちしています。
◆県視覚障がい者福祉協会 電話番号 024(535)5275